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イルマン【irmão ポルトガル】🔗🔉

イルマンirmão ポルトガル】 (キリシタン用語。兄弟の意。「入満」「伊留満」「由婁漫」と当てた)近世初期、キリシタン布教時代に、バテレン(パアデレ・神父)の次に位する宣教師。修道士。ヒイデスの導師「新しくこの国へ渡海のパアデレ、―、この書のたよりを以て日本の言葉を習はるべき為」

ゆ【揺】🔗🔉

】 (由・淘・ユとも書く)日本音楽で「揺り」の略。源氏物語明石「手づかひいといたう唐めき、―のね深うすましたり」→揺り3

ゆい【由比】ユヒ🔗🔉

ゆい由比ユヒ 静岡県中部、庵原いはら郡の町。もと東海道の宿駅。駿河湾に臨み、西隣の興津おきつ宿との間に薩埵さった峠の難所があった。由井。

ゆい【由井】‥ヰ🔗🔉

ゆい由井‥ヰ 姓氏の一つ。 ⇒ゆい‐しょうせつ【由井正雪】

ゆい‐が‐はま【由比ヶ浜】ユヒ‥🔗🔉

ゆい‐が‐はま由比ヶ浜ユヒ‥ 神奈川県鎌倉市の海岸、西は稲村ヶ崎から東は飯島ヶ崎に至る約2キロメートルの砂浜。特に、滑川なめりがわ河口より西をいう。相模湾に臨む避暑・避寒地。また、海水浴場。

ゆい‐しょ【由緒】🔗🔉

ゆい‐しょ由緒】 ①物事の由来した端緒。いわれ。また、物事が行われる根拠。保元物語(金刀比羅本)「新院させる―もなく下され給ひぬれば」 ②伝えて来た事由。来歴。「―ある壺」 ③親類。身うち。ゆかり。 ⇒ゆいしょ‐がき【由緒書】

ゆい‐しょうせつ【由井正雪】‥ヰシヤウ‥🔗🔉

ゆい‐しょうせつ由井正雪‥ヰシヤウ‥ (姓は由比とも書く)江戸初期の軍学者。慶安事件の首謀者。駿河由比の紺屋弥右衛門の子というが、諸説ある。楠木流の軍学を学び、江戸で講じ、門人5000人。丸橋忠弥と結んで倒幕を計るが、事前に発覚し、自刃。事件の顛末は歌舞伎・講談などに脚色。(1605〜1651) ⇒ゆい【由井】

ゆいしょ‐がき【由緒書】🔗🔉

ゆいしょ‐がき由緒書】 ①物事の由緒を記した文書。浄瑠璃、松風村雨束帯鑑「身もとなり立ち偽らずつぶさに申せと一々に―にぞ記しける」 ②婚姻に際し両家が交わす親類書。 ⇒ゆい‐しょ【由緒】

