み・てる【満てる・充てる】 〔他タ下一〕み・つ〔他タ下二〕(四段の自動詞「みつ」に対応する他動詞で、「みたす」に先行する形) １ いっぱいにする。あふれるまで入れる。あまねくゆきわたらせる。＊万葉‐四〇五七「堀江には玉敷き美弖(ミテ)てつぎてかよはむ」 ２ 不足にあてる。充当する。＊守護国界主陀羅尼経平安中期点‐一〇「官税に充(ミテ)ざることを感ず」 ３ ぜんぶ達成する。すっかり果たす。＊平家‐五「われこの滝に三七日うたれて慈救の三洛叉をみてうどおもふ大願あり」 ４ (「期日をみてる」意から)一定の期間を経る。時期に達する。＊東大寺本大涅槃経平安後期点‐三「是の短き寿を得て百年にだも満(ミテ)ぬ」 ５ 願いをかなえる。満足させる。＊源氏‐東屋「深きちぎりをやぶりて人のねがひをみて給はむこそたふとからめ」