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じ‐かん【時間】🔗🔉

じ‐かん時間】 (timeの訳語。〈哲学字彙初版〉) ①時の流れの2点間(の長さ)。時の長さ。「―がある」「この仕事は―がかかる」「勤務―」「―割」 ②俗に、時刻2と同義。「帰りの―が遅い」 ③空間と共に人間の認識の基礎を成すもの。時間1と時刻とを併せたような概念。 ㋐〔哲〕一般に出来事の継起する秩序で、過去から未来への不可逆的方向をもち、前後に無限に続き、一切がそのうちに在ると考えられ、空間とともに世界の基本的枠組を形作る。宗教的には永遠から生じ永遠に帰するとされ、現世の時間は有限の仮象である。これをプラトンは永遠の動く影、アリストテレスは運動の帯びる性質とし、アウグスティヌスは時間の三様態、過去・現在・未来を意識の三様態、記憶・知覚・期待に還元した。近代になって時間は客観的規定と見られたが、カントは時間を空間と共に現象を構成する主観の直観形式と考えた。これに対し、弁証法的唯物論では物質の根本的な存在形式であるとする。ベルクソンは意識の直接的な流れとしての純粋持続を、ハイデガーは「現存在」の存在構造としての時間性を、時間の根源と見ている。→空間。 ㋑〔理〕物理系の現象の経過を記述するため導入される量。物理学から見て最も基本的な性質は、時間の一様性、つまり物理法則は時間の原点のとり方によらないという性質である。この性質からエネルギー保存則が導かれる。また光速不変の原理が物理的な時間の尺度となる。 ㋒時間の単位。分ふんの60倍。秒の3600倍。→秒⇒じかん‐がい【時間外】 ⇒じかんがい‐きょうてい【時間外協定】 ⇒じかんがい‐てあて【時間外手当】 ⇒じかんがい‐ろうどう【時間外労働】 ⇒じかん‐かせぎ【時間稼ぎ】 ⇒じかん‐きゅう【時間給】 ⇒じかん‐ぎれ【時間切れ】 ⇒じかん‐げいじゅつ【時間芸術】 ⇒じかん‐けんきゅう【時間研究】 ⇒じかん‐たい【時間帯】 ⇒じかん‐ちかく【時間知覚】 ⇒じかん‐つぶし【時間潰し】 ⇒じかん‐はんてん【時間反転】 ⇒じかん‐ひょう【時間表】 ⇒じかん‐わり【時間割】 ⇒時間の問題 ⇒時間を割く

広辞苑 ページ 8468 での時間単語。