複数辞典一括検索+

慎機論     →慎機論🔗🔉

慎機論     →慎機論 (上略)凡政は拠る所に立、禍は安んずる所に生ず。今国家拠る所の者は海、安んずる所のものは外患、一旦たのむべきもの、恃のむべからざれば、安んずべきもの、安んずべからず。然るに安堵して徒に太平を唱ふるは、固(もと)より論なし。(中略)今我四周渺然の海、天下万国拠る所の界にして、我に在て世々不備の所多く、其来るも亦一所に限る事能はず。一旦事ある時、全国の力を以てすといへども、鞭の短くして馬腹に及ばざるを恐るゝ也。況や西洋腥(せんせい)の徒、四方を明らかにして、万国を治め、世々擾乱の驕徒、海船火技に長ずるを以て、我短にあたり、海運を妨げ、不備をおびやかさば、逸を以て労を攻る、百事反戻して手を措く所なかるべし。(下略)                                                      〈日本思想大系55〉

広辞苑 ページ 24209 での慎機論     →慎機論単語。