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せ‐かい【世界】🔗🔉

せ‐かい【世界】 1 (梵lokadhtuの訳。「世」は過去・現在・未来の三世、「界」は東西南北上下の意)仏語。衆生が住む時間と空間との全体をいう。娑婆世界。三千大千世界。 2 人間関係をもって成立している、ある範囲の場所。 人間社会の全体。人が生活する地域。世間。世の中。*竹取「世界の男、あてなるも賤しきも」 を、自分が属している既知の地域、それ以外の未知の地域などと分けた場合、それぞれの範囲の地域。*源氏‐東屋「さる東の方の、遥なるせかいに埋もれて」国家の集合したもの。万国。地球。「全世界の注目を浴びる」 3 あたり一帯。そこらじゅう。*竹取「疾(はや)き風吹て、世界暗がりて」 4 遊興の行われる場。また、その遊興。*洒・通言総籬‐二「京町に何かおせかいがおできなすったそふでござりますね」 5 歌舞伎・浄瑠璃で、戯曲の背景となる特定の時代・所・人物群の類型。 6 同一種類のものの集まり。職業、世代、専門分野などで、ある種の共通点をもつ人が形成する社会。また、共通性をもつ動物が形成する社会。「政治の世界」「魚の世界」 7 文学など、ある創作物が作りあげている、全体の場。また、創作者に関する観念の全体像。「源氏物語の世界」「ピカソの世界」 8 自分が得意とする分野。自由にふるまえる境遇。*黄・心学早染艸‐下「是からはおいらがせかいだ」 9 (英world ドイツWeltの訳語)相互作用によって結びつけられているすべての事物や過程を含む全体、理念としての宇宙。認識論では、客観的感性界、概念的に構成された機械的世界、心理的世界、直接体験の世界などを含む全体。 ●世界の図(ず) 1 江戸時代に流行した世界地図。 2 (「世界地図にも見当たらない」意となり)非常に珍しく、またすばらしいと感嘆や称賛の意味に用いる。*評判・剥野老‐玉村吉弥「いふばかりなくあでやかにして此世の人ともおもほへず<略>玉顔世界図(セカイノヅ)」

日国 ページ 11765 での世界単語。