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こう【講】カウ🔗🔉

こうカウ ①仏典を講義する法会。最勝王講・法華八講など。伊勢物語「―の終るほどに歌よむ人々を召し集めて」 ②仏・菩薩・祖師などの徳を讃嘆する法会。 ③神仏を祭り、または参詣する同行者で組織する団体。二十三夜講・伊勢講・稲荷講・大師講の類。 ④一種の金融組合または相互扶助組織。頼母子たのもし講・無尽講の類。

こう‐え【講会】カウヱ🔗🔉

こう‐え講会カウヱ 寺で信者に仏典を講ずる法会。講。

こう‐えん【講筵】カウ‥🔗🔉

こう‐えん講筵カウ‥ 講義をする席。「―に列する」

こう‐えん【講演】カウ‥🔗🔉

こう‐えん講演カウ‥ ①〔仏〕経を講じ仏法を説くこと。今昔物語集12「弟子を集めて―を行ひて番論義をせしめ」 ②聴衆に対してある題目について話をし説ききかせること。また、その話。「―会」

こう‐おや【講親】カウ‥🔗🔉

こう‐おや講親カウ‥ ①頼母子講たのもしこうや無尽講むじんこうの主催者。第1回の掛金の贈与または貸付を受けるもの。講元。講長。会主。 ②伊勢講などの世話役。東海道中膝栗毛5「わしも仲間の太々講で、そのくせ―といふものだから」

こう‐かい【講会】カウクワイ🔗🔉

こう‐かい講会カウクワイ 無尽講などで、その加入者が集まって講金の支払、掛金の取立て、世話人の選任などの事項を決定する会合。

こう‐がく【講学】カウ‥🔗🔉

こう‐がく講学カウ‥ 学問を研究すること。

こう‐がしら【講頭】カウ‥🔗🔉

こう‐がしら講頭カウ‥ (→)講親こうおやに同じ。歌舞伎、傾情吾嬬鑑「この長兵衛が―になつて」

こう‐ぎ【講義】カウ‥🔗🔉

こう‐ぎ講義カウ‥ ①書籍または学説の意味を説きあかすこと。講説。 ②大学などで、教授者がその学問研究の一端を講ずること。普通、講読や演習に対比していい、また、大学の授業全般を指してもいう。「国文学概論の―」 ③教導職の一つ。大・中・少の3等に分かれ、正と権とがあった。 ⇒こうぎ‐しょ【講義所】 ⇒こうぎ‐ろく【講義録】

こうぎ‐しょ【講義所】カウ‥🔗🔉

こうぎ‐しょ講義所カウ‥ ①講義をする所。 ②キリスト教で、教会を組織せず、信徒が集合して聖書の講義をきく所。 ⇒こう‐ぎ【講義】

こう‐きゅう【講究】カウキウ🔗🔉

こう‐きゅう講究カウキウ しらべきわめること。研究。

こう‐きょう【講経】カウキヤウ🔗🔉

こう‐きょう講経カウキヤウ ①経文の意義を講説すること。 ②明代の僧官。

こうぎ‐ろく【講義録】カウ‥🔗🔉

こうぎ‐ろく講義録カウ‥ 講義を記録した書物。特に、講義2を通信教育用などに編集した印刷物。 ⇒こう‐ぎ【講義】

こう‐きん【講金】カウ‥🔗🔉

こう‐きん講金カウ‥ 講の掛金または積金。

こう‐ざ【講座】カウ‥🔗🔉

こう‐ざ講座カウ‥ ①講義をする場所。講師のすわる席。 ②㋐(chair)大学で、独立の専門領域の研究・教育のために設けるもので、学部・学科を構成する単位。教授・准教授・助教等がおかれる。 ㋑2㋐に模して行う講習会の称。 ③大学の講座になぞらえて、ある学科の体系的知識を与えうるように編集した出版物や放送番組。「―日本文学」 ⇒こうざ‐せい【講座制】 ⇒こうざ‐は【講座派】

こうざ‐せい【講座制】カウ‥🔗🔉

こうざ‐せい講座制カウ‥ 講座によって組織する大学の制度。学科目制に対していう。 ⇒こう‐ざ【講座】

こうざ‐は【講座派】カウ‥🔗🔉

こうざ‐は講座派カウ‥ (主要著作が「日本資本主義発達史講座」に発表されたからいう)1932年頃から野呂栄太郎を中心に日本資本主義の歴史的・具体的分析を行い、日本資本主義における封建制の残存を強調して、労農派と論争した一派。封建派。→労農派 ⇒こう‐ざ【講座】 ○巧詐は拙誠に如かずこうさはせっせいにしかず [説苑説叢]たくみにあざむくのは、拙くても誠意あるのに及ばない。 ⇒こう‐さ【巧詐】

