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いい‐あい【言い合い】イヒアヒ🔗🔉

いい‐あい言い合いイヒアヒ ①互いに言いあうこと。「冗談の―」 ②言い争うこと。口論。「かっとして―になる」

いい‐あ・う【言い合う】イヒアフ🔗🔉

いい‐あ・う言い合うイヒアフ 〔他五〕 ①互いに言いかわす。「お世辞を―・う」 ②言い争う。口論する。「上司と―・う」「負けずに―・う」 ③同じことを多くの人が相応じて言う。「口々に―・う」

いい‐あやま・る【言い誤る】イヒ‥🔗🔉

いい‐あやま・る言い誤るイヒ‥ 〔他五〕 言いまちがえる。言いそこなう。枕草子35「歌などの文字―・りてばかりや、かうはよびかへさむ」。「名前を―・る」

いい‐あらそい【言い争い】イヒアラソヒ🔗🔉

いい‐あらそい言い争いイヒアラソヒ 口げんか。口論。

いい‐あらそ・う【言い争う】イヒアラソフ🔗🔉

いい‐あらそ・う言い争うイヒアラソフ 〔他五〕 言い合って争う。口論する。言いあらがう。

いい‐あわ・せる【言い合わせる】イヒアハセル🔗🔉

いい‐あわ・せる言い合わせるイヒアハセル 〔他下一〕[文]いひあは・す(下二) ①互いに話しあう。言いかわす。源氏物語桐壺「男・女、いとわりなきわざかなと―・せつつ嘆く」 ②申しあわせる。約束する。「―・せたようにうなずく」

いい‐いで【言い出で】イヒ‥🔗🔉

いい‐いで言い出でイヒ‥ ①言いだすこと。枕草子23「口々―などしたるは」 ②言いながら出て行くこと。枕草子63「―にすべりいでなむは」

いい‐おき【言い置き】イヒ‥🔗🔉

いい‐おき言い置きイヒ‥ 言いおくこと。また、その言葉。

いい‐お・く【言い置く】イヒ‥🔗🔉

いい‐お・く言い置くイヒ‥ 〔他五〕 言い残す。話しておく。「この世に―・くこと」「―・いて出かける」

いい‐おく・る【言い送る】イヒ‥🔗🔉

いい‐おく・る言い送るイヒ‥ 〔他五〕 ①手紙や人に託して、離れた所にいる人に言葉を伝える。「支部にその旨―・る」 ②人から人へ順に言い伝える。「指令を―・る」

いい‐おく・れる【言い遅れる】イヒ‥🔗🔉

いい‐おく・れる言い遅れるイヒ‥ 〔他下一〕[文]いひおく・る(下二) 言うべき時機を逃し後から言う。

いい‐およ・ぶ【言い及ぶ】イヒ‥🔗🔉

いい‐およ・ぶ言い及ぶイヒ‥ 〔自五〕 話がある事柄まで及ぶ。言及する。「数年前の出来事にまで―・ぶ」

いい‐がい【言い甲斐・言詮】イヒガヒ🔗🔉

いい‐がい言い甲斐・言詮イヒガヒ 言うだけのねうち。 ⇒いいがい‐な・し【言ひ甲斐無し】

いい‐かえ【言い換え】イヒカヘ🔗🔉

いい‐かえ言い換えイヒカヘ 言い換えること。また、その言葉。

いい‐か・える【言い換える】イヒカヘル🔗🔉

いい‐か・える言い換えるイヒカヘル 〔他下一〕[文]いひか・ふ(下二) ①他のことばで言う。言いなおす。「わかりやすく―・える」 ②前に言ったのと違うことを言う。口約を破る。〈日葡辞書〉

いい‐かか・る【言い掛かる】イヒ‥🔗🔉

いい‐かか・る言い掛かるイヒ‥ 〔自五〕 ①言い寄ってかかわりをもつ。源氏物語玉鬘「いとねんごろに―・るを、いとむくつけく思ひて」 ②言い出して意地になる。歌舞伎、三人吉三廓初買「貸せといふより―・り、つひに白刃の此の争ひ」 ③根拠のないことを無理に言う。なんくせをつける。歌舞伎、天衣紛上野初花「ぺてんに掛けたと―・るが」

