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ふく‐やか【膨やか・脹やか】🔗🔉

ふく‐やか膨やか・脹やか(→)「ふくよか」に同じ。宇治拾遺物語13「手のいと白く―にて」

ふく‐よか【膨よか・脹よか】🔗🔉

ふく‐よか膨よか・脹よか】 肥えているさま。ふっくらとしているさま。柔らかで豊かなさま。ふくやか。ふくらか。源氏物語若紫「生ひさき見えて―に書い給へり」。「―な体」「―なかおり」「―な人柄」

ふくら【膨・脹】🔗🔉

ふくら膨・脹】 ①ふくれていること。また、そのもの。 ②弓の上下の湾曲した部分の名。ゆみのふくら。 ③一張りの弓の長さ。弓場の間数けんすうを計るのに用いる。 ④刀の刃の先端に丸みのあるもの。→魣かます切先⇒ふくら‐いり【脹熬】 ⇒ふくら‐すずめ【脹雀・福良雀】 ⇒ふくら‐に【脹煮】 ⇒ふくら‐はぎ【脹脛】 ⇒膨枯れる

ふくら‐か【膨らか・脹らか】🔗🔉

ふくら‐か膨らか・脹らか(→)「ふくよか」に同じ。

ふくらか・す【膨らかす・脹らかす】🔗🔉

ふくらか・す膨らかす・脹らかす】 〔他五〕 ふくれるようにする。ふくれさせる。ふくらす。今昔物語集29「此の袴―・したる検非違使」 ○膨枯れるふくらかれる 鋩子ぼうしの刃方に丸みが少ない。 ⇒ふくら【膨・脹】

