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おさ・える【押さえる・抑える・圧さえる】オサヘル🔗🔉

おさ・える押さえる・抑える・圧さえるオサヘル 〔他下一〕[文]おさ・ふ(下二) (オシアフの約)相手の動く力にまけないようにこちら側の力を加える。 ①手などをあてがって圧力を加える。おしつける。源氏物語野分「みすの吹きあげらるるを人々―・へて」。大鏡伊尹「笏を―・へて立ちければはたらと折れけるは」。「文鎮で紙を―・える」 ②出入口などに手などをおしあてる。おおう。後拾遺和歌集「限りぞと思ふにつきぬ涙かな―・ふる袖もくちぬばかりに」。「やかましいので耳を―・えた」「傷口を―・える」 ③動いたり出たりしないようにおしとどめる。くいとめる。源氏物語夕霧「障子を―・へ給へるは、いと物はかなきかためなれど」。平家物語8「水の底で蔵光を取つて―・へ」。「兄にいつも頭を―・えられていた」「財産を―・える」「証拠を―・える」「暴動を―・える」「反対派を―・える」 ④ある限度をこえないようにとめる。封じる。くいとめる。「値段を―・える」「甘みを―・える」 ⑤願望・意図・感情などを抑制する。こらえ忍ぶ。続日本紀22「諸もろもろの意静まりはてなむ後に、傍かたえの上をば宣りたまはむとしてなも、―・へてありつる」。金葉和歌集「―・ふれどあまる涙はもる山の嘆きに落つる雫なりけり」。「怒りを―・える」 ⑥相手の意に反して低く評価する。おとしめる。平家物語4「車の二つの輪に似たりと―・へて書く条奇怪なり」 ⑦相手の差そうとする杯を返してもう一度飲ませる。浄瑠璃、堀川波鼓「ここは母が―・へまし、あひを致して上げません」。「さしつ―・えつ飲む」 ⑧大切なところをしっかりつかまえる。「急所を―・える」「要点を―・える」 ⑨小舟で櫓を面舵おもかじにする。 ◇広く一般に、また、物理的な力を加える意では「押」、抑止・抑制の意では「抑」、上からの圧迫の意の場合には「圧」を使う。

広辞苑 ページ 2745 での押さえる単語。