いい‐かけ【言い掛け】イヒ‥🔗🔉

いい‐かけ言い掛けイヒ‥ ①話しかけること。 ②言い始めて中途でやめること。言いさし。 ③語を二つの意義に兼ね用いること。かけ言葉。「さしてゆく笠(傘)置の山を出でしより天(雨)が下には隠家もなし」の類。 ④謎の問いかけ。心(解答)に対していう。狂言、薩摩守「(シテ)心は薩摩の守。(船頭)夫は―で合点ぢや」 ⑤言いがかり。狂言、饅頭「身共を田舎者ぢやと思うて―をしをるか」

いい‐か・ける【言い掛ける】イヒ‥🔗🔉

いい‐か・ける言い掛けるイヒ‥ 〔他下一〕[文]いひか・く(下二) ①相手に言葉をかける。話しかける。 ②言葉に出して言い始める。「―・けてやめる」 ③言いがかりをつける。 ④(修辞法として)一つの語を二つの意義に兼ねて使う。

いい‐かた・める【言い固める】イヒ‥🔗🔉

いい‐かた・める言い固めるイヒ‥ 〔他下一〕[文]いひかた・む(下二) 言って互いに固く約束する。言葉を確認する。

いい‐かたら・う【言い語らう】イヒカタラフ🔗🔉

いい‐かたら・う言い語らうイヒカタラフ 〔他五〕 ①かたりあう。話しあう。大和物語「よろづのことを―・ひて」 ②説得する。大鏡道長「わが姪なる女一人あり。それを今より―・はん」

いい‐か・ねる【言い兼ねる】イヒ‥🔗🔉

いい‐か・ねる言い兼ねるイヒ‥ 〔他下一〕[文]いひか・ぬ(下二) 言いにくく感ずる。言うのがためらわれる。

いい‐かわ・す【言い交わす】イヒカハス🔗🔉

いい‐かわ・す言い交わすイヒカハス 〔他五〕 ①互いに話しあう。枕草子104「女房ともの―・すほど」。「あいさつを―・す」 ②手紙や詩歌のやりとりをする。枕草子276「人と―・したる歌の聞えて」 ③口約束する。特に、夫婦約束をする。伊勢物語「ありしより異に―・して」。「―・した仲」

いい‐かわせ【言い交せ】イヒカハセ🔗🔉

いい‐かわせ言い交せイヒカハセ 言いかわすこと。口約束。特に、夫婦約束。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「雲出くもずの川瀬二世三世、指切りしての―」

いい‐きり【言い切り】イヒ‥🔗🔉

いい‐きり言い切りイヒ‥ 言い切ること。特に、文を完結したかたちで終えること。

いい‐き・る【言い切る】イヒ‥🔗🔉

いい‐き・る言い切るイヒ‥ 〔他五〕 ①言い終える。「一息で―・る」 ②断言する。「必ずやると―・る」 ③口約束を守る。狂言、泣尼「せんどかたらうておいてくれまいか。わばうず、―・れ―・れ」

いい‐ぐさ【言い種・言い草】イヒ‥🔗🔉

いい‐ぐさ言い種・言い草イヒ‥ ①言うべきことがら。話の種。また、口に出すことば。言いかた。「―が気にくわない」 ②言い抜ける口実。傾城禁短気「手をよくはづす―に前方から遠過ぎゆかれしおやぢを内にまざまざ居らるるやうに言ひなし」。「そんな―は通用しない」 ③言いがかり。苦情。こごと。もんく。人情本、春色辰巳園「おめへに―を言つてやりこめられに来はしねへぜ」 ④口癖に言うこと。「彼の―ではないが、東京は物価が高い」

