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〔助動〕 (活用は特殊型。[活用]せ/○/き/し/しか/○)活用語の連用形に付く。ただしカ変動詞には「こし」「こしか」「きし」「きしか」、サ変動詞には「せし」「せしか」「しき」のように付く。今から、過去にあった事を思い起こす(回想する)意を表す。室町時代以降は「た」と同じ意味で用いた。 ①過去を回想する意を表す。多くの場合、今ではもう取り返せない事という意がこもる。…た。…だった。古事記「わがゐ寝し妹は忘れじ世のことごとに」。万葉集3「吾妹子が植ゑし梅の樹見るごとに心むせつつ涙し流る」 ②(未来を含めて)ある時点で確実に起こったと認められる事態を表す。(「た」に通じる用法)…た。百二十句本平家「切られたりと聞えしかば」 ③未然形「せ」に助詞「ば」が続き、過去の仮定を表す。もし…だったならば。多く助動詞「まし」と呼応する。現実とは反対のことを望む発想が多い。(なお「せ」はサ変の未然形とする説もある)万葉集2「高光るわが日の皇子のいましせば島の御門は荒れざらましを」

広辞苑 ページ 4621 での単語。