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かなし・い【悲しい・哀しい・愛しい】🔗⭐🔉
かなし・い【悲しい・哀しい・愛しい】
〔形〕[文]かな・し(シク)
自分の力ではとても及ばないと感じる切なさをいう語。悲哀にも愛憐にも感情の切ないことをいう。
➊《悲・哀》泣きたくなるほどつらい。心がいたんでたえられない。いたましい。万葉集13「沖つ藻に偃こやせる君を今日今日と来むと待つらむ妻し―・しも」。「妻に先立たれて―・い」「―・い調べの曲」
➋《哀・愛》
①身にしみていとしい。かわいくてたまらない。万葉集18「妻子めこ見れば―・しくめぐし」。伊勢物語「ひとり子にさへありければいと―・しうし給ひける」
②興味深くて強く心をひかれる。心にしみておもしろい。万葉集7「神さぶる磐根こごしきみ芳野の水分みくまり山を見れば―・しも」
③(主として連用形を副詞的に使って)
㋐見事だ。あっぱれだ。古今著聞集17「―・しくせられたりとて見あざみけるとなん」
㋑残念だ。しゃくだ。宇治拾遺物語5「きやつに―・しう計られぬるこそとて」
④貧苦である。貧しく、同情される。古本説話集下「年ごろ仏を頼みたてまつりて、此の身いと―・し」。玉塵抄3「天子の倉に物を入れては、―・しい民に施し」
⑤どうしようもなくおそろしい。問はず語り「まめやかに、化物の心地して、あららかに『あな、―・し』といふ」
広辞苑 ページ 3974 での【悲しい】単語。