こう‐さん【講讃】カウ‥🔗🔉

こう‐さん講讃カウ‥ 〔仏〕経文の意を講説して讃えること。

こう‐し【講師】カウ‥🔗🔉

こう‐し講師カウ‥ ①講演などをする人。 ②大学・高等学校などで嘱託を受けて講義する人。また大学などで、教授・准教授に準ずる職務を行う教員の職名。「非常勤―」 →こうじ

こう‐じ【講師】カウ‥🔗🔉

こう‐じ講師カウ‥ ①〔仏〕 ㋐平安時代、諸国の国分寺にあって、僧尼に関する事をつかさどり、仏典の講義をした僧官。土佐日記「―、馬のはなむけしに出でませり」→国師。 ㋑法華会・最勝会などで、経文の講義をする僧。源氏物語賢木「御八講…今日の―は心ことにえらせ給へれば」 ㋒浄土宗や真宗の大谷派または高田派の学階。 ㋓天台宗で、論議のときに質問者に答える人。 ②御歌会おうたかいの歌の披講の式に、詠歌を朗吟して披露する役。昔の詩歌の会にもあった。→読師とくじ

こう‐しき【講式】カウ‥🔗🔉

こう‐しき講式カウ‥ 〔仏〕 ①仏・菩薩・高僧などの功徳くどくをたたえ、ふしをつけて読むもの。二十五三昧式・往生講式・愛染講式など。 ②広義の声明しょうみょうの一つ。仏・菩薩・高僧などの徳をたたえたり、事績を述べたりするもので、漢文読み下し体の本文を用いた、一種の語り物。平安末期以降に作られ、六道講式・四座講式(涅槃講式などの4種)その他多数。中世歌謡への影響が大きい。

こう‐しゃ【講社】カウ‥🔗🔉

こう‐しゃ講社カウ‥ 講中こうじゅうの団体。講。

こう‐しゃく【講釈】カウ‥🔗🔉

こう‐しゃく講釈カウ‥ ①文章や語句の意味を説明すること。また、物の道理などを説いてきかせること。「経典を―する」 ②(軍学・兵書に通じている者が軍書を講じたことから)寄席よせ演芸で、軍記物を朗読するもの。明治以後は講談という。 ⇒こうしゃく‐し【講釈師】 ⇒こうしゃく‐ば【講釈場】

こうしゃく‐し【講釈師】カウ‥🔗🔉

こうしゃく‐し講釈師カウ‥ 講釈2を演ずる人。軍談師。 ⇒こう‐しゃく【講釈】

こうしゃく‐ば【講釈場】カウ‥🔗🔉

こうしゃく‐ば講釈場カウ‥ 講釈の常設の寄席よせ。釈場。 ⇒こう‐しゃく【講釈】

こう‐しゅ【講衆】カウ‥🔗🔉

こう‐しゅ講衆カウ‥ ①講会こうえに集まる人々。 ②講社に集まる人々。

こう‐じゅ【講授】カウ‥🔗🔉

こう‐じゅ講授カウ‥ 講義して教え授けること。

こう‐しゅう【講修】カウシウ🔗🔉

こう‐しゅう講修カウシウ 学芸などをきわめ修めること。

こう‐しゅう【講習】カウシフ🔗🔉

こう‐しゅう講習カウシフ 学問・技芸などを研究し練習すること。また、その指導をすること。「―を受ける」「―会」 ⇒こうしゅう‐じょ【講習所】 ⇒こうしゅう‐どう【講習堂】