いい‐け・す【言い消す】イヒ‥🔗🔉

いい‐け・す言い消すイヒ‥ 〔他五〕 ①言いかけてやめる。また、前言を打ち消す。 ②人の話を打ち消す。否定する。 ③けなす。非難する。

いい‐ごと【言い事】イヒ‥🔗🔉

いい‐ごと言い事イヒ‥ ①言う事柄。言いぐさ。言いぶん。宇津保物語初秋「何を賭物にかせん…―を賭けん」 ②口論。口げんか。西鶴織留3「わが非分とはわきまへながら、―の種をこしらへ」

いい‐こな・す【言いこなす】イヒ‥🔗🔉

いい‐こな・す言いこなすイヒ‥ 〔他五〕 ①上手に言いまわす。論破する。色道大鏡「さきの理をくつがへしてこなたの正理に―・しおほせて」 ②悪く言う。私可多咄「いづれも気に入らぬ風情にてほめず―・しければ」 ○好い児になるいいこになる 他人をさしおいて、自分だけが人にほめられる振舞をする。 ⇒いい‐こ【好い児】

いい‐さ・す【言いさす】イヒ‥🔗🔉

いい‐さ・す言いさすイヒ‥ 〔他五〕 言いかけて途中でやめる。伊勢物語「おのおの親ありければ、つつみて―・してやみにけり」

いい‐しぶ・る【言い渋る】イヒ‥🔗🔉

いい‐しぶ・る言い渋るイヒ‥ 〔他五〕 言うのをためらう。はきはき言わない。「返事を―・る」

いい‐じょう【言い条】イヒデウ🔗🔉

いい‐じょう言い条イヒデウ ①言い立てるべき事柄の箇条。言いぶん。 ②(助詞「と」「とは」に続けて)…とはいうものの。歌舞伎、青砥稿花紅彩画「こんな体になつたと―、やつぱりわしが生れつき」

いい‐しれぬ【言い知れぬ】イヒ‥🔗🔉

いい‐しれぬ言い知れぬイヒ‥ 何とも言いようのない。言い表しようのない。「―不安を感ずる」

いい‐すぎ【言い過ぎ】イヒ‥🔗🔉

いい‐すぎ言い過ぎイヒ‥ 度を越して強く言ったり、余分なことまで言ったりすること。過言。「それは―だ」「…と言っても―ではない」

いい‐す・ぎる【言い過ぎる】イヒ‥🔗🔉

いい‐す・ぎる言い過ぎるイヒ‥ 〔他上一〕 度を越して言う。言いすごす。「調子にのって―・ぎる」「私も少し―・ぎた」

いい‐ずく【言い尽】イヒヅク🔗🔉

いい‐ずく言い尽イヒヅク ①思うままに互いに言いあうこと。滑稽本、続膝栗毛「それとも―なら、おめへも二ぜん飯を食つて、一ぜんぶり払つて来たぢやあねえか」 ②言い方。言いよう。

いい‐すごし【言い過し】イヒ‥🔗🔉

いい‐すごし言い過しイヒ‥ (→)「いいすぎ」に同じ。

いい‐すご・す【言い過ごす】イヒ‥🔗🔉

いい‐すご・す言い過ごすイヒ‥ 〔他五〕 度を越して強く言う。余分なことまで言う。言いすぎる。

いい‐すて【言い捨て】イヒ‥🔗🔉

いい‐すて言い捨てイヒ‥ ①言いっぱなし。 ②即興によみ捨てた句。座興の俳諧は、記録されず、言い捨てられることが多かった。曠野「ひととせ此の郷に旅寝せしをりをりの―、あつめて冬の日といふ」

いい‐す・てる【言い捨てる】イヒ‥🔗🔉

いい‐す・てる言い捨てるイヒ‥ 〔他下一〕[文]いひす・つ(下二) ①言いっぱなしにする。また、吐き捨てるように言う。源氏物語藤裏葉「―・てて入り給ひぬ」。「もう来ないと―・てて席を立つ」 ②俳諧を座興によむ。芭蕉書簡「古人の名を取出でて何々のしら雲などと―・つる事」

