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○思いがつのるおもいがつのる🔗🔉

○思いがつのるおもいがつのる 恋しく思う気持が高まってくる。 ⇒おもい【思い・念い・想い】 おもい‐がな・し思ひ愛しオモヒ‥ 〔形シク〕 思うと切ない。いとしい。万葉集15「家にある妹し―・しも」 おもいかね‐の‐かみ思金神・思兼神オモヒ‥ 記紀神話で高皇産霊神たかみむすびのかみの子。天照大神が天の岩戸に隠れた時、謀を設けて誘い出した、思慮のある神。思金命。 おもい‐か・ねる思い兼ねるオモヒ‥ 〔他下一〕[文]おもひか・ぬ(下二) ①思慕の情を抑えきれない。万葉集15「さをしか鳴きつ妻―・ねて」 ②分別がつかない。考えが及ばない。万葉集15「行かむたどきも―・ねつも」 おもい‐かま・う思ひ構ふオモヒカマフ 〔他下二〕 計画する。企てる。源氏物語玉鬘「いみじきことを―・へて出で立つ」 おもい‐がわ思川オモヒガハ ①思いが深く絶えないことを、川にたとえていう語。後撰和歌集「―たえず流るる水の泡のうたかた人にあはで消えめや」 ②福岡県太宰府市内、御笠川の上流。(歌枕) おもい‐かわ・す思い交わすオモヒカハス 〔自五〕 互いに心をかよわせる。思いあう。伊勢物語「いとかしこく―・して」 おもい‐きお・う思ひ競ふオモヒキホフ 〔自四〕 互いに負けまいと思う。源氏物語蓬生「深き心ざしを御覧ぜられむとのみ―・ふ」 おもい‐きっ‐て思い切ってオモヒ‥ 〔副〕 ①かたく心を定めて。断然。「―打ち明ける」 ②思う存分。 おもい‐き‐や思いきやオモヒ‥ (オモフの連用形に過去助動詞キと反語助詞ヤの付いた語) ①思ったろうか、決して思わない。古今和歌集「―雪踏みわけて君を見むとは」 ②(「…と」を受けて)そう思ったところ(実は…)。意外にも。「当選だと―、次点だった」 おもい‐き・ゆ思ひ消ゆオモヒ‥ 〔自下二〕 心も消え入るばかりに思う。古今和歌集「山里は住む人さへや―・ゆらむ」 おもい‐きり思い切りオモヒ‥ [一]〔名〕 思い切ること。あきらめ。断念。「―が悪い」「―よく立ち上がる」 [二]〔副〕 十分に。思う存分。「―遊ぶ」 おもい‐き・る思い切るオモヒ‥ 〔自他五〕 ①あきらめる。断念する。「計画の実行を―・る」 ②(「―・った」の形で)大胆なことをする。「―・った提案をする」→思い切って おもい‐ぐさ思草オモヒ‥ ①(物思いするように見える草というところから)ナンバンギセルの古名。リンドウ・ツユクサ・オミナエシなどの古名ともいう。〈[季]秋〉。万葉集10「道の辺の尾花が下の―」 ②タバコの異称。 おもい‐ぐさ思い種オモヒ‥ ①物思いのたね。心配のたね。千載和歌集「繁さはまさる―」 ②思い人。思いもの。 おもい‐くだ・く思ひ砕くオモヒ‥ 〔自四・下二〕 あれこれ思い乱れる。新拾遺和歌集「人知れぬ涙の玉のおのれのみ―・けて年ぞ経にける」 おもい‐くた・す思ひ腐すオモヒ‥ 〔他四〕 心の中でけなす。軽蔑する。源氏物語帚木「いかがは推し量り―・さむ」 おもい‐く・つ思ひ朽つオモヒ‥ 〔自上二〕 思いを果たさずに朽ち果てる。続後拾遺和歌集「くちなしの下ぞめごろも下にのみいはでやつひに―・ちなむ」 おもい‐くっ・す思ひ屈すオモヒ‥ 〔自サ変〕 おもいよわる。憂鬱ゆううつになる。源氏物語椎本「いかにうひうひしく古めきたらむなど―・し給へり」 おもい‐ぐま思ひ隈オモヒ‥ 心のゆきとどくこと。思慮分別。また、同情の深いこと。浜松中納言物語4「―ありて心ぐるしうものせさせ給ふべきなりとて」 ⇒おもいぐま‐な・し【思ひ隈無し】 おもいぐま‐な・し思ひ隈無しオモヒ‥ 〔形ク〕 思慮分別がない。一方的である。思いやりがない。源氏物語行幸「―・くけざやかなる御もてなしなど」 ⇒おもい‐ぐま【思ひ隈】 おもい‐くら・す思い暮らすオモヒ‥ 〔他五〕 物思いに日を暮らす。