こう‐じゅう【講中】カウヂユウ🔗🔉

こう‐じゅう講中カウヂユウ ①講を結んで神仏に詣でる連中。 ②頼母子講たのもしこうの連中。

こうしゅう‐じょ【講習所】カウシフ‥🔗🔉

こうしゅう‐じょ講習所カウシフ‥ ある事を講習する所。 ⇒こう‐しゅう【講習】

こうしゅう‐どう【講習堂】カウシフダウ🔗🔉

こうしゅう‐どう講習堂カウシフダウ 1637年(寛永14)松永尺五が京都堀川二条南に開いた家塾。明治初年まで存続。 ⇒こう‐しゅう【講習】

こう‐じゅつ【講述】カウ‥🔗🔉

こう‐じゅつ講述カウ‥ 説き明かし述べること。講義。

こう‐しょ【講書】カウ‥🔗🔉

こう‐しょ講書カウ‥ 書物を講義すること。宇津保物語田鶴群鳥「この史記の―も」 ⇒こうしょ‐はじめ【講書始】

こう‐しょう【講頌】カウ‥🔗🔉

こう‐しょう講頌カウ‥ 宮中歌会などの時、発声2の歌い上げた後を受け、第2句目からを発声とともに合唱する役。

こう‐しょう【講誦】カウ‥🔗🔉

こう‐しょう講誦カウ‥ 書物・詩歌などをよみあげること。

こうしょ‐はじめ【講書始】カウ‥🔗🔉

こうしょ‐はじめ講書始カウ‥ 宮中の新年儀式の一つ。国書・漢書・洋書の3部に分け、学者各1名を宮中に召して進講を受ける。進講者は、1953年以来、自然科学・人文科学・社会科学などの広い分野から選ばれる。 ⇒こう‐しょ【講書】

こう・じる【講じる】カウ‥🔗🔉

こう・じる講じるカウ‥ 〔他上一〕 (→)「講ずる」に同じ。

こう‐じるし【講印】カウ‥🔗🔉

こう‐じるし講印カウ‥ 「講」の名を記し、その講中こうじゅうが宿泊していることを示した印。浄瑠璃、生写朝顔話「講札・―かけ渡したるのれんも」

こう・ずる【講ずる】カウ‥🔗🔉

こう・ずる講ずるカウ‥ 〔他サ変〕[文]講ず(サ変) ①書物や学説の意味を説く。講義をする。「哲学を―・ずる」 ②詩歌の会で、よみあげる。披講する。源氏物語少女「明け果ててぞ―・ずる」 ③考えをめぐらせて行う。方法・手段を考える。「手段を―・ずる」「応急措置を―・ずる」 ④とりきめる。協議する。「和を―・ずる」

こう‐せき【講席】カウ‥🔗🔉

こう‐せき講席カウ‥ ①講義の席。 ②詩歌の披露の席。

こう‐ぜち【講説】カウ‥🔗🔉

こう‐ぜち講説カウ‥ (ゼチは呉音)講師こうじの説法。源氏物語鈴虫「―の折は、大方の鳴りをしづめて」

こう‐せつ【講説】カウ‥🔗🔉

こう‐せつ講説カウ‥ (コウゼツとも)講義して説明すること。また、その講義。日葡辞書「キャウヲカウゼッスル」

こう‐せん【講銭】カウ‥🔗🔉

こう‐せん講銭カウ‥ 講中の掛け金。

こう‐だん【講談】カウ‥🔗🔉

こう‐だん講談カウ‥ 話芸の一種。釈台(小卓)を張扇はりおうぎで叩きつつ、物語類を語り聞かせる寄席芸。内容は軍記・仇討・武勇伝・侠客伝・世話物など。起源は元禄(1688〜1704)頃の「太平記読み」。江戸時代には講釈と呼ばれた。→講釈⇒こうだん‐し【講談師】

こう‐だん【講壇】カウ‥🔗🔉

こう‐だん講壇カウ‥ 講演・説教などの時にのぼる壇。 ⇒こうだん‐しゃかいしゅぎ【講壇社会主義】

こうだん‐し【講談師】カウ‥🔗🔉

こうだん‐し講談師カウ‥ 講談を業とする人。講釈師。 ⇒こう‐だん【講談】

こうだん‐しゃかいしゅぎ【講壇社会主義】カウ‥クワイ‥🔗🔉

こうだん‐しゃかいしゅぎ講壇社会主義カウ‥クワイ‥ (Kathedersozialismus ドイツ)資本主義制度を変革せず、社会政策・社会立法によって漸進的に社会改革を行おうとする理論。1870年代、ドイツにおいて、A.ワグナー・シュモラーらの大学講壇に立つ学者の提唱する社会改良主義を当時のマルクス主義者が皮肉った言葉。 ⇒こう‐だん【講壇】

こう‐でん【講田】カウ‥🔗🔉

こう‐でん講田カウ‥ 中世、寺社で行なった経典の講筵こうえんや祖師讃仰の講会の費用にあてるために定められ、貢納を免除された田。講衆が共同で所有管理した。

こう‐どう【講堂】カウダウ🔗🔉

こう‐どう講堂カウダウ ①〔仏〕七堂伽藍の一つ。説教・講義をする堂。禅宗では法堂はっとうという。 ②学校などで儀式または訓話・講演などをするための建物または室。 ③学校で授業をするための部屋。教室。森鴎外、ヰタ‐セクスアリス「鰐口は―での出来は中ぐらゐである」