いい‐すべら・す【言い滑らす】イヒ‥🔗🔉

いい‐すべら・す言い滑らすイヒ‥ 〔他五・下二〕 調子に乗って、言ってはならないことを言う。口をすべらせる。浄瑠璃、浦島年代記「底意の悪を座興になし―・する油口」

いい‐そこない【言い損い】イヒソコナヒ🔗🔉

いい‐そこない言い損いイヒソコナヒ 言いあやまり。「台詞せりふの―」

いい‐そこな・う【言い損なう】イヒソコナフ🔗🔉

いい‐そこな・う言い損なうイヒソコナフ 〔他五〕 ①言いあやまる。「人名を―・う」 ②言うべきことを言わないでしまう。「肝心なことを―・う」

いい‐そそく・れる【言いそそくれる】イヒ‥🔗🔉

いい‐そそく・れる言いそそくれるイヒ‥ 〔他下一〕 言いそびれる。歌舞伎、五大力恋緘「ツイ―・れて居りやしたが」

いい‐そび・れる【言いそびれる】イヒ‥🔗🔉

いい‐そび・れる言いそびれるイヒ‥ 〔他下一〕 言い出す機会を失う。言いはぐれる。「お礼を―・れる」「遠慮して―・れる」

いい‐そんじ【言い損じ】イヒ‥🔗🔉

いい‐そんじ言い損じイヒ‥ 言いそこない。

いいたい‐ほうだい【言いたい放題】イヒ‥ハウ‥🔗🔉

いいたい‐ほうだい言いたい放題イヒ‥ハウ‥ 聞き手への配慮もなく好きなだけ言うさま。

いい‐たが・える【言い違える】イヒタガヘル🔗🔉

いい‐たが・える言い違えるイヒタガヘル 〔他下一〕[文]いひたが・ふ(下二) ①まちがえて言う。 ②何か言って仲違いさせる。日葡辞書「ヒトノナカヲイイタガユル」

いいだし‐べ【言い出し屁】イヒ‥🔗🔉

いいだし‐べ言い出し屁イヒ‥ (イイダシッペとも)くさいと言いだした者が実は放屁の当人であること。転じて、言いだした者がまずそれをするはめになること。

いい‐た・す【言い足す】イヒ‥🔗🔉

いい‐た・す言い足すイヒ‥ 〔他五〕 言葉の不足を補って言う。言い加える。言い添える。「あわてて―・す」

いい‐だ・す【言い出す】イヒ‥🔗🔉

いい‐だ・す言い出すイヒ‥ 〔他五〕 言葉に出して言う。言いはじめる。「―・した人がまずやってみなさい」「―・したら聞かない」

いい‐ちが・う【言い違う】イヒチガフ🔗🔉

いい‐ちが・う言い違うイヒチガフ [一]〔他五〕 まちがって言う。 [二]〔他下二〕 ⇒いいちがえる(下一)

いい‐ちが・える【言い違える】イヒチガヘル🔗🔉

いい‐ちが・える言い違えるイヒチガヘル 〔他下一〕[文]いひちが・ふ(下二) まちがえて言う。「名前を―・える」

いい‐ちら・す【言い散らす】イヒ‥🔗🔉

いい‐ちら・す言い散らすイヒ‥ 〔他五〕 ①言いふらす。紫式部日記「殿上人などに―・して」 ②やたらに言う。無遠慮に言う。源氏物語東屋「あやしくあうなく、人の思はむ所も知らぬ人にて、―・しゐたり」 ③他の説を論じやぶる。説破する。

いい‐つぎ【言い継ぎ】イヒ‥🔗🔉

いい‐つぎ言い継ぎイヒ‥ ①言い伝えること。 ②取り次ぐこと。伝言。 ③奉公人を仲介すること。また、その人。口入れ。周旋人。傾城禁短気「後は―までお出入の家のふさがるを恨み」

