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いで・く【出で来】🔗🔉

いで・く出で来】 〔自カ変〕 ①出てくる。現れる。万葉集20「大君のみことかしこみ―・くれば」 ②生まれる。起こる。生ずる。産する。今昔物語集5「王の宮に火―・きぬ」 ③めぐりあう。でくわす。土佐日記「風も吹かずよき日―・きて漕ぎ行く」 ④成就する。できる。風姿花伝「上手のしたらんが、しかも―・きたらんを」

しゅっ‐たい【出来】🔗🔉

しゅっ‐たい出来】 (シュツライの転) ①事件の起こること。もち上がること。「珍事が―する」 ②物事のでき上がること。成就。完成。「近日―の予定」

しゅつ‐らい【出来】🔗🔉

しゅつ‐らい出来】 (シュッタイとも) ①現れること。出て来ること。今昔物語集19「新発意の―して」 ②事件が起こること。天草本伊曾保物語「大事が―してから、悔むに益ない」 ③物事のでき上がること。成就。ロドリーゲス大文典「天地―せしよりこの方」

でかし‐がお【出来し顔】‥ガホ🔗🔉

でかし‐がお出来し顔‥ガホ 得意そうな顔つき。したりがお。

でかし‐た【出来した】🔗🔉

でかし‐た出来した】 よくやった。出来た。→でかす

でかし‐だて【出来し立て】🔗🔉

でかし‐だて出来し立て】 うまくやったというさまをすること。好色一代男6「酒も―に飲みて」

でか・す【出来す】🔗🔉

でか・す出来す】 〔他五〕 ①出てこさせる。また、出来るようにする。こしらえる。狂言、仏師「いやその儀でござるならば明日―・して進ぜう」 ②しとげる。はたす。うまくやる。狂言、皹あかがり「おう、一段―・した」

で‐き【出来】🔗🔉

で‐き出来】 ①できること。できあがること。しゅったい。 ②できた状態。できぐあい。成績。「上―」「不―」「―のよい生徒」 ③よくできていること。すばらしいできばえ。また、もっともなこと。狂言、目近籠骨「これは―でござる」 ④みのり。収穫。「―秋」 ⑤売買取引が成立すること。「―高」 ⑥(接頭語的に) ㋐にわかにできあがったもの、なりあがりの意。「―分限ぶげん」 ㋑その年に生まれた小さな魚。当歳魚。「―ハゼ」

でき‐あい【出来合】‥アヒ🔗🔉

でき‐あい出来合‥アヒ ①すでにできていること。また、作っておいて売るために備えてあること。また、その物。浄瑠璃、新版歌祭文「―の麦飯を進ぜうかい」。「―の服」↔あつらえ。 ②すでに契りが結ばれていること。 ⇒できあい‐ふうふ【出来合夫婦】

できあい‐ふうふ【出来合夫婦】‥アヒ‥🔗🔉

できあい‐ふうふ出来合夫婦‥アヒ‥ 正式の婚儀を経ずに夫婦となったもの。 ⇒でき‐あい【出来合】

でき‐あ・う【出来合う】‥アフ🔗🔉

でき‐あ・う出来合う‥アフ 〔自五〕 ①ちょうどその時にできあがる。できて間に合う。日葡辞書「コノフシン(普請)ハヨイジブンニデキヤウタ」 ②男女がよい仲になる。くっつく。