源氏物語真木柱「男、胸つぶれて、―・し給ふ」 おもい‐くら・べる思い比べるオモヒ‥ 〔他下一〕[文]おもひくら・ぶ(下二) ①考え比べる。徒然草「いづれかまさるとよく―・べて」 ②思いが交わり通う。蜻蛉日記「死なば―・べてもいかがあらむ」 おもい‐く・る思ひ暮るオモヒ‥ 〔自下二〕 思いつつ月日が暮れる。古今和歌集六帖3「―・れ嘆きあかしの」 おもい‐ぐる・し思ひ苦しオモヒ‥ 〔形シク〕 心が苦しい。なやましい。万葉集14「物言はず来にて―・しも」 おもい‐くん・ず思ひ屈ずオモヒ‥ 〔自サ変〕 「思いくっす」に同じ。更級日記「かくのみ―・じたるを」 おもい‐け・す思ひ消すオモヒ‥ 〔他四〕 「思いけつ」に同じ。 おもい‐け・つ思ひ消つオモヒ‥ 〔他四〕 ①しいて忘れるようにする。源氏物語宿木「よろづを―・ちつつ、お前にては物思ひなきさまを作り給ふ」 ②無視する。軽蔑してあえて問題にしない。源氏物語「人の―・ち、なきものにもてなすさまなりし」 おもい‐ご思い子オモヒ‥ かわいく思う子。 おもい‐こ・う思ひ恋ふオモヒコフ 〔他上二〕 恋い慕う。万葉集17「心には火さへ燃えつつ―・ひ」 おもい‐こが・れる思い焦がれるオモヒ‥ 〔自下一〕[文]おもひこが・る(下二) 恋い慕って思い悩む。いちずに恋しく思う。 おもい‐こ・す思ひ越すオモヒ‥ 〔他四〕 先の事をあれこれ考える。続古今和歌集「いでぬまの山のあなたを―・す心やさきに月を見るらむ」 おもい‐ごと思い事オモヒ‥ 願い望んでいること。 おもい‐こな・す思ひこなすオモヒ‥ 〔他四〕 あなどる。〈日葡辞書〉。「此たねと―・さじ唐がらし」(芭蕉) おもい‐こぼ・る思ひ零るオモヒ‥ 〔自下二〕 感情が動作にまであらわれる。浄瑠璃、当流小栗判官「しばし詞はなかりしが―・れてつつと寄り」 おもい‐こみ思い込みオモヒ‥ 思い込むこと。固く信じて疑わないこと。「―の強い男」 おもい‐こ・む思い込むオモヒ‥ 〔自五〕 ①深く愛する。強くひかれる。浄瑠璃、用明天皇職人鑑「―・うだる妹背の中」 ②固く決心する。浄瑠璃、曾我五人兄弟「―・んだる思ひの思ひ晴らして思ひ出と」。「―・んだら命がけ」 ③すっかり信じてしまう。深く心に思う。男色大鑑「悪にくやとばかり―・み」。「親切な人だと―・む」 おもい‐こ・む思ひ籠むオモヒ‥ 〔他下二〕 心中に隠して、外に表さない。後撰和歌集「恋しきも―・めつつあるものを」 おもい‐こ・る思ひ懲るオモヒ‥ 〔自上二〕 二度とすまいと思う。源氏物語帚木「―・りなむと思ひ給へて」 おもい‐ざし思ひ差しオモヒ‥ その人にと思う相手に盃さかずきをさすこと。義経記7「熊井や片岡に―せん」↔思ひ取り おもい‐さだ・める思い定めるオモヒ‥ 〔他下一〕[文]おもひさだ・む(下二) 心にしかときめる。決心する。源氏物語帚木「多かる中にも、えなむ―・むまじかりける」 おもい‐さま・す思ひ醒すオモヒ‥ 〔他四〕 心をしずめる。あきらめる。源氏物語椎本「―・さむかたなき夢に」 おもい‐ざめ思い覚めオモヒ‥ 思いつめたあげくに、逆に気持がさめること。一説に、心配ごとで目がさめること。浄瑠璃、冥途飛脚「思ひ思ひて思ひがつもり、―にも覚むるもの」 おもい‐しお・る思ひ萎るオモヒシヲル 〔自下二〕 思い沈み元気がなくなる。源氏物語帚木「むげに―・れて心細かりければ」 おもい‐しず・む思い沈むオモヒシヅム 〔自五〕 深く考え込む。気がふさぐ。源氏物語玉鬘「生きたらじと―・み給へる」 おもい‐しず・む思ひ鎮むオモヒシヅム 〔他下二〕 心を落ち着かせる。源氏物語夕顔「しばし―・めよ」 おもい‐しな・ゆ思ひ萎ゆオモヒ‥ 〔自下二〕 「思いしおる」に同じ。万葉集2「夏草の―・えて偲ふらむ妹が門見む」 おもい‐じに思い死にオモヒ‥ 思いつづけて死ぬこと。こがれ死に。宇津保物語菊宴「―に死に給ひなば恐しくもこそ」 おもい‐し・ぬ思ひ死ぬオモヒ‥ 〔自ナ変〕 恋い思うあまりに死ぬ。