複数辞典一括検索+

た・つ【立つ(起つ・発つ)】🔗🔉

た・つ【立つ(起つ・発つ)】 動五 まっすぐ縦になった状態になる。 「手で振った将棋の駒が━」 「茶柱が━」 「柴犬は耳がぴんと━・っている」 「大木が大地に根を下ろして━・っている」 あるものがの状態で設置される。また、設置されたものがの状態である場所に位置する。 「屋根の上にアンテナが━・った」 「入り口に進入禁止を表す棒杭ぼうくいが━・った」 「隣家との境には塀が━・っている」 「高台の住宅街にマンションが━・っている」 建つ 足を伸ばして体を縦に支える。 「ひと月もすれば━・って歩けるでしょう」 「苦しくて━・っていられない」 「気がかりで居ても━・っても(=心が騒いでじっとして)いられない」 の姿勢を保ってある場所に位置する。また、その姿勢を保ってある物事をする。 「がけっぷちに━と足が震える」 「門前に━・って案内を乞う」 「先に━・って案内する」 「教壇に━・って英語を教える」 「舞台[打席・証言台]に━」 ある状況下や立場に身を置く。 「優位[苦境・非難の矢面]に━」 「経営陣の先頭に━・って指揮を執る」 「相手の立場に━・って考える」 「我々の拠って━基盤は人類への愛だ」 低い姿勢から身を起こす。立ち上がる。また、あることをするために身を起こしてその場を離れる。 「椅子からむっくと━」 「憤然として席を━」 「お茶を入れに台所に━」 「お手洗いに━」 目的(の場所)に向かってある場所を離れる。出発する。出立しゅったつする。 「早朝に宿を━」 「成田を━・ってパリに向かう」 「全国行脚あんぎゃの旅に━」 一般に「発」が好まれるが、「立」を使うことも多い。 ある役割をもった者として身を起こす。また、身を起こして役割や使命を遂行する。 「友人の保証人に━」 「親分の身代わりに━・って獄舎につながれる」 「為政者の暴虐に抗して━」 「お主の挑戦、受けて━ぞ」 「陶芸家として━」 勢いよく立ち上がる、決起する意では「起」も好まれるが、一般には「立」。 選挙に立候補する。出馬する。 「東京一区から衆院選に━」 伏せていた身体の部分などが起きる。 「静電気で髪の毛が━」 「陰茎が━」 「起」も好まれるが、一般には「立」。 とがったものがまっすぐに突き刺さる。 「とげが━」 「山田氏に白羽の矢が━(=最適任者として選ばれる)」 「固くて歯が━・たない」 (下から上に向かう動きを伴った)ある現象が発生する。生じる。 「ほこり[煙・波・風・かげろう・蚊柱かばしら]が━」 「鳥肌が━」 「沸騰すると泡が━」 「ごみ箱から悪臭が━」 「新人にしては薹とうが━・って(=年がいって)いる」 「秋(が)━(=秋に入る)」 うわさなどが目立って現れる。また、目立って現れて世に広まる。 「世間に評判[悪評]が━」 「浮き名が━」 物事が目立って(または、他にまさって)認められる。 「派手な所作が目に━」 「昼日中では人目に━」 「声が耳に━」 「無念の思いが先に━」 物事が成立する。また、成立して維持される。成り立つ。 「予定[目算・めど・理屈]が━」 「それでは申し訳が━・たない」 「原価が━・たない(=原価割れする)」 「定収入だけでは暮らしが━・たない」 「このままでは面目が━・たない」 物事が都合よく維持される。用に耐え立派な働きをなす。 「用に━」 「役に━」 技能が一段とすぐれる。 「弁[筆]が━」 「腕の━弁護士」 感情が激したり気持ちがいらだったりする。 「思い出すたびに腹が━」 「生意気な態度に小