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去来抄     →去来抄🔗🔉

去来抄     →去来抄 岩鼻やここにもひとり月の客   去来 先師上洛の時、去来曰く「洒堂(しやどう)は此句を『月の猿』と申し侍れど、予は『客』勝りなん、と申す。いかが侍るや」。先師曰く「猿とは何事ぞ。汝、此句をいかにおもひて作せるや」。去来曰く「明月に乗じ山野吟歩し侍るに、岩頭又一人の騒客を見付けたる」と申す。先師曰く「ここにもひとり月の客と、己と名乗り出でたらんこそ、幾ばくの風流ならん。ただ自称の句となすべし。此句は我も珍重して『笈(おい)の小文(こぶみ)』に書き入れける」となん。予が趣向は、猶二三等もくだり侍りなん。先師の意を以て見れば、少し狂者の感も有るにや。

広辞苑 ページ 24289 での去来抄     →去来抄単語。