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おお‐よろい【大鎧】オホヨロヒ🔗🔉

おお‐よろい大鎧オホヨロヒ ①大形の鎧。平治物語「―は着たり、馬は大きなり」 ②装具が完備し、兜や袖・草摺の状態が大きく作ってある鎧。構造は胴・兜・袖および小具足を具備し、雑兵の用いる胴丸・腹当の類に対していう。乗馬に適するように裾の開いた胴、背には逆板、草摺は4枚、その右側の引合に当たるものを胴から離して脇楯わいだてとし、弓をひきやすいように胸は狭く脇を楽にし、胴の正面に弦走つるばしりを設ける。矢を防ぐためには兜に吹返ふきがえし、肩に大袖があり、栴檀せんだんの板、鳩尾きゅうびの板は胸板のはずれを護る。平安中期に成立。もっぱら騎射戦の行われた源平時代はその最盛期。南北朝頃は太刀・薙刀なぎなた・槍による歩戦となり、武将も歩戦用の腹巻に袖をつけることが多くなって、重い大鎧は進退に不便なため次第に威儀用となり、室町末期には全くすたれた。付き物を加えて鎧の皆具かいぐという。室町時代には、式の鎧、式正しきしょうの鎧と称した。 大鎧

広辞苑 ページ 2636 での大鎧単語。