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あそ・ぶ【遊ぶ】🔗⭐🔉
あそ・ぶ【遊ぶ】
〔自五〕
日常的な生活から心身を解放し、別天地に身をゆだねる意。神事に端を発し、それに伴う音楽・舞踊や遊楽などを含む。
①かぐらをする。転じて、音楽を奏する。神楽歌、篠「神の御代よりささの葉を手ぶさに取りて―・びけらしも」。宇津保物語俊蔭「琴の音を掻きたて声ふりたてて―・ぶ」
②楽しいと思うことをして心を慰める。宴会・舟遊び・遊戯などをする。万葉集5「梅の花手折りかざして―・べども」。万葉集17「思ふどちかくし―・ばむ」。伊勢物語「田舎わたらひしける人のこども、井のもとに出でて―・びけるを」。「庭に出て―・ぶ」「カルタで―・ぶ」
③狩をする。また、野山などを気楽に歩きまわる。遠出をして風景などを楽しむ。古事記下「わが大君の―・ばしし猪ししの」。万葉集5「赤駒に倭文鞍しつくら打ち置き匍ひ乗りて―・び歩きし」。「曾遊の地に―・ぶ」
④子供や魚鳥などが無心に動きまわる。古事記下「潮瀬の波折なおりを見れば―・び来る鮪しびが鰭手はたでに」。土佐日記「鴎群れゐて―・ぶところあり」。枕草子29「心ときめきするもの…ちご―・ばする所の前わたる」
⑤他の土地に行き風景などを楽しむ。また、学問などのために他郷に行く。中華若木詩抄「ともに洞庭に―・びての詩なり」。「宣長の門に―・ぶ」「フランスの大学に―・ぶ」
⑥生業を持たずにぶらぶら暮らす。仕事がなくひまでいる。狂言、緡縄さしなわ「―・んでさへ居ればなほりまする」。「失業して―・んでいる」
⑦金・土地・道具などが利用されないでいる。今昔物語集11「一の―・ぶ所の閑しずかなる、見しめ給へば、童子、其そこを定めつ」。「―・んでいる土地の利用法」
⑧酒色やばくちにふける。また、料亭などで遊興する。東海道中膝栗毛8「みな総揚げにして―・んだら面白かろふ」
⑨(他動詞的に用いて)もてあそぶ。からかう。東海道中膝栗毛8「おのれが―・ばれることは知らず」
広辞苑 ページ 389 での【遊ぶ】単語。