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つく・る【作る・造る】🔗🔉

つく・る作る・造る】 〔他五〕 材料にあれこれ手を加えて目的の物をこしらえ出す。 ➊別の新しいものを生み出す。 ①こしらえる。くみたてる。万葉集2「吾大王わごおおきみの万代と思ほしめして―・らしし香具山の宮」。日葡辞書「イエヲツクル」。「船を―・る」 ②耕作する。栽培する。古事記「山田を―・り」。万葉集6「泊瀬女の―・る木綿花」 ③かもす。醸造する。倭名類聚鈔16「酎、漢語抄云、豆久利加倍世流佐介」。狂言、伯母が酒「当年もまた酒―・らせられてござるか」 ④ある形にととのえる。かたちづくる。源氏物語「手を―・りて額にあてつつ見奉りあげたるも」。源氏物語夕顔「文章博士召して願文―・らせ給ふ」。大鏡時平「このおとどの―・らせ給ひける詩」。「列を―・る」 ⑤ある結果を生じさせる。源氏物語澪標「はかなき事のなさけも更に―・らず」。日葡辞書「ツミヲツクル」 ⑥子をうむ。出産する。 ⑦設立する。創造する。日葡辞書「デウス、テンチヲナキトコロヨリツクリタマウ」。「研究会を―・る」 ⑧料理する。宇津保物語吹上上「俎どもたてて魚鳥―・る」。「刺身に―・る」 ⑨治める。経営する。神代紀「力を戮あわせ心を一つにして天下を経営つくる」 ⑩育てる。養成する。「後継者を―・る」 ⑪囲碁で、うち終わった後に盤面を整理して双方の地を数え、勝敗を明らかにする。 ➋無いものをあるようにする。 ①その様に似せてこしらえる。源氏物語少女「恥ぢらひてすこしそばめ給へる側目かたわらめつらつきうつくしげにて取由とりゆの手つきいみじう、―・りたる物の心地するを」。「庭を秋の野に―・る」 ②いつわってその風をする。源氏物語夕顔「いひ紛らはしてまた人なきさまを強ひて―・り侍り」。「泣き顔を―・る」「声を―・る」 ③無いことを有るように述べる。仮作する。源氏物語帚木「目に見えぬ鬼の顔などの、おどろおどろしく―・りたるものは」。「うそを―・る」 ④しつらえる。ととのえかざる。源氏物語明石「御車は二なく―・りたれど所せしとて御馬にて出で給ふ」 ⑤化粧する。おつくりをする。伊勢物語「はじめこそ心にくも―・りけれ、今はうちとけて」。日葡辞書「ヲンナノマユヲツクル」。「顔を―・る」 ➌鬨ときの声をあげる。報ずる。保元物語「西の河原にときをどつと―・ること三ヶ度なり」。「鶏がときを―・る」 ◇広く一般には「作」を使い、「造」は、主として大規模で工業的な物、有形の物をこしらえる場合に使う。

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