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あき‐かぜ【秋風】🔗🔉

あき‐かぜ秋風】 ①秋になって吹く風。〈[季]秋〉。源氏物語須磨「須磨にはいとど心づくしの―に」 ②秋を「厭き」にかけて、男女の心の変わることにいう。古今和歌集「―は身をわけてしも吹かなくに」 ⇒あきかぜ‐の【秋風の】 ⇒あきかぜの‐つき【秋風の月】 ⇒秋風が立つ ⇒秋風に薄の穂 ○秋風が立つあきかぜがたつ 男女の仲などで、相手がいやになってくる。秋を「厭き」にかけていう。「秋風が吹く」とも。北田薄氷、乳母「私のやうな不束者には、もう秋風がお立ちなされてのではなきか」 ⇒あき‐かぜ【秋風】 ○秋風に薄の穂あきかぜにすすきのほ よくなびくことのたとえ。 ⇒あき‐かぜ【秋風】

○秋風が立つあきかぜがたつ🔗🔉

○秋風が立つあきかぜがたつ 男女の仲などで、相手がいやになってくる。秋を「厭き」にかけていう。「秋風が吹く」とも。北田薄氷、乳母「私のやうな不束者には、もう秋風がお立ちなされてのではなきか」 ⇒あき‐かぜ【秋風】

