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かず【数】🔗⭐🔉
かず【数】
1 一、二、三…など物の順序を示す呼び名。序数。また、数を表わした文字。数字。
2 物の数量や分量などを示す呼び名。物を一つ一つ数えたもの。数量。すう。「数が多い(少ない)」
3 数量や回数、種類が多いこと。かずかず。たくさん。いろいろ。「かずの」の形で用いられる場合が多い。「数ある中から君を選んだ」*栄花‐鳥の舞「今我等かずの仏を見奉りつ。これおぼろけの縁にあらず」
4 多くの物の中で、特にとりたてて数えあげる価値のあるもの。物のかず。→数ならず。*源氏‐須磨「たかき人は、われの何のかずにもおぼさじ」
5 定まった数。定数。定員。また、ある範囲にはいる人。仲間。*落窪‐四「おとな卅人、わらは四人、下づかへ四人なん、ゐてくだるかずに定めたりける」
6 (籌)数とりの道具。点数などを数える勝負事の時、くしや枝などを、勝ち負けのしるしとして、数さしに突きさすもの。*拾遺‐一一六三「苔むさば拾ひもかへさむさざれ石の数をみなとるよはひいくよぞ」
〔接頭〕名詞の上に付けて、数が多い、安っぽい、粗末な、の意を表わす。「かず扇」「かず雪駄」「かず長櫃」など。
●数が多くなる
お祝いの席などで、物がこわれた場合、縁起をかついで、祝い直していう言葉。
●数書(か)く
(「南本涅槃経‐二」の「是身無常、念念不
住、猶如
電光暴水幻炎
、亦如
画
水随書随合
」から)数取りのために線を引く。「水にかず書く」の形で、はかない、つまらない、むだであるなどのたとえにいう。
●数掻(か)く
鳥が、夜明け方など霜を払うため、しきりに羽ばたきをする。また、そのように、恋のため夜も眠ることができないで、床の中でもじもじして夜をあかす、というたとえ。
●数=知(し)らず[=知(し)れず]
(数がわからないの意)数えようとしても、数が多くて数えられない。限りもなく多い。*後撰‐五七九「雨やまぬ軒のたま水数しらず恋しきことのまさるころかな」
●数添(そ)う
1 (「添う」は四段活用)数がふえる。多くなる。
2 (「添う」は下二段活用)数をふやす。多くする。
●数無し
⇒親見出し
●数ならず
数えたてて、とりあげるほどの価値はない。物の数ではない。とるに足りない。数にもあらず。*古今‐七五四「花がたみめならぶ人のあまたあればわすられぬらんかずならぬ身は」
●数に取(と)る
数える時、石、くし、枝などを、心おぼえのために取る。一つ一つ数える。数取りをする。
●数にもあらず
=かず(数)ならず*万葉‐三七二七「塵泥(ちりひぢ)の可受爾母安良奴(カズニモアラヌ)われ故に」
●数の外(ほか)
定められた人員以外の人。定員外。定数外。かぞえのほか。数より外。
●数の外(ほか)の大臣(だいじん・おとど)
内大臣の別名。
●数の外(ほか)の大納言(だいなごん)
権大納言(ごんだいなごん)の別名。
●数見(み)ゆ
数えることができる。数えられる。
●数も無(な)し
数がわからないほど多い。無数である。かずなし。
●数より外(ほか)
1 =かず(数)の外(ほか)
2 とるに足りないこと。つまらないこと。
●数を差(さ)す
歌合わせなどの勝負で、勝った時、数さしのくしを、数たてに差し入れる。勝ち負けを記録する。数さしをする。
●数を尽(つ)くす
あるだけの数を全部あらわす。多く、「かずをつくし(て)」の形で「残らず、ある限り」の意で用いられる。








日国 ページ 4112 での【数】単語。