いい‐つ・ぐ【言い継ぐ】イヒ‥🔗🔉

いい‐つ・ぐ言い継ぐイヒ‥ 〔他五〕 ①言い伝える。万葉集3「語り継ぎ―・ぎ行かむ」 ②取り次ぐ。伝言する。蜻蛉日記「さかしらがる人のありて、もの―・ぐ人あり」

いい‐つく・す【言い尽くす】イヒ‥🔗🔉

いい‐つく・す言い尽くすイヒ‥ 〔他五〕 ①言うべきことは残らず言う。「日ごろの不満を―・す」 ②言葉で十分に表現する。「―・すことのできないほどの気持」

いい‐つくろ・う【言い繕う】イヒツクロフ🔗🔉

いい‐つくろ・う言い繕うイヒツクロフ 〔他五〕 ことばであやまちをごまかす。ていよく言ってとりつくろう。「失敗をうまく―・う」「その場を―・う」

いい‐つづ・ける【言い続ける】イヒ‥🔗🔉

いい‐つづ・ける言い続けるイヒ‥ 〔他下一〕[文]いひつづ・く(下二) ①続けて言う。 ②言い伝える。語り伝える。 ③同じことを長く繰り返し言う。

いいっ‐ぱなし【言いっ放し】イヒ‥🔗🔉

いいっ‐ぱなし言いっ放しイヒ‥ ①言うだけ言って相手の返事・反応を気にかけないこと。 ②言ったままで実行しないこと。

いい‐つ・める【言い詰める】イヒ‥🔗🔉

いい‐つ・める言い詰めるイヒ‥ 〔他下一〕[文]いひつ・む(下二) ①問いつめる。 ②最後のところまで言う。

いい‐ならわし【言い習わし】イヒナラハシ🔗🔉

いい‐ならわし言い習わしイヒナラハシ 昔から一般にそう言われている事柄・言葉。「土地の―」

いい‐ならわ・す【言い習わす】イヒナラハス🔗🔉

いい‐ならわ・す言い習わすイヒナラハス 〔他五〕 ①世間で習慣的にそのように言う。 ②特定の人の口ぐせとして言う。

いい‐なり【言い成り】イヒ‥🔗🔉

いい‐なり言い成りイヒ‥ 言うがまま。言うとおり。いうなり。「人の―になる」「―どおり」 ⇒いいなり‐さんぼう【言い成り三宝】 ⇒いいなり‐しだい【言い成り次第】 ⇒いいなり‐ほうだい【言い成り放題】

いいなり‐さんぼう【言い成り三宝】イヒ‥🔗🔉

いいなり‐さんぼう言い成り三宝イヒ‥ (→)「言い成り次第」に同じ。浮世風呂2「病人の―にして上げなせえ」 ⇒いい‐なり【言い成り】

いいなり‐しだい【言い成り次第】イヒ‥🔗🔉

いいなり‐しだい言い成り次第イヒ‥ 言うがままにすること。また、なること。 ⇒いい‐なり【言い成り】

いいなり‐ほうだい【言い成り放題】イヒ‥ハウ‥🔗🔉

いいなり‐ほうだい言い成り放題イヒ‥ハウ‥ (→)「言い成り次第」に同じ。 ⇒いい‐なり【言い成り】

いい‐な・れる【言い馴れる・言い慣れる】イヒ‥🔗🔉

いい‐な・れる言い馴れる・言い慣れるイヒ‥ 〔自他下一〕[文]いひな・る(下二) ①その言い方になれる。呼びなれる。 ②(男女の間などで)言い寄って親しみなれる。源氏物語末摘花「こと多く―・れたらむ方にぞなびかむかし」

いい‐ね【言い値】イヒ‥🔗🔉

いい‐ね言い値イヒ‥ 売手の言うままの値段。↔付値つけね

いい‐のき【言い退き】イヒ‥🔗🔉

いい‐のき言い退きイヒ‥ 言って引きさがること。言って別れること。狂言、酢薑すはじかみ「とてもの事に秀句を―に致さう」

いい‐の・ける【言い退ける】イヒ‥🔗🔉

いい‐の・ける言い退けるイヒ‥ 〔他下一〕[文]いひの・く(下二) 自説を主張して、相手の言い分をしりぞける。言い負かす。

いい‐のこ・す【言い残す】イヒ‥🔗🔉

いい‐のこ・す言い残すイヒ‥ 〔他五〕 ①話を十分に尽くさないで残す。言い落とす。「時間がたりなくて―・す」 ②去るに際して、後に言いおく。「―・したいことがある」

