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あと【後】🔗🔉

あと】 (「跡」の意の転か) ➊基準になるものに次いで認められる方。↔さき。 ①空間的なうしろ。 ㋐背後。後方。源氏物語末摘花「―につきてうかがひけり」。「家を―にする」 ㋑後方の守り。後衛。日葡辞書「アトヲスル。シッパライスルという方がまさる」 ②時間的な後。「面倒な事は―へ回す」「―で払う」 ㋐何かがあったその後。以後。新千載和歌集「月の入る―は小倉の山かげにひとりさやけきさを鹿の声」。「3年―には完成を見よう」「―が心配」 ㋑特に、人の死後。源氏物語明石「のちの―の名をはぶくとても」。謡曲、鵜飼「―を弔うて御やり候へ」。「―に残る妻子」 ③時間的な前。今から振り返って認められる時。以前。狂言、地蔵舞「―の宿でやどを取らうものを」。「―の月」 ④(副詞的に)基準のところからさらに。「―一人乗れる」「―5分で終わる」 ➋行為・事件の結果として残ったもの・状態。 ①結果の状態。日葡辞書「タツトリモアトヲニゴサヌ」。「―始末」 ②家・代などを継ぐこと。また、継ぐ者。→跡➍。 ③相続人。後継者。また、子孫。日葡辞書「アトヲタツル」。「―が絶えはてる」 ⇒後がない ⇒後から後から ⇒後にも先にも ⇒後の雁が先になる ⇒後は野となれ山となれ ⇒後へ引く ⇒後へ回す ⇒後へも先へも遣らぬ ⇒後へも先へも行かぬ ⇒後を黒む ⇒後を引く

広辞苑 ページ 456 での単語。