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聖教要録     →聖教要録🔗🔉

聖教要録     →聖教要録  聖学は何の為ぞや。人たるの道を学ぶなり。聖教は何の為ぞや。人たるの道を教ふるなり。人学ばざれば則ち道を知らず。生質の美、知識の敏も、道を知らざればその蔽(ついえ)多し。  学はただ古の訓(おしえ)を学んで、その知を致(きわ)め、而も日用に施すなり。知の至れるや、遂に気質を変ず。  学は志を立つるに在り。志立たざれば則ち人の為にするなり。学に法あり、小学・大学、下学・上達、中人以上・中人以下、おのおの法あり。学は必ず問ふに在り。問ふことは必ず審らかにするに在り。問はざれば則ち新ならず。学は必ず習ふに在り。学んで時(よりより)習ふなり。学は必ず思ふに在り。思はざればその知至らず、学必ず蔽あり。心学・理学は心を甘んじ性を嗜む、その蔽過ぐ。書を読み事に泥(なず)む、その蔽及ばず。共に学の蔽なり。  学は必ず標準あり。その志す所正しからざれば、乃ち書を読みて、知日に昏く、道を(もと)めて、理日に惑ふ、その行、倹に過ぐ。その君子と称するも、亦事物通ぜず。言必ず信あり、行必ず果たす、々然(こうこうぜん)たる小人なり。                             〈日本思想大系32〉

広辞苑 ページ 24185 での聖教要録     →聖教要録単語。