○膨枯れるふくらかれる🔗🔉

○膨枯れるふくらかれる 鋩子ぼうしの刃方に丸みが少ない。 ⇒ふくら【膨・脹】 ふく‐らく福楽】 物質的にめぐまれることと安楽であること。源平盛衰記18「乞食だにも門出とて祝ふ事ぞかし、虚口すぐちにては―無し」 ふくらくえん復楽園‥ヱン (Paradise Regained)ミルトンの叙事詩。1671年刊。「失楽園」の続編。「楽園回復」とも訳される。 ふくらし‐こ膨らし粉・脹らし粉(→)ベーキング‐パウダーに同じ。 ふくら・す膨らす・脹らす】 〔他五〕 ふくれさせる。ふくらかす。仮名草子、伊曾保「わが身を―・しなば、必ずもやあの牛のせいほどなりなん」 ふくら‐すずめ脹雀・福良雀】 ①肥えふくれた雀の子。また、寒気のため全身の羽毛をふくらませた雀。〈[季]冬〉 ②紋所・文様の名。羽をのばしたふくら雀の正面から見た姿を図案化したもの。 ③女の髪の結い方。中央を締め左右に髻もとどりを二つ作るもの。形状が「ふくら雀」2に似ているところからの名。江戸末期以降、13〜20歳くらいの女性が結った。 脹雀 ④帯の結び方。若向きのもの。 脹雀 ⑤ヤガ科のガ(蛾)。開張約7センチメートル。胸および前翅は濃褐、後翅は黒褐で青色の顕著な2横帯がある。幼虫はカラムシなどの葉を食う。成虫は8月頃から出現し、そのまま越冬する。 フクラスズメ 撮影:海野和男 ⇒ふくら【膨・脹】 ふくら‐に脹煮】 鮑あわび・海鼠なまこ・蛸たこなどの肉をとろ火で長く煮込んで、ふっくらと軟らかく煮た料理。ふくらいり。すっぽう煮。 ⇒ふくら【膨・脹】 ふくら‐はぎ脹脛】 脛すねの後方のふくれた所。腓こむら⇒ふくら【膨・脹】 ふくらま・す膨らます・脹らます】 〔他五〕 ふくらむようにする。ふくらませる。「頬を―・す」「期待に胸を―・す」 ふくらみ膨らみ・脹らみ】 ふくれたさま。ふくれたところ。ふくれた程度。「蕾つぼみの―」 ふくら・む膨らむ・脹らむ】 [一]〔自五〕 ふくれて大きくなる。瑜伽師地論(石山寺本)平安初期点「胮脹ホテフクラム想を後と為」。「餅が―・む」「夢が―・む」 [二]〔他下二〕 ⇒ふくらめる(下一) ふくら・める膨らめる・脹らめる】 〔他下一〕[文]ふくら・む(下二) ふくれるようにする。日葡辞書「ホウ(頬)ヲフクラムル」 ふく‐り福利】 幸福と利益。幸福をもたらす利益。 ⇒ふくり‐こうせい【福利厚生】 ⇒ふくり‐しせつ【福利施設】 ふく‐り複利】 複利法で計算された利子。↔単利。 ⇒ふくり‐ひょう【複利表】 ⇒ふくり‐ほう【複利法】 ふぐり陰嚢】 (ふくらみがあって垂れているものをフクロ・フクリといったのであろう) ①睾丸。いんのう。〈倭名類聚鈔3〉 ②「まつふぐり」の略。まつかさ。 ③(「錘」と書く。形が陰嚢に似るからいう)秤のおもり。分銅。 ⇒ふぐり‐なし【陰嚢無し】 ふく‐りき福力】 富んで勢力のあること。また、その人。醒睡笑「百姓の―なるあり」 ふくり‐こうせい福利厚生】 福利と厚生。特に、雇用主が従業員向けに、健康の増進や生活の充実をはかること。 ⇒ふく‐り【福利】 ふくり‐しせつ福利施設】 生活を豊かにするための施設。医療施設・娯楽施設の類。 ⇒ふく‐り【福利】 ふぐり‐なし陰嚢無し】 いくじのない男をののしっていう語。浮世草子、風流曲三味線「是れ―、かかる畜生同前の男に片時も添ふ事けがらはし」 ⇒ふぐり【陰嚢】 ふくり‐ひょう複利表‥ヘウ 元金を単位とし、元利合計を複利によって利率および期間に応じて示した表。 ⇒ふく‐り【複利】 ふくり‐ほう複利法‥ハフ 一定期間後の利息を元金に加えたものを次期の元金とし、次の期間には新元金に対して利息を計算する法。↔単利法 ⇒ふく‐り【複利】 ふく‐りゅう伏流‥リウ 地上の流水が地下に一時潜入して流れるもの。砂礫などの粗い物質から成る場所、たとえば扇状地や砂漠に多い。 ⇒ふくりゅう‐すい【伏流水】 ふく‐りゅう腹立‥リフ 腹を立てること。りっぷく。平家物語3「かつうは―し、かつうは落涙し給へば」 ふく‐りゅうえん副流煙‥リウ‥ タバコの煙のうち、火をつけた先端部から出る煙。喫煙者が吸い込む主流煙よりも有害物質が多く含まれる。 ふくりゅう‐すい伏流水‥リウ‥ 地下を流れる水。特に、旧河道や河川敷下を流れるもの。 ⇒ふく‐りゅう【伏流】 ぶく‐りょう茯苓‥リヤウ 担子菌類サルノコシカケ科の菌の菌核。松林中の地中に生じ、松の根に寄生。形はサツマイモに似、表皮は黒褐色でしわが多い。内部は肉質で、なまの時は淡紅色で軟らかく、乾燥すると白色で堅くなる。漢方生薬の利水・補気剤とし、水腫・淋疾などに用いる。まつほど。 ⇒ぶくりょう‐しぎゃく‐とう【茯苓四逆湯】 ぶくりょう‐しぎゃく‐とう茯苓四逆湯‥リヤウ‥タウ 茯苓・甘草・乾薑かんきょう・人参・附子から成る漢方方剤。陰証で虚証、倦怠感や冷えが著しく、下痢・精神不穏の人に用いる。 ⇒ぶく‐りょう【茯苓】 ふくりょう‐ほうすう伏竜鳳雛】 [三国志蜀志、諸葛亮伝、注]かくれ伏している竜と鳳凰のひな。隠れて世に知られていない大人物や逸材などにたとえる。 ふく‐りん覆輪・伏輪】 ①刀の鍔つば・鞍くら・茶碗など器物のへりを金属の類でおおい飾ったもの。鍍金ときんを用いたものを金覆輪または黄覆輪、鍍銀を用いたものを銀覆輪または白覆輪という。源平盛衰記18「水精すいしょうの管くだに黄金の―を置きたる笛にて」 ②衣服の袖口・裾などに他の布で細く縁をとったもの。毛吹草5「雲の袖に―掛くる霞かな」 ⇒覆輪掛ける フクリン服綸】 (grofgrein オランダの略訛) ①(→)呉絽服連ゴロフクレンの略。 ②毛織物の一種。地合のややあらい薄地梳毛そもう織物で、ゴロフクレンよりも原毛が細かくて柔らかい。今のモスリンの太地物に当たる。明治初年オランダから輸入。

