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おこ・る【起こる・興る】🔗🔉

おこ・る起こる・興る】 〔自五〕 潜在している力がおのずと活動し始める意。 ①始まる。新たに生じる。古今和歌集「この歌…久方の天にしては下照姫に始まり、あらがねの地にしては素戔嗚尊よりぞ―・りける」 ②意志や願望などが心に生じる。枕草子120「などて、この月頃まうでで過しつらむと、まづ心も―・る」。源氏物語橋姫「なべての世も恨めしう思ひ知るはじめありてなん、道心も―・るわざなめるを」。「疑いが―・る」 ③勢いが盛んになる。ふるいたつ。神武紀「皇軍復た振おこること能はず」。「国が―・る」 ④(「熾る」とも書く)炭に火がうつる。炭火が盛んになる。おきる。拾玉集4「冴ゆる夜の枕に消えぬ埋火のおこすに―・る世を祈るかな」。日葡辞書「ヒガヲコル」 ⑤(平穏な状態をかきみだすような物事や状態が)発生する。出来しゅったいする。蜻蛉日記「この世の中は、皰瘡もがさ―・りてののしる」。平家物語2「天下に兵革―・る時、所々に火をあげ」 ⑥大勢が立ちあがる。大挙する。古事記「河の辺に伏せ隠せし兵いくさびとそなたこなた、もろともに―・りて」。平家物語6「四夷たちまちに―・れり」 ⑦隆起する。勃起ぼっきする。今昔物語集29「わがよく寝入りにける、まらの―・りたりけるを」 ⑧熱・電気などが発する。「電気が―・る」 ◇広く一般には「起」。物事が盛んになる意、勃興の意の場合に「興」を使う。

広辞苑 ページ 2740 での起こる単語。