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おこ・す【起こす・興す・熾す】🔗⭐🔉
おこ・す【起こす・興す・熾す】
〔他サ五(四)〕
力を加えたり、うながしたりして起きるようにさせる。
1 横になっているものを立てる。傾いたものをもとに直す。「体(身)を起こす」*万葉‐四一六四「梓弓末ふり於許之(オコシ)」
2 眠りからさめるようにする。また、寝床から離れさせる。*宇津保‐蔵開上「日暮れにけり。おこしたてまつりてものまゐれ」
3 舟戦の語。舟のほばしらを立てる。また、いかりを上げる。
ひらたいものや、固着しているものに、裏返すような力を加える。
1 土を掘り返す。開墾する。また、掘って表に出す。「庭(畑)を起こす」*大唐西域記巻十二平安中期点「其の宝物を発(オコシ)掘り取らむなり」
2 固く付いているものを、はがすように動かす。「石(貝)を起こす」
3 花札など、めくって表を出す。
今までなかったところに、ある物事や状態を生じさせる。
1 (興)新しく物事を始める。
新しく物事をつくりだす。発足させる。「事業(会社)をおこす」「署名運動をおこす」
特に、めんどうなことや騒がしい状態を生じさせる。「戦争(事件・訴訟)をおこす」「めまい(腹痛)をおこす」
2 大勢の人を集め動かす。出動させる。*古事記‐中「軍(いくさ)を興(おこ)して待ち向ひて戦ひき」
3 感情、欲望などを心に生じさせる。「好奇心(やる気)を起こす」*源氏‐若菜上「いかなる願をか心におこしけむ」
4 版に彫ったり、文章を書き始めたりする。「草(稿)を起こす」*咄・醒睡笑‐八「いろいろの尊むほどの姿をおこして持ちたりしが」
5 伝票などを新たに作る。起票する。
勢いをさかんにする。
1 (興)ふるわない物事をさかんにする。「国を興こす」*古今‐仮名序「いにしへの事をも忘れじ、ふりにし事をもおこし給ふとて」
2 気持をひきたてる。奮起させる。*万葉‐四三九八「大夫(ますらを)の情(こころ)ふり於許之(オコシ)」
3 (熾)火気をさかんにする。また、炭に火をうつす。*枕‐一「いと寒きに、火などいそぎおこして」






日国 ページ 2992 での【起こす】単語。