複数辞典一括検索+

日本開化小史     →日本開化小史🔗🔉

日本開化小史     →日本開化小史 第一章 神道の濫觴より仏法の弘まりしまで  人は生れながらにして神威を解するものにあらず、宗教を信ずるものにあらず、之を解し之を信ずるものは数多の想像の累積せしに因るなり。余、旧史を閲し、神武天皇の時既に神道の信仰盛んなることを見て思へらく、其信仰茲に至る蓋し一人の胸裏に成るものにあらじと。因つて夫の神代に就きて尊等が想像せられし事共を集め見るに、稍々神道の起源と思しきものありたれば、之を引証して其沿革を記しぬ。蓋し神代の諸事決して信拠すべきものにあらざれども、到底余が引証する類の事共あるにあらざれば、神道の教神武天皇の時代に於きて此の如き信仰を得がたかるべしと思へばなり。且つ夫れ神道の発する、仏説の移る、必ず人の天性に於てしかく導くものなくんばあらず、故に先づ其天性を説きて其発する所以を解す、文中論弁多きものは之が為めなり。                                 〈岩波文庫〉

広辞苑 ページ 24250 での日本開化小史     →日本開化小史単語。