○秋風に薄の穂あきかぜにすすきのほ🔗🔉

○秋風に薄の穂あきかぜにすすきのほ よくなびくことのたとえ。 ⇒あき‐かぜ【秋風】 あきかぜ‐の秋風の】 〔枕〕 「千江」(地名)にかかる。 ⇒あき‐かぜ【秋風】 あきかぜのきょく秋風の曲】 箏曲。天保(1830〜1844)初年頃、光崎検校作曲。作詞は高向山人(蒔田雁門)。歌詞は「長恨歌」の翻案。「六段」と同一拍数の長い前奏を持つ新様式の組歌。「天保組」とも。 あきかぜの‐つき秋風の月】 陰暦8月の異称。蔵玉集「身にしみそめし―」 ⇒あき‐かぜ【秋風】 あき‐がた厭き方】 厭きかかった状態。厭きぎみ。伊勢物語「―になる男のもとに」 あき‐がら空き殻】 中身のなくなった入れ物、あるいは、貝殻。 あき‐からまつ秋唐松】 キンポウゲ科の多年草。カラマツソウに似るが、高さ約1〜1.5メートルと大形で花期も遅い。葉は細かい羽状複葉。裏面は白色を帯びる。8月頃、茎頂に黄白色の小花を多数つけ、多数の雄しべが目立つ。茎・葉を乾して胃腸薬とする。 あきがわ秋川‥ガハ 「あきるの」参照。 あき‐がわり商変‥ガハリ (→)「あきかえし」に同じ。 あき‐かん空き缶・明き缶‥クワン 中身が空になった缶。 あき‐き秋葱】 秋のねぎ。2本の茎が一つの皮につつまれているので、「ふたごもり」と続ける。仁賢紀「―のいや双納ふたごもり思惟おもふべし」 あき‐ぎり秋桐】 シソ科の多年草。茎は角ばり、高さ30〜50センチメートル。葉は対生し、葉身は広三角形。秋に茎頂に総状花序を出し、紅紫色の唇形花をつける。本州中部の日本海側山地に生ずる。日本各地の山地には本種に似て花が黄色のキバナアキギリが普通。 あきぎり‐の秋霧の】 〔枕〕 「立つ」「晴る」「まがき」にかかる。金葉和歌集「―たち別れぬる君により」 あき‐くさ秋草】 秋に花が咲く草本の総称。〈[季]秋〉 ⇒あきくさ‐の【秋草の】 ⇒あきくさ‐の‐はな【秋草の花】 あきくさ‐の秋草の】 〔枕〕 「結ぶ」にかかる。万葉集8「―結びし紐を解くは悲しも」 ⇒あき‐くさ【秋草】 あきくさ‐の‐はな秋草の花】 ①秋に咲く野の花。 ②菊の異称。 ⇒あき‐くさ【秋草】 あき‐ぐち秋口】 秋の初め。秋になったばかりの頃。 あき‐ぐみ秋胡頽子】 グミ科の落葉低木。山地に自生、高さ約3メートル。葉は灰白色、銀色の細鱗がある。初夏、葉腋に数花をつけ、白色で、のち黄変。秋、白点が密な紅色の球形果を結ぶ。生食できる。〈[季]秋〉 あき‐ぐるま空き車】 何ものせていない車。からぐるま。くうしゃ。 あき‐げ秋毛】 鹿や熊の毛の、秋になって夏毛よりも色の濃く短くなったもの。義経記1「―の行縢むかばきはいて」 あきこ晶子⇒よさのあきこ(与謝野晶子) あき‐ご秋蚕】 7月下旬頃から以後、晩秋までに飼う蚕。しゅうさん。初秋のものは初秋蚕、晩秋のものは晩秋蚕ともいう。〈[季]秋〉 あき‐ごえ秋肥】 8月から10月までに施す肥料。 あき‐ごや秋小屋】 収納した稲を籾もみ・玄米に処理する小屋。こなし屋。こなし部屋。 あき‐ごり秋樵】 秋に、薪たきぎ用として樹木を伐採すること。また、その薪。↔春樵 あき‐さ秋沙】 水鳥のアイサの古名。万葉集7「山の際に渡る―の」 あき‐さく秋作】 ①秋に栽培または成熟する作物。 ②稲。 あき‐ざくら秋桜】 (花の形が桜に似るとしていう)コスモスの異称。〈[季]秋〉 あき‐さ・す贉す】 〔自四〕 物を買う時、手付金を渡す。前金を出す。〈新撰字鏡10〉↔おきのる あき‐さば秋鯖】 秋にとれる脂ののった鯖。〈[季]秋〉 あき‐さ・ぶ秋さぶ】 〔自上二〕 秋らしくなる。秋めく。特に、晩秋のわびしい感じが深まることにいう。〈[季]秋〉。風雅和歌集「外山とやまの木末―・びて」 あき‐ざま秋方】 秋の頃。玉葉集「次の年―より」 あき‐さむ秋寒】 秋も半ばを過ぎる頃、特に朝夕に感ずる寒さ。秋冷。〈[季]秋〉 あき‐さめ秋雨】 秋に降る雨。秋の雨。特に9月から10月にかけての長雨にいう。秋霖しゅうりん。秋黴雨あきついり。〈[季]秋〉 ⇒あきさめ‐ぜんせん【秋雨前線】 あきさめ‐ぜんせん秋雨前線】 8月下旬から10月上旬に、日本付近に出現して秋雨を降らせる停滞前線。冬に向けて南下する。秋霖しゅうりん前線。 ⇒あき‐さめ【秋雨】 あきさり‐ごろも秋さり衣】 秋になって着る着物。秋衣。万葉集10「―誰か取り見む」 あきさり‐ひめ秋さり姫(→)「たなばたつめ」に同じ。 あき‐さ・る秋さる】 〔自四〕 秋が来る。秋になる。万葉集1「―・らば今も見るごと」 あき‐ざれ秋ざれ】 (「され」は来る意)秋になること。浄瑠璃、傾城八花がた「頃しも今は―や」 あき‐し秋師】 (京都府の一部、和歌山県、高知県などで)稲刈の雇人。 あきしく‐の‐はな秋しくの花】 (異名分類抄に「あきしべ」の誤りかとある)菊の異称。蔵玉集「野に残りけり―」 あき‐しぐれ秋時雨】 秋の末のしぐれ。〈[季]秋〉 あき‐じこり商誤】 商売上のしくじり。かいそこない。万葉集7「買ひてし絹の―かも」 あきしの秋篠】 奈良市北西部の地名。砧きぬたの音、霧の風情などで知られた。秋篠の里。(歌枕) ⇒あきしの‐でら【秋篠寺】 あきしのげっせいしゅう秋篠月清集‥シフ 藤原良経の自撰家集。3巻2冊。1204年(元久1)稿。月清集。 あきしの‐でら秋篠寺】 奈良市秋篠町にある単立宗教法人。もと法相宗で真言宗・浄土宗を経る。開山は善珠で、宝亀(770〜781)年中の創建と伝える。光仁・桓武天皇の勅願所。国宝の本堂のほか、伎芸天など古仏像が多い。 ⇒あきしの【秋篠】 あきしの‐の‐みや秋篠宮】 宮家の一つ。1990年、今上天皇の第2皇子文仁ふみひと親王(礼宮あやのみや)(1965〜)が創始。 あきしべ‐の‐はな秋蕊の花】 菊の異称。和学弁「菊の一字を、聖一国師が、―と読みたり」 あきしま昭島】 東京都西郊、立川市の西にある市。かつては養蚕が盛ん。近年、住宅地化が顕著。昭和町と拝島村との合併による名。人口11万。 あき‐じまい秋仕舞‥ジマヒ 秋の収穫。あきおさめ。 あき‐じめり秋湿り】 秋に降る長雨。また、秋の雨のために空気が湿って冷たい感じ。〈[季]秋〉 あき‐しょう厭き性・飽き性‥シヤウ 物事にあきやすい性質。 あきしり‐ぐさ秋知草】 萩の異称。蔵玉集「ねざめして―の風よりや」 あき‐しろ明き白・空き代】 文字などを書いた紙の左右・天地の空白。余白よはくあき‐す空き巣・明き巣】 ①鳥のいなくなった巣。 空き巣 撮影:関戸 勇 ②人のいない家。 ③「空巣狙い」の略。 ⇒あきす‐ねらい【空巣狙い】 あきず秋津・蜻蛉アキヅ (平安以後アキツとも)トンボの古名。〈[季]秋〉。古事記「手腓たこむらに虻あむ掻き着き、その虻を―早咋はやぐひ」 ⇒あきず‐くに【秋津国】 ⇒あきず‐しま【秋津洲・秋津島・蜻蛉洲】 ⇒あきず‐しま‐ね【秋津島根】 ⇒あきず‐ね【秋津根】 ⇒あきず‐の【秋津野・蜻蛉野】 ⇒あきず‐ば【蜻蛉羽】 ⇒あきず‐ひれ【蜻蛉領巾】 あきず‐くに秋津国アキヅ‥ (→)秋津島に同じ。夫木和歌抄30「島の外も波をさまれる―に」 ⇒あきず【秋津・蜻蛉】 あきず‐しま秋津洲・秋津島・蜻蛉洲アキヅ‥ [一]〔名〕 大和国。また、本州。また広く、日本国の異称。あきずしまね。あきずね。(もと御所ごぜ市付近の地名から。神武天皇が大和国の山上から国見をして「蜻蛉の臀呫となめの如し」と言った伝説がある)古事記「そらみつやまとの国を―とふ」 [二]〔枕〕 「大和やまと」にかかる。万葉集1「うまし国ぞ―大和の国は」 ⇒あきず【秋津・蜻蛉】 あきず‐しま‐ね秋津島根アキヅ‥ (→)秋津島に同じ。 ⇒あきず【秋津・蜻蛉】