ゆう‐しょ【由緒】イウ‥🔗🔉

ゆう‐しょ由緒イウ‥ ⇒ゆいしょ

ゆ‐えん【由縁】🔗🔉

ゆ‐えん由縁】 ゆかり。事の由来。わけ。「比翼塚の―」

ゆか【斎甕・由加】🔗🔉

ゆか斎甕・由加】 (「ゆ」は「神聖な」の意、「か」は「みか」「ひらか(平瓮)」の「か」)古代、祭事に用いた甕かめ。四時祭式「―二口」

ゆか‐もの【由加物】🔗🔉

ゆか‐もの由加物】 神前に祭料として供える供物。また、それを容れる雑器。大嘗祭式「―となす」 ⇒ゆかもの‐の‐つかい【由加物の使】

ゆかもの‐の‐つかい【由加物の使】‥ツカヒ🔗🔉

ゆかもの‐の‐つかい由加物の使‥ツカヒ 大嘗祭だいじょうさいを行うに先だち、由加物の製造・運送などを監督するために諸国に遣わされた使い。 ⇒ゆか‐もの【由加物】

ゆかりのつき【由縁の月】🔗🔉

ゆかりのつき由縁の月】 地歌。鶴山勾当作曲の端歌物。思わぬ人に身請けされようとしている遊女の心を月影によせて歌う。1740年(元文5)初演。同名の長唄曲もある。

ゆき【悠紀・斎忌・由基】🔗🔉

ゆき悠紀・斎忌・由基】 大嘗祭だいじょうさいで、東方に設けられる祭場。また、悠紀の国。↔主基すき

ゆ‐ぎ【由木】🔗🔉

ゆ‐ぎ由木(→)居木いぎに同じ。

ゆじゅん【由旬】🔗🔉

ゆじゅん由旬】 (梵語yojanaの音写)古代インドの距離の単位。1由旬を約7マイルまたは9マイルとするなど、諸説がある。ゆうじゅん。

ゆたか‐おり【由多加織】🔗🔉

ゆたか‐おり由多加織】 経糸たていとに紡績糸を用い、緯糸よこいととして綿糸にわらしべを搦からませ織り込んだ敷物。

ゆふ【由布】🔗🔉

ゆふ由布】 大分県中部の市。大分市に隣接し、住宅地化が進行。由布院温泉がある。人口3万5千。

ゆふいん‐おんせん【由布院温泉】‥ヰンヲン‥🔗🔉

ゆふいん‐おんせん由布院温泉‥ヰンヲン‥ 大分県中部、由布市湯布院町にある温泉地。奥別府の温泉郷で、湯量豊富。単純温泉。 由布院温泉 撮影:佐藤 尚

ゆゆし・い【忌忌しい・由由しい】🔗🔉

ゆゆし・い忌忌しい・由由しい】 〔形〕[文]ゆゆ・し(シク) 神聖または不浄なものを触れてはならないものとして強く畏怖する気持を表すのが原義。 ①神聖であるから触れてはならない。恐れ多くて、はばかられる。万葉集3「かけまくもあやにかしこし言はまくも―・しきかも」。源氏物語紅葉賀「神など空にめでつべきかたちかな。うたて―・し」 ②忌まわしい。不吉だ。万葉集12「朝去きて夕は来ます君ゆゑに―・しくも吾は嘆きつるかも」。源氏物語桐壺「―・しき身に侍れば、かくておはしますも、いまいましうかたじけなく」 ③うとましい。いやだ。源氏物語玉鬘「監がいきざしけはひ思ひいづるも―・しき事限りなし」。「―・い事態」 ④気がかりだ。また、恐ろしい。蜻蛉日記「―・しと思ふ人も、ただひとりいでたり、胸うちつぶれてぞあさましき」。枕草子306「海はなほいと―・しと思ふに」 ⑤そら恐ろしいほどにすぐれている。源氏物語桐壺「この世の物ならず清らにおよずけ給へればいとど―・しうおぼしたり」 ⑥物事の程度がはなはだしい。容易でない。枕草子12「高き屐子けいしをさへはきたれば、―・しう高し」 ⑦すばらしい。立派である。徒然草「舎人など賜はるきはは、―・しと見ゆ」「さて山門のことを殊に―・しくかけり」 ⑧勇ましい。あっぱれである。徒然草「―・しくも尋ねおはしたり」

ゆら【淘】🔗🔉

ゆら】 (「由良」とも書く)砂を淘り上げて出来た平地。ゆり。

ゆら【由良】🔗🔉

ゆら由良】 兵庫県淡路島津名郡(今の洲本市)にある港町。淡路島の南東端にあって紀淡海峡(由良の門)に面する。

ゆ‐らい【由来】🔗🔉

ゆ‐らい由来】 [一]〔名〕 物事の由って来る所。ことの起り。来歴。由緒。今昔物語集4「此の弟子の比丘びくの―を一々に語り給ふ」。「寺の―を語る」 [二]〔副〕 もとより。元来。「―無理な話だ」 ⇒ゆらい‐がき【由来書】

ゆらい‐がき【由来書】🔗🔉

ゆらい‐がき由来書】 物事の由来をしるした文書。由緒書。 ⇒ゆ‐らい【由来】

ゆら‐がわ【由良川】‥ガハ🔗🔉

ゆら‐がわ由良川‥ガハ 京都府中部を流れる川。丹波山地東端付近に発源し、福知山盆地を流れ、若狭湾に注ぐ。長さ146キロメートル。→由良の門2 由良川(1) 撮影:的場 啓 由良川(2) 撮影:的場 啓

ゆら‐の‐と【由良の門】🔗🔉

ゆら‐の‐と由良の門】 (歌枕) ①紀淡海峡のこと。→由良。 ②京都府舞鶴市の北西、由良川の河口。由良川の下流は勾配が緩く川底が深いため、福知山まで舟運の便があった。

