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けれ‐ども🔗🔉

けれ‐ども 〔接助〕叙述を担う活用語の終止形をうけて、先行の事柄と後行の事柄とが逆接の関係にあることを示す、中世末期以後の助詞。「けれど」「けども」「けど」などの形と共存する。→補注(1)(2)。*四河入海‐二一「夢覚て坐する事久きけれどもさきに久くいねた程に其枕痕がほうについて不消ぞ」*伎・好色伝受‐中「それはわしもさう思ひましたけれども、〈略〉故意(わざ)と控へました」 〔接続〕先行の事柄に対し後行の事柄が反対、対立の関係にあることを示す。逆接。しかし。だが。けれど。けども。けど。けんど。*老子経抄「異端の説に近いぞ。けれども真実は異端の端に非ず」 [補注](1)成立は接続助詞「ども」と、上接の「けれ」とが融合したもの。「けれ」に関しては、(イ)形容詞已然形語尾説、(ロ)否定推量の助動詞「まじ」の已然形語尾説、(ハ)過去の助動詞「けり」の已然形説などがある。(2)「けれども」と同様な逆接関係を示す接続助詞「のに」には、先行の事柄と後行の事柄との矛盾に対する批判的感情が含まれるが、「けれども」には含まれない。(3)文章語の場合、明治期には「けれども」の使用が最も優勢であり、大正期以降は「けれど」の方が優勢となる。口頭語では明治期は「けれど」、大正期以降は「けど」使用が優勢である。(4)下に続くべき文を省略して余韻をもたせる用法からさらに進んで、終助詞的に文末に用いることがある。会話の場合が多いので「けど」「けれど」の形が普通である。

日国 ページ 6839 でのけれども単語。