ふくらし‐こ【膨らし粉・脹らし粉】🔗🔉

ふくらし‐こ膨らし粉・脹らし粉(→)ベーキング‐パウダーに同じ。

ふくら・す【膨らす・脹らす】🔗🔉

ふくら・す膨らす・脹らす】 〔他五〕 ふくれさせる。ふくらかす。仮名草子、伊曾保「わが身を―・しなば、必ずもやあの牛のせいほどなりなん」

ふくらま・す【膨らます・脹らます】🔗🔉

ふくらま・す膨らます・脹らます】 〔他五〕 ふくらむようにする。ふくらませる。「頬を―・す」「期待に胸を―・す」

ふくらみ【膨らみ・脹らみ】🔗🔉

ふくらみ膨らみ・脹らみ】 ふくれたさま。ふくれたところ。ふくれた程度。「蕾つぼみの―」

ふくら・む【膨らむ・脹らむ】🔗🔉

ふくら・む膨らむ・脹らむ】 [一]〔自五〕 ふくれて大きくなる。瑜伽師地論(石山寺本)平安初期点「胮脹ホテフクラム想を後と為」。「餅が―・む」「夢が―・む」 [二]〔他下二〕 ⇒ふくらめる(下一)

ふくら・める【膨らめる・脹らめる】🔗🔉

ふくら・める膨らめる・脹らめる】 〔他下一〕[文]ふくら・む(下二) ふくれるようにする。日葡辞書「ホウ(頬)ヲフクラムル」

ふく・る【膨る・脹る】🔗🔉

ふく・る膨る・脹る】 〔自下二〕 ⇒ふくれる(下一)

ふくれ【膨れ・脹れ】🔗🔉

ふくれ膨れ・脹れ】 ①ふくれること。ふくれたもの。万葉集16「尺度さかどらが角の―にしぐひあひにけむ」 ②鉄の合せ目に空気が入って、刀の刃地の一部がふくれあがっているもの。 ⇒ふくれ‐っつら【脹れっ面】

ふくれ‐あが・る【膨れ上がる】🔗🔉

ふくれ‐あが・る膨れ上がる】 〔自五〕 ①ふくれて大きくなる。「希望が―・る」 ②規模・数量・金額が大幅に増大する。「人件費が―・る」

ふく・れる【膨れる・脹れる】🔗🔉

ふく・れる膨れる・脹れる】 〔自下一〕[文]ふく・る(下二) ①内から外へ張り出す。内からもちあがる。かさが大きくなる。大鏡「おぼしきこといはぬはげにぞ腹―・るる心地しける」。「餅が―・れる」 ②ある気持でいっぱいになる。源氏物語行幸「この女御殿などおのづから伝へ聞えさせ給ひてむと頼み―・れてなむさぶらひつるを」 ③(頬をふくらして)不平・不満を顔に表す。梅暦「お気の毒ながらさう思つておくんなんしと、けんどんに―・れていふに」。「―・れて口もきかない」

