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さら‐に【更に】🔗⭐🔉
さら‐に【更に】
〔副〕
1 一つの事実が、もう一度繰り返し成り立ち、あるいは他の類似の事実に加わって成り立つことを表す。重ねて。加えて。→さら(更)。*万葉‐四二七八「あしひきの山下日影かづらける上にや左良爾(サラニ)梅をしのはむ」*竹取「さらに、夜さりこの寮にまうで来(こ)とのたまふて」
2 一つの事実が、時間の経過と共にその程度を増すことを表す。いっそう。ますます。*落窪‐一「戸はいまだあき侍らず。さらにいとかたくなん」
3 一つの事実が決定的となった時点で、その事実への拒否、抵抗、疑惑などの感情が、もはや新鮮な意味を失ったことを表す。いまさらのように。事新しく。ことあらためて。いまさら。*源氏‐若菜上「さらになにごとをかは疑ひ侍らむ」
4 一つの事実が、もはや決定的に成立しがたい、という強い否定の気持を表す。二度と(…しない)。絶対に(…でない)。まったく(…ない)。さらにさらに。*土左「このかは、あすかがはにあらねば、ふちせさらにかはらざりけり」
5 あまり好ましくなく名誉でない一つの事実が、決定的に成立することを認める肯定の気持を表す。いやでも。すっかり(…してしまった)。*枕‐一四三「御返りごと書きてまゐらせんとするに、この歌の本(もと)さらにわすれたり」
●更にも=言(い)わず[=あらず]
改めて言うまでもなく。もちろんのこと。*源氏‐桐壺「若き人々悲しきことはさらにもいはず」
日国 ページ 8913 での【更に】単語。