いい‐はぐ・れる【言い逸れる】イヒ‥🔗🔉

いい‐はぐ・れる言い逸れるイヒ‥ 〔自他下一〕[文]いひはぐ・る(下二) 言う機会を失う。言いそびれる。「お礼を―・れる」

いい‐はじ・める【言い始める】イヒ‥🔗🔉

いい‐はじ・める言い始めるイヒ‥ 〔他下一〕[文]いひはじ・む(下二) ①言いだす。話し始める。 ②男女が言い寄り始める。拾遺和歌集「雅正が娘に―・め侍りける」

いい‐ひらき【言い開き】イヒ‥🔗🔉

いい‐ひらき言い開きイヒ‥ 言いわけ。弁解。弁明。申し開き。黒岩涙香、紳士の行ゑ「如何にも旨く―の工夫を考へしものなる哉」。「―が立たない」

いい‐ひら・く【言い開く】イヒ‥🔗🔉

いい‐ひら・く言い開くイヒ‥ 〔他五〕 事情を説明して理由を明らかにする。言いわけする。

いい‐ひろ・める【言い広める】イヒ‥🔗🔉

いい‐ひろ・める言い広めるイヒ‥ 〔他下一〕[文]いひひろ・む(下二) 世間に広く知らせる。言いふらす。

いい‐ふく・める【言い含める】イヒ‥🔗🔉

いい‐ふく・める言い含めるイヒ‥ 〔他下一〕[文]いひふく・む(下二) くわしく言い聞かせて、事の次第・理由などをわからせる。「あらかじめ―・めておく」「事情を―・める」

いい‐ふら・す【言い触らす】イヒ‥🔗🔉

いい‐ふら・す言い触らすイヒ‥ 〔他五〕 多くの人に知れるように言いひろめる。吹聴ふいちょうする。「秘密を―・す」

いい‐ふる・す【言い古す・言い旧す】イヒ‥🔗🔉

いい‐ふる・す言い古す・言い旧すイヒ‥ 〔他五〕 珍しくなくなるほど何度も言う。「―・された話」

いい‐まえ【言い前】イヒマヘ🔗🔉

いい‐まえ言い前イヒマヘ ①言いわけ。口実。言い分。〈和英語林集成2版〉 ②言い方。夏目漱石、明暗「よし嘘でないとした所で、単に口先の―と思はなければならなかツた」

いい‐まく・る【言い捲る】イヒ‥🔗🔉

いい‐まく・る言い捲るイヒ‥ 〔他五〕 やたらにしゃべり立てる。まくしたてる。「自分のことを―・る」「負けずに―・る」

いい‐ま・げる【言い曲げる】イヒ‥🔗🔉

いい‐ま・げる言い曲げるイヒ‥ 〔他下一〕 事実や道理をゆがめて言う。

いい‐まわ・す【言い回す】イヒマハス🔗🔉

いい‐まわ・す言い回すイヒマハス 〔他五〕 ①ことば巧みに言う。源氏物語帚木「むべむべしく―・し侍るに」 ②広く告げ知らせる。宇治拾遺物語3「かかる処こそあれと―・して」 ③遠回しに言う。〈日葡辞書〉

いい‐や・む【言い止む】イヒ‥🔗🔉

いい‐や・む言い止むイヒ‥ 〔他五〕 話を中止する。話をやめる。枕草子143「しもより参る見てはふと―・み」

いい‐や・る【言い遣る】イヒ‥🔗🔉

いい‐や・る言い遣るイヒ‥ 〔他五〕 ①使を出し、または手紙で言いおくる。伊勢物語「女の、さすがなりけるがもとに―・りける」 ②(多く否定の語を伴って)すらすらと言う。枕草子90「消え入りつつえも―・らねば」