ぼう‐あつ【膨圧】バウ‥🔗🔉

ぼう‐あつ膨圧バウ‥ 細胞の内圧と外圧との差。植物細胞では細胞壁が膨張に抵抗するため数気圧から数十気圧になる。動物細胞では無視できるほど小さい。

ぼう‐じゅん【膨潤】バウ‥🔗🔉

ぼう‐じゅん膨潤バウ‥ (swelling)ゲルが液体を吸収して体積を増す現象。たとえば、ゼラチンを水に浸けるとき起こる。

ぼう‐だい【膨大】バウ‥🔗🔉

ぼう‐だい膨大バウ‥ ①ふくれて大きくなること。「交際費が―する」 ②(→)厖大ぼうだいに同じ。

ぼう‐ちょう【膨張・膨脹】バウチヤウ🔗🔉

ぼう‐ちょう膨張・膨脹バウチヤウ ①ふくれひろがること。 ②発展してひろがり大きくなること。「都市が―する」「予算の―」 ③物体の体積が増大すること。特に、温度の上昇に伴う膨張を熱膨張という。 ⇒ぼうちょう‐うちゅう【膨張宇宙】 ⇒ぼうちょう‐けいすう【膨張係数】 ⇒ぼうちょう‐べん【膨張弁】 ⇒ぼうちょう‐りつ【膨張率】

ぼうちょう‐うちゅう【膨張宇宙】バウチヤウ‥チウ🔗🔉

ぼうちょう‐うちゅう膨張宇宙バウチヤウ‥チウ 個々の銀河はその距離に比例する速さで我々から遠ざかっており、宇宙が一様に膨張しているということ。ハッブルによって発見された。→ハッブルの法則⇒ぼう‐ちょう【膨張・膨脹】

ぼうちょう‐けいすう【膨張係数】バウチヤウ‥🔗🔉

ぼうちょう‐けいすう膨張係数バウチヤウ‥ (→)膨張率に同じ。 ⇒ぼう‐ちょう【膨張・膨脹】

ぼうちょう‐べん【膨張弁】バウチヤウ‥🔗🔉

ぼうちょう‐べん膨張弁バウチヤウ‥ ①蒸気機関で、蒸気を有効に使うために、蒸気の締切点だけを早くする弁。締切弁。 ②冷凍機において、圧縮した気体を膨張させて低温にするための弁。 ⇒ぼう‐ちょう【膨張・膨脹】

ぼうちょう‐りつ【膨張率】バウチヤウ‥🔗🔉

ぼうちょう‐りつ膨張率バウチヤウ‥ 圧力一定のもとで、物体が温度1度上昇するごとに増加する長さまたは体積と、もとの長さまたは体積との比。前者を線膨張率、後者を体膨張率という。膨張係数。 ⇒ぼう‐ちょう【膨張・膨脹】

ぼう‐まん【膨満】バウ‥🔗🔉

ぼう‐まん膨満バウ‥ 中がいっぱいになってふくれること。「下腹部の―感」

ぼう‐りゅう【膨隆】バウ‥🔗🔉

ぼう‐りゅう膨隆バウ‥ ふくらみもりあがること。「腹部―」

[漢]膨🔗🔉

 字形  筆順 〔月(月・月)部12画/16画/常用/4336・4B44〕 〔音〕ボウ〈バウ〉(慣) ホウ〈ハウ〉(漢) 〔訓〕ふくらむ・ふくれる [意味] ふくれて大きくなる。はれる。ふくらむ。「膨脹」 [解字] もと、肉部。形声。「月」(=肉)+音符「彭」(=ふくれ広がる)。肉体がふくれる意。

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