ゆら‐の‐みなと【由良の湊】🔗🔉

ゆら‐の‐みなと由良の湊】 丹後国由良川口左岸(今の京都府宮津辺)の港。山椒太夫がいたという。

ゆらひめ‐じんじゃ【由良比女神社】🔗🔉

ゆらひめ‐じんじゃ由良比女神社】 島根県隠岐郡西ノ島町にある元郷社。祭神は由良比女命。一説に隠岐国一の宮。

ゆり【由利】🔗🔉

ゆり由利】 姓氏の一つ。 ⇒ゆり‐きみまさ【由利公正】

ゆり‐きみまさ【由利公正】🔗🔉

ゆり‐きみまさ由利公正】 財政家・政治家。前名、三岡みつおか八郎。福井藩士。藩主松平慶永をたすけて藩政を刷新。明治維新の際、参与となり財政をつかさどる。五カ条の誓文の起草に参画。のち民撰議院設立建白に連署。子爵。(1829〜1909) →資料:『養老律令』 →資料:『五カ条の誓文』[五箇条の誓文] ⇒ゆり【由利】

ゆりほんじょう【由利本荘】‥ジヤウ🔗🔉

ゆりほんじょう由利本荘‥ジヤウ 秋田県南西部の市。市域の中央を子吉川が貫流して日本海にそそぐ。海岸平野地帯では稲作が盛ん。人口9万。

よし【由・因・縁】🔗🔉

よし由・因・縁】 ①物事のよってきたるところ。由来。由緒。理由。わけ。万葉集14「志太の浦を朝漕ぐ船は―なしに漕ぐらめかもよ―こさるらめ」。「―ありげな様」 ②ことがらの内容。事情。次第。竹取物語「この内侍帰り参りて、この―を奏す」 ③風情。風流。奥ゆかしさ。源氏物語桐壺「母北の方なん、いにしへの人の―あるにて」 ④手段。方法。てだて。万葉集7「めづらしき人を吾家わぎえに住吉の岸の黄土はにゅうを見む―もがも」。「知る―もない」 ⑤口実。狂言、鱸庖丁「所で某―に余り板もとにおし直り」 ⑥それらしく見せること。そぶり。かたち。平家物語8「中納言めさでもさすがあしかるべければ、箸とつてめす―しけり」 ⑦伝聞の内容を表す。…とのこと。…だそうで。「お元気の―」

よしあり‐がお【由有り顔】‥ガホ🔗🔉

よしあり‐がお由有り顔‥ガホ いかにもわけのありそうな顔つき。

よしあり‐げ【由有り気】🔗🔉

よしあり‐げ由有り気】 わけのありそうな様子。謡曲、熊野ゆや「―なる言葉の種」

よし‐かかり【由懸り】🔗🔉

よし‐かかり由懸り】 風情。二曲三体人形図「幽玄嬋妍たる―の出所」

よし‐づ・く【由付く】🔗🔉

よし‐づ・く由付く】 〔自四〕 わけがありそうである。また、由緒ありげである。趣がある。奥ゆかしい風情がある。大和物語「いと―・きてをかしくいますかりければ」

よし‐な・い【由無い】🔗🔉

よし‐な・い由無い】 〔形〕[文]よしな・し(ク) ①理由がない。催馬楽、我が門を「―・しにとさむかうさむねる男」 ②意義がない。益がない。つまらない。竹取物語「ようなきありきは―・かりけりとて、こずなりにけり」 ③いわれがない。たわいない。くだらない。源氏物語若菜上「やんごとなきまづの人々おはすといふことは―・き事なり」 ④手段がない。古今和歌集雑体「出でて行かむ人をとどめむ―・きに隣りの方に鼻もひぬかな」 ⑤ゆかりがない。無関係である。枕草子25「あらぬ―・きものの名のりして来る」 ⑥よくない。不都合である。よこしまである。男色大鑑「執心の書通千度なれども…取り上げざる恨みに―・き事を工たくみぬ」