でき‐あがり【出来上り】🔗🔉

でき‐あがり出来上り】 できあがること。完成。また、そのできばえ。「―はいつか」「上々の―」

でき‐あが・る【出来上がる】🔗🔉

でき‐あが・る出来上がる】 〔自五〕 ①すっかりできる。完成する。成就する。 ②俗に、すっかり酔っぱらう。「先に着いた人たちはすでに―・っていた」

でき‐あき【出来秋】🔗🔉

でき‐あき出来秋】 稲のよくみのった秋の頃。収穫の季節。狂言、狐塚「さてこの―がすんだならば」

でき‐あきんど【出来商人】🔗🔉

でき‐あきんど出来商人】 にわかに成功した商人。成金の商人。日本永代蔵6「これらは近代の―」

でき‐ぐあい【出来具合】‥アヒ🔗🔉

でき‐ぐあい出来具合‥アヒ 出来上がったものの様子やそのよしあし。できばえ。できあがり。「―を見る」

でき‐ごころ【出来心】🔗🔉

でき‐ごころ出来心】 もののはずみで、ふと起こった悪い考えや思い。好色五人女4「よしなき―にして、悪事を思ひ立つこそ因果なれ」。「ほんの―で盗んだ」

でき‐ごと【出来事】🔗🔉

でき‐ごと出来事】 もち上がった事件・事柄。「今日の主な―」

でき‐しゅっとう【出来出頭】🔗🔉

でき‐しゅっとう出来出頭】 にわかに君寵を得た家臣。武道伝来記「南江主膳といふ―に出合ひけるに」

でき‐すぎ【出来過ぎ】🔗🔉

でき‐すぎ出来過ぎ】 そのものの力以上にできていること。相応以上であること。「―の女房」

でき‐す・ぎる【出来過ぎる】🔗🔉

でき‐す・ぎる出来過ぎる】 〔自上一〕[文]できす・ぐ(上二) 普通以上のことをして程のよさを失う。分に過ぎている。また、出来映えが適度をこえている。人情本、春色辰巳園「いやらしい亭主ぶつて、妬心じんすけも―・ぎたとさげしみもしようし」。「―・ぎた話」

でき‐そこない【出来損い】‥ソコナヒ🔗🔉

でき‐そこない出来損い‥ソコナヒ ①できあがりが不完全であること。不出来。また、そのもの。「―の菓子」 ②能力などが不完全だとして人をののしっていう語。

でき‐そこな・う【出来損なう】‥ソコナフ🔗🔉

でき‐そこな・う出来損なう‥ソコナフ 〔自五〕 不完全なものにできあがる。不出来である。できあがらずに終わる。

でき‐た【出来た】🔗🔉

でき‐た出来た】 ①(物事の成就を喜んでいう語)うまくやった。でかした。浄瑠璃、新版歌祭文「久松の事は是限り、わしや嫁入りをするわいの。ヲヽ―、―」 ②(常に体言を伴って) ㋐人格が円満で立派である。「―人」 ㋑じょうずな。たくみな。狂言、三本の柱「―たくみをしてもつたれ」→できる

でき‐だか【出来高】🔗🔉

でき‐だか出来高】 ①できあがった量。生産高。収穫の量。「―払い」 ②取引所で、売買契約の成立した総量。 ⇒できだか‐きゅう【出来高給】 ⇒できだか‐ばらい【出来高払い】

できだか‐きゅう【出来高給】‥キフ🔗🔉

できだか‐きゅう出来高給‥キフ 基本的な賃金形態の一つ。作業量(出来高)を尺度単位とする。時間給に比べ労働意欲を刺激するため、監督労働なしに労働の質の規制と能率向上をもたらす性質をもつ。個数賃金。請負賃金。↔時間給。→能率給⇒でき‐だか【出来高】