あきかぜ‐の【秋風の】🔗🔉

あきかぜ‐の秋風の】 〔枕〕 「千江」(地名)にかかる。 ⇒あき‐かぜ【秋風】

あきかぜのきょく【秋風の曲】🔗🔉

あきかぜのきょく秋風の曲】 箏曲。天保(1830〜1844)初年頃、光崎検校作曲。作詞は高向山人(蒔田雁門)。歌詞は「長恨歌」の翻案。「六段」と同一拍数の長い前奏を持つ新様式の組歌。「天保組」とも。

あきかぜの‐つき【秋風の月】🔗🔉

あきかぜの‐つき秋風の月】 陰暦8月の異称。蔵玉集「身にしみそめし―」 ⇒あき‐かぜ【秋風】

しゅうふう‐さくばく【秋風索寞】シウ‥🔗🔉

しゅうふう‐さくばく秋風索寞シウ‥ 秋風が吹いて、あたりがものさびしくなるさま。また、そのように、勢いがおとろえ、おちぶれていくさま。 ⇒しゅう‐ふう【秋風】

しゅうふう‐らく【秋風楽】シウ‥🔗🔉

しゅうふう‐らく秋風楽シウ‥ 雅楽の唐楽、盤渉調ばんしきちょうの曲。四人舞。現在廃曲。長殿楽。寿春楽。 ⇒しゅう‐ふう【秋風】

しゅうふう‐れつれつ【秋風冽冽】シウ‥🔗🔉

しゅうふう‐れつれつ秋風冽冽シウ‥ [文選、左思、雑詩]秋の風が冷たく身にしみるさま。 ⇒しゅう‐ふう【秋風】

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