よしなし‐ごころ【由無し心】🔗🔉

よしなし‐ごころ由無し心】 つまらぬおもい。たわいない心。更級日記「今は昔の―もくやしかりけりとのみ思ひ知りはて」 ⇒よし‐なし【由無し】

よしなし‐ごと【由無し言】🔗🔉

よしなし‐ごと由無し言】 つまらぬもの言い。康資王母集「―いひたる人の返事に」 ⇒よし‐なし【由無し】

よしなし‐ごと【由無し事】🔗🔉

よしなし‐ごと由無し事】 たわいもない事。益のない事柄。源氏物語行幸「―いと多かりや」 ⇒よし‐なし【由無し】

よしなし‐ぶみ【由無し文】🔗🔉

よしなし‐ぶみ由無し文】 つまらぬ手紙。栄華物語衣珠「―うち書き」 ⇒よし‐なし【由無し】

よしなし‐もの【由無し物】🔗🔉

よしなし‐もの由無し物】 つまらぬもの。無用のもの。宇治拾遺物語13「―と思ひたれども」 ⇒よし‐なし【由無し】

よしなし‐ものがたり【由無し物語】🔗🔉

よしなし‐ものがたり由無し物語】 つまらぬ物語。むだばなし。雑話。狭衣物語3「世の中の―など、お前にて申す人も侍らず」 ⇒よし‐なし【由無し】

よしなし‐わざ【由無し業】🔗🔉

よしなし‐わざ由無し業】 つまらぬしわざ。無益な行為。宇治拾遺物語10「―するといへど」 ⇒よし‐なし【由無し】

よし‐の‐ほうべい【由奉幣】🔗🔉

よし‐の‐ほうべい由奉幣】 即位・大嘗・元服のあるべき由を伊勢神宮に幣使を発遣して告げる臨時の奉幣の儀。即位の由奉幣の初見は758年(天平宝字2)で、のち石清水八幡宮・賀茂神社を加えて三社に奉幣した。

よし‐ば・む【由ばむ】🔗🔉

よし‐ば・む由ばむ】 〔自四〕 わけがありそうにふるまう。特別な関心があることをほのめかす。よしめく。大鏡道長「御せうとの殿ばら、われもわれもと―・み申し給ひけれど」

よし‐め・く【由めく】🔗🔉

よし‐め・く由めく】 〔自四〕 「よしばむ」に同じ。紫式部日記「艶がり―・くかたはなし」

よし‐も‐がな【由もがな】🔗🔉

よし‐も‐がな由もがな】 方法があればいいがなあ。伊勢物語「昔を今になす―」→もがな

よし‐よし・し【由由し】🔗🔉

よし‐よし・し由由し】 〔形シク〕 由ありげである。わけがありそうである。情趣がありそうである。ゆえゆえし。宇津保物語楼上下「田舎びず―・しく」

よって‐きたる【由って来る】🔗🔉

よって‐きたる由って来る】 もととなる。原因となる。由来する。「―所以ゆえん○因って件の如しよってくだんのごとし 書状や証文などの最後に書くことば。そのようなわけで、右に記した通りであるの意。 ⇒よっ‐て【因って・仍て】

○由らしむべし、知らしむべからずよらしむべししらしむべからず🔗🔉

○由らしむべし、知らしむべからずよらしむべししらしむべからず 「民は之に由らしむべし、之を知らしむべからず」の略。→民(成句) ⇒よ・る【因る・由る・拠る・依る】

よ・る【因る・由る・拠る・依る】🔗🔉

よ・る因る・由る・拠る・依る】 〔自五〕 ➊そのことに基づく。 ①原因する。万葉集17「君に―・り吾が名はすでに竜田山」。竹取物語「いささかなる功徳を翁作りけるに―・りて」。「漏電に―・る火災」 ②事物の性質・内容いかんに関する。応じる。大鏡伊尹「験もしなに―・ることなれば」。平家物語(延慶本)「仏神も事に―・り、時に随ふ事なれば」。狂言、宗論「夫れは其の時の様に―・らう」。「見方に―・る」「時と場合に―・る」「所に―・って一時雨」 ③たよる。手段とする。「文筆に―・って生計をたてる」「書物に―・って知識をひろめる」「武力に―・る解決」「木と紙に―・ってできた家」 ➋拠り所とする。 ①根拠地として立てこもる。継体紀「磐井、火豊二国に掩ひ―・りて」。「堅城に―・る」 ②根拠とする。のっとる。平家物語(延慶本)「心地観経の第八巻に―・らば」。「4月1日現在の調査に―・る」「法に―・る決定」 ◇一般には仮名書きが多い。漢字の場合は、➊1に「因」「由」、2・3に「依」、➋には「拠」がしばしば使われる。 ⇒由らしむべし、知らしむべからず

[漢]由🔗🔉

 字形  筆順 〔田部0画/5画/教育/4519・4D33〕 〔音〕(呉) ユウ〈イウ〉(漢) ユイ=(慣) 〔訓〕よし・よる (名)より [意味] ①よる。もとづく。経る。…より。よって。「由来・由緒ゆいしょ・経由」「由是観之=これによってこれを観れば」 ②よりどころ。いわれ。わけ。「理由りゆう・事由じゆう」 ③よし。伝言・伝聞の内容。「その由よしを伝える」「お元気の由よしで何よりです」 [解字] 口のすぼまったつぼの象形文字。汁や酒をそこからぬき出すところから、事のあらわれるもとの意。転じて、もとづく意。 [下ツキ 因由・縁由・経由・解由状・原由・事由・自由・所由・率由・来由・理由

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