できだか‐ばらい【出来高払い】‥バラヒ🔗🔉

できだか‐ばらい出来高払い‥バラヒ 作業量や生産量に応じて賃金・対価を支払うこと。 ⇒でき‐だか【出来高】

でき‐たて【出来立て】🔗🔉

でき‐たて出来立て】 できあがって間もないこと。また、そのもの。「―のほやほや」→たて

○出来ない相談できないそうだん🔗🔉

○出来ない相談できないそうだん まとまるはずのない相談。応じられない誘いかけ。「立ち退くなど―だ」 ⇒で・きる【出来る】

でき‐ね【出来値】🔗🔉

でき‐ね出来値】 市場で売買の成立した値段。

でき‐ばえ【出来映え・出来栄え】🔗🔉

でき‐ばえ出来映え・出来栄え】 できあがりのよいこと。また、できあがりのさま。できざま。「見事な―」

でき‐はぜ【出来鯊】🔗🔉

でき‐はぜ出来鯊】 夏に釣れる、ハゼの当歳魚。

でき‐ぶげん【出来分限】🔗🔉

でき‐ぶげん出来分限】 (デキブンゲンとも)にわかに金持となること。また、その人。にわかぶげん。成金。浮世草子、好色敗毒散「顔は丸いが角左衛門とて、近年の―」

でき‐ぶつ【出来物】🔗🔉

でき‐ぶつ出来物】 すぐれた人物。立派な人。できもの。「なかなかの―」

でき‐ふんべつ【出来分別】🔗🔉

でき‐ふんべつ出来分別】 ふと心に浮かんだ思いつきや考え。ふとした出来心。好色五人女5「―にて息も引きとらぬうちより女は後夫のせんさくを耳にかけ」

でき‐ぼし【出来星】🔗🔉

でき‐ぼし出来星】 ①新しく出現した星。毛吹草6「―と見やはとがめぬ揚灯籠」 ②にわかに立身したり、金持となること。また、その人。なりあがり。

でき‐ぼっく【出来発句】🔗🔉

でき‐ぼっく出来発句】 即興の発句。狂言、連歌盗人「これは亭主が家固めの時の―かと思ふ」

でき‐もうさず【出来不申】‥マウサズ🔗🔉

でき‐もうさず出来不申‥マウサズ (取引用語)市場で売買契約の成立をみなかった意。申さず。 ○敵も然るもの引っ掻くものてきもさるものひっかくもの 勝負事の強敵に、なかなかやるものだと感心して言う言葉。「然る」に「猿」を掛けて「引っ掻く」としゃれたもの。 ⇒てき【敵】

でき‐もの【出来物】🔗🔉

でき‐もの出来物】 ①ふきでもの。はれもの。おでき。「顔に―ができる」 ②立派にできたもの。みごとにできあがったもの。〈日葡辞書〉 ③(→)「できぶつ」に同じ。東海道名所記「近きころの遊君の―ぢや」

でき‐やく【出来役】🔗🔉

でき‐やく出来役】 花札で、勝負の結果できた役。↔手役てやく

で・きる【出来る】🔗🔉

で・きる出来る】 〔自上一〕 ①出てくる。勅規桃源抄「竺法蘭のこちへ―・きらるるに逢て」。滑稽本、旧観帖「江戸ははじめてでごぜへますかへ。…兄児せなアは一度―・ぎたこともおざるとよ」 ②形をとって現れる。 ㋐うまれる。浄瑠璃、五十年忌歌念仏「あの弟が―・きるまでは」 ㋑発生する。おこる。日葡辞書「クヮジ(火事)ガヲコッタ、また、デキタ」。「用事が―・きる」 ㋒作られる。生産される。「この地で畳表が―・きる」 ㋓男女がひそかに結ばれる。「あの二人は―・きたらしい」 ③まとまりがついて仕上がる。 ㋐完成する。「宿題が―・きた」 ㋑物事がうまく行く。歌舞伎、傾情吾嬬鑑「平馬感心の思入れにて横手を打つて、―・きた」 ㋒苦労をして人物が練れる。「―・きた人だ」 ④それについての能力・才能がある。「英語が―・きる」「あの人は―・きる人だ」 ⑤可能だ。また、…する能力または権利がある。「人物は保証―・きる」「進級―・きる」「誰でも請求することが―・きる」 →でく(出来) ⇒出来ない相談

でき‐レース【出来レース】🔗🔉

でき‐レース出来レース】 あらかじめ示し合わせて、勝負が決まっているのに形式だけ行う競争。八百長。

で・く【出来】🔗🔉

で・く出来】 〔自カ変〕 (イデクの約) ①物が生ずる。あらわれ出る。生まれる。中庸抄「混沌未分の一念起らぬ、未だ形の―・こぬ先ぞ」 ②事柄が発生する。蒙求抄7「必ず大事が―・こうと思ふぞ」 ③作られる。仕上がる。生産される。孟子抄「麦、…日至は夏至の事ぞ、其時分に―・くるものぞ」 →できる

でくる‐ぼう【出狂坊・出来坊】‥バウ🔗🔉

でくる‐ぼう出狂坊・出来坊‥バウ あやつり人形。でくのぼう。好色一代男5「六段ながらの―うごきいでける」

で‐け【出来】🔗🔉

で‐け出来】 (デキの訛)できあがり。狂言、仏師「まづ―を拝まつしやれ」

でけ‐もの【出来物】🔗🔉

でけ‐もの出来物】 (デキモノの訛)すぐれた作。傑作。西鶴織留4「山本文右衛門が筆勢、大きに―と沙汰しければ」

で・ける【出来る】🔗🔉

で・ける出来る】 〔自下一〕 「できる」の訛。

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