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まど・う【惑う】マドフ🔗⭐🔉
まど・う【惑う】マドフ
〔自五〕
(奈良時代には清音)事態を見極められず、混乱して応対の仕方を定めかねる意。
①見当を失って途方にくれる。万葉集2「はにやすの池の堤のこもりぬのゆくへをしらに舎人は―・ふ」。伊勢物語「道知れる人もなくて―・ひ行きけり」
②悩む。心が乱れる。源氏物語桐壺「車より落ちぬべう―・ひ給へば」。源氏物語早蕨「いかにせむと明け暮るるも知らず―・はれ給へど」。「女に―・う」
③とりちがえる。考えちがいをする。見まちがいをする。万葉集11「夢にだになにかも見えぬ見ゆれどもわれかも―・ふ恋のしげきに」。平家物語3「但し凡夫薄地是非に―・へるが故に」
④うろたえる。あわてる。大鏡基経「陪膳の、みこの御前のをとりて、―・ひて尊者の御前にすうるを」
⑤髪の毛などが乱れる。狭衣物語2「御髪の久しうけづりなどもせさせ給はねど、―・へる筋なく」
⑥(他の動詞の連用形に付いて)その状態がひどい意を表す。源氏物語末摘花「いとあはれに、寂しく荒れ―・へるに松の雪のみ暖かげに降り積める」。落窪物語1「黒塗の箱の九寸ばかりなるが、深さは八寸ばかりにて、古めき―・ひて処々はげたるを」。徒然草「目・眉・額なども腫れ―・ひてうち覆ひければ、物も見えず」
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