いい‐よ・る【言い寄る】イヒ‥🔗🔉

いい‐よ・る言い寄るイヒ‥ 〔自五〕 言葉をかけて親しみ近づく。求愛する。くどく。また、ものを頼みこむ。源氏物語帚木「はかなきついでに―・りて侍りしを」。更級日記「いみじくゆかしけれど、え―・らぬに」。「言葉巧みに―・る」

いう‐いう【言ふ言ふ】イフイフ🔗🔉

いう‐いう言ふ言ふイフイフ 言いながら。源氏物語夕顔「火危しと―、あづかりが曹司のかたにいぬなり」

げん【言】🔗🔉

げん】 (呉音はゴン) ①こと。ことば。語句。文句。 ②ものをいうこと。「―を待つ」 ⇒言近くして意遠し ⇒言を左右にする ⇒言を俟たない

げん‐げん【言言】🔗🔉

げん‐げん言言】 一つ一つの言葉。一言一言。「―句々」 ⇒言言肺腑を衝く

○言言肺腑を衝くげんげんはいふをつく🔗🔉

○言言肺腑を衝くげんげんはいふをつく 一言一言誠意があって、聞く人の心中にしっかりとこたえる。 ⇒げん‐げん【言言】 けんけん‐ひきゅう蹇蹇匪躬】 [易経蹇卦「王臣蹇蹇躬の故に匪あらず」]労苦を重ねて君に尽くし、自分の利害をかえりみないこと。 ⇒けん‐けん【蹇蹇】 けんけん‐ふくよう拳拳服膺】 [中庸]胸中に銘記して忘れず守ること。 ⇒けん‐けん【拳拳】

こと【言】🔗🔉

こと】 (事と同源) ①ことば。万葉集14「人皆の―は絶ゆとも」 ②口に出して言うこと。ものいい。万葉集15「旅といへば―にそやすき」 ③他人のうわさ。評判。万葉集4「彼の夕よい逢ひて―の繁きも」 ④和歌。土佐日記「この歌は常にせぬ人の―なり」 ⇒言悖りて出づればまた悖りて入る

ごん【言】🔗🔉

ごん⇒げん(言)

[漢]言🔗🔉

 字形  筆順 〔言部0画/7画/教育/2432・3840〕 〔音〕ゲン(漢) ゴン(呉) 〔訓〕う・こと (名)とき [意味] ①いう。ものをいう。話す。ことばに表して述べる。「言及・言明・言論・予言・断言・他言たごん」 ②こと。ことば。文句。「人のまさに死なんとするや、その言や善し」「言外・言語・格言・苦言・無言むごん」 ③語調をととのえる助字。ここに。「永言保之=永くここにこれを保てり」〔詩経〕 [解字] 会意。「口」+「辛」(=するどい刃物)の変形。口からはぎれよくことばを発する意。 [下ツキ 一言・一家言・迂言・怨言・概言・格言・確言・嘉言・寡言・訛言・雅言・過言・換言・甘言・諫言・危言・偽言・戯言・狂言・曲言・極言・嘘言・虚言・謹言・金言・空言・寓言・苦言・結言・建言・献言・公言・巧言・広言・抗言・高言・五言・讒言・卮言・至言・七言・失言・祝言・重言・証言・詳言・嘱言・食言・助言・序言・緒言・進言・箴言・真言・寸言・贅言・誓言・切言・千言・宣言・善言・前言・造言・雑言・俗言・体言・大言・代言・題言・大納言・託言・多言・他言・誕言・断言・忠言・直言・通言・痛言・提言・定言的・適言・伝言・二言・博言学・罵言・発言・評言・不言・付言・侮言・誣言・別言・片言・放言・方言・暴言・妄言・万言・漫言・無言・名言・明言・文言・約言・遺言・妖言・揚言・用言・謡言・予言・預言・俚言・立言・略言・流言・綸言・縷言・例言

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