万葉集4「紅くれないの色にな出でそ―・ぬとも」 おもい‐し・む思ひ染むオモヒ‥ [一]〔他四〕 心にしみこんで忘れない。深く思いつめる。源氏物語桐壺「いとあはれと物を―・みながら」 [二]〔他下二〕 深く心にしみこます。源氏物語賢木「昔より―・めきこえてし心の思ひなしにや」 おもい‐しめ・る思ひ湿るオモヒ‥ 〔自四〕 物思いにしずむ。源氏物語若菜上「衛門督はいといたく―・りて」 おもい‐しら・せる思い知らせるオモヒ‥ 〔他下一〕[文]おもひしら・す(下二) なるほどと思わせる。身にしみて感じさせる。源氏物語総角「桜こそ―・すれ…花も紅葉も常ならぬ世を」。「今に―・せてやるぞ」 おもい‐し・る思い知るオモヒ‥ 〔他五〕 なるほどと思う。身にしみてわかる。さとり知る。源氏物語帚木「むげに世を―・らぬやうにおぼほれ給ふなむ」。「無力を―・らされる」「どうだ、―・ったか」 おもい・ず思ひづオモヒヅ 〔他下二〕 (オモヒイヅの約)思い出す。古事記「本辺は君を―・で末辺は妹を―・で」 おもい‐すぎ思い過ぎオモヒ‥ 度を越して考えること。おもいすごし。 おもい‐す・ぐ思ひ過ぐオモヒ‥ 〔自上二〕 思いが消える。忘れる。万葉集3「―・ぐべき君にあらなくに」 おもい‐すぐ・す思ひ過すオモヒ‥ 〔他四〕 ①(→)「おもいすごす」に同じ。 ②思いながら時をすごす。とりかへばや「待ちわたり―・さんこそ、あいなく心づくしなるべけれ」 おもい‐すごし思い過しオモヒ‥ おもいすごすこと。考えすぎること。邪推。 おもい‐すご・す思い過ごすオモヒ‥ 〔他五〕 ①心にとめずにすごす。万葉集14「愛かなしけ児ろを―・さむ」 ②余計なことまで考える。邪推する。梅暦「男の身のうへ―・してくよくよと」。「何事も―・す性分」 おもい‐す・つ思ひ捨つオモヒ‥ 〔他下二〕 思いきる。見捨てる。源氏物語少女「かかる人をも人は―・て給はざりけりな」 おもい‐すま・す思ひ澄ますオモヒ‥ 〔他四〕 ①心を落ち着けて考える。心を鎮める。源氏物語絵合「いみじき物の上手の心の限り―・して」 ②俗世を離れてもっぱら修行する。悟りきる。源氏物語賢木「世を―・したる尼君たち」 おもい‐そ・う思ひ添ふオモヒソフ 〔他下二〕 その上になお思う。源氏物語夕霧「御心のつらさを―・ふるに」 おもい‐そ・む思ひ染むオモヒ‥ 〔他下二〕 心に深く思う。「思ひ初む」にかけることが多い。拾遺和歌集雑恋「をとめごが袖ふる山の瑞垣みずがきの久しき世より―・めてき」 おもい‐そ・める思い初めるオモヒ‥ 〔他下一〕[文]おもひそ・む(下二) ①心にかけはじめる。万葉集18「誰に見せむと―・めけむ」 ②恋しはじめる。古今和歌集「―・めてむ人は忘れじ」 おもい‐たがい思ひ違ひオモヒタガヒ 考えちがいをすること。おもいちがい。 おもい‐たが・う思ひ違ふオモヒタガフ 〔他四・下二〕 考えちがいをする。思いあやまる。おもいちがえる。源氏物語明石「目の前に―・へむもいとほしく」 おもい‐たけ・ぶ思ひ健ぶオモヒ‥ 〔自上二〕 たけく思う。いきおいこむ。心が高揚する。万葉集11「ますらをの―・びて隠せるその妻」 おもいだし‐わらい思い出し笑いオモヒ‥ワラヒ なにかを思い出してひとりで笑うこと。 おもい‐だ・す思い出すオモヒ‥ 〔他五〕 忘れていたことを心によみがえらせる。前にあった事を、今また思う。閑吟集「―・すとは、忘るるか、―・さずや、忘れねば」。「用事を―・す」「子供の頃を―・す」 おもい‐ただよ・う思ひ漂ふオモヒタダヨフ 〔自四〕 心が落ち着かない。思案に暮れる。源氏物語若菜上「中ごろ―・はれしことは」 おもい‐た・つ思い立つオモヒ‥ 〔他五〕 ある事をしようと新たに考えを起こす。決心する。徒然草「大事を―・たん人は」。「急に―・って旅に出る」 ⇒思い立つ日が吉日 おもい‐た・つ思ひ断つオモヒ‥ 〔他四〕 思いきる。あきらめる。断念する。

広辞苑 ページ 2998 での○思いがつのる単語。