
「哀」は「悲」の美的かつ情緒的表記として使うことがある(「切ない別れを哀しむ」)。形容詞「かなしい」・名詞「かなしみ」の場合も同じ。
悲しめる
悲しみ
関連語
大分類‖悲しい感情‖かなしいかんじょう
中分類‖
悲しい‖かなしい
「悲しむ」を表す表現
涙に暮れる・涙に沈む・涙にむせぶ・涙で目を泣き腫
はらす・血の涙を流す・涙を絞る・血涙[紅涙]を絞る・声涙
せいるい
ともに下る・泣きの涙で〜する・涙を落とす・涙をそそぐ・涙を飲む・涙を禁じ得ない
身を削られる・身を切られる・身を細らせる・身を裂かれる・身に染みる・身につまされる
胸[心]が痛む・胸が痛くなる・胸[心]を痛める・胸がうずく・胸が(張り)裂ける・胸がつぶれる・胸をつぶす・胸が詰まる[つかえる/ふさがる]・胸[心]に傷を受ける・胸[心]に痛手を負う・胸[心]に痛みを感じる・胸をえぐられる・胸をかきむしられる・胸をかき乱される・胸の中にぽかんと穴が空く
腸
はらわたを断たれる・腸を断つ・断腸の思い
悲しみに打ちひしがれる・悲しみに打ちのめされる・悲しみが胸に迫る・悲しみが胸を衝
つく・悲しみが胸に突き刺さる・悲しみの底に突き落とされる・悲しみの淵
ふちに沈む・悲しみにふさがれる[閉ざされる]・悲しみに色を変える・悲しみに色を失う・悲しみに身[声]を震わせる・悲しみに目の前が暗くなる・悲しみで胸がいっぱいになる・悲しみが胸[心]を満たす・悲しみが胸[心]に広がる・悲しみを湛
たたえる・悲しみを抱く
夢も希望も失う・生きる望みを失う・もう生きて行けない[死んでしまいたい/死んだほうがましだ]と思う・何もかもがいやになる・全てが疎
うとましくなる・運命をのろう・神仏を恨む
見るに忍びない・顔が曇る・顔を曇らせる・眉
まゆを曇らす・顔に愁色が浮かぶ・表情が凍り付く・浮かぬ顔をする・喉
のどを詰まらせる・(悲しげな)吐息を漏らす・ため息を漏らす・ため息が出る・声が潤む・声を潤ませる・空ろな目をする・肩を落とす
かな‐ぞうし【《仮名》草子】━ザウシ


名


江戸初期に仮名または仮名交じり文で書かれた小説・随筆・地誌などの総称。啓蒙的・実用的・娯楽的内容のものが多い。
◇井原西鶴
いはらさいかくの『好色一代男』に始まる浮世草子の先駆をなす。