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妾の半生涯     →景山英子🔗🔉

妾の半生涯     →景山英子 妾(しょう)は、八、九歳の時、屋敷内にて怜悧なる娘と誉めそやされ、学校の先生たちには、活発なる無邪気なる子と可愛がられ、十一、二歳の時には、県令学務委員等の臨める試験場にて、特に撰抜せられて『十八史略』や、『日本外史』の講義をなし、これを無上の光栄と喜びつつ、世に妾ほど怜悧なる者はあるまじなど、心私かに郷党に誇りたりき。 十五歳にして学校の助教諭を托せられ、三円の給料を受けて子弟を訓導するの任に当り、日々勤務の傍ら、復習を名として、数十人の生徒を自宅に集め、学校の余科を教授して、生徒をして一年の内二階級の試験を受くることを得せしめしかば、大いに父兄の信頼を得て、一時はおさおさ公立学校を凌がんばかりの隆盛を致せり。

広辞苑 ページ 24322 での妾の半生涯     →景山英子単語。