こうどう‐かん【講道館】カウダウクワン🔗🔉

こうどう‐かん講道館カウダウクワン 1882年(明治15)嘉納治五郎が創設した柔道道場。柔道に関する研究指導機関として発展。東京都文京区春日。 ⇒こうどうかん‐りゅう【講道館流】

こうどうかん‐りゅう【講道館流】カウダウクワンリウ🔗🔉

こうどうかん‐りゅう講道館流カウダウクワンリウ 嘉納治五郎が天神真楊流・起倒流その他諸流の長所を集めて創始した柔道。 ⇒こうどう‐かん【講道館】

こう‐どく【講読】カウ‥🔗🔉

こう‐どく講読カウ‥ 書物を読み、その意味を説きあかすこと。また、その課目。「原書―」

こう‐ひょう【講評】カウヒヤウ🔗🔉

こう‐ひょう講評カウヒヤウ 説明を加えながら批評すること。また、その批評。「作品を―する」

こう‐ぶ【講武】カウ‥🔗🔉

こう‐ぶ講武カウ‥ 武道を学習すること。 ⇒こうぶ‐しょ【講武所】

こうぶ‐しょ【講武所】カウ‥🔗🔉

こうぶ‐しょ講武所カウ‥ 幕末、旗本・御家人に砲術・槍術・剣術・弓術を習得させるために設けた講習所。1854年(安政1)講武場として発足。56年築地鉄砲洲に正式開設。その後神田小川町に移す。66年(慶応2)陸軍所に合併吸収。→軍艦操練所 ⇒こう‐ぶ【講武】

こう‐まいり【講参り】カウマヰリ🔗🔉

こう‐まいり講参りカウマヰリ 講中こうじゅうをつくって神仏に参詣すること。好色一代女6「―の通し馬を引き込み」

こう‐めい【講明】カウ‥🔗🔉

こう‐めい講明カウ‥ 意義を説きあかすこと。講究して明らかにすること。

こうもうよわ【講孟余話】カウマウ‥🔗🔉

こうもうよわ講孟余話カウマウ‥ 密航未遂事件後、萩の野山獄にあった吉田松陰が、同囚者に行なった「孟子」の講義をまとめた書。1856年(安政3)完成。「孟子」を素材に自らの思想を述べる。 →文献資料[講孟余話]

こう‐もと【講元】カウ‥🔗🔉

こう‐もと講元カウ‥ 講の主催者。講親こうおや

こう‐わ【講和】カウ‥🔗🔉

こう‐わ講和カウ‥ 戦争を終結し、平和を回復するための交戦国間の合意。媾和。「―を結ぶ」 ⇒こうわ‐じょうやく【講和条約】

こう‐わ【講話】カウ‥🔗🔉

こう‐わ講話カウ‥ 講義して説き聞かすこと。また、その話。

こうわ‐じょうやく【講和条約】カウ‥デウ‥🔗🔉

こうわ‐じょうやく講和条約カウ‥デウ‥ 講和に関する条約。その内容は戦争の終了、平和の回復を宣言し、講和の条件(領土の割譲・賠償支払など)を定め、その履行を確保するための担保手段を定めるのが普通である。平和条約。 ⇒こう‐わ【講和】

[漢]講🔗🔉

 字形  筆順 〔言部10画/17画/教育/2554・3956〕 [] 字形 〔言部10画/17画〕 〔音〕コウ〈カウ〉(呉)(漢) [意味] ①相手にわかるように説きあかす。「古典を講ずる」「講義・講演・講師・進講・受講」 ②だれもが納得するように手だてをはかる。調べたずねる。「策を講ずる」「講和・講究」 ③ならう。訓練する。「講習・講武所」 ④〔仏〕「講会」の略。信徒に仏法を説き聞かせる集まり。「法華ほっけ八講・最勝講」。転じて、(神仏信仰の)共同体組織。結社。「念仏講・無礼講・頼母子たのもし講・講中こうじゅう」 [解字] 形声。「言」+音符「冓」(=前後左右同じ形に積んだ木組み)。相手が同じ理解に達するよう言葉をかわす意。 [下ツキ 休講・侍講・受講・進講・代講・聴講・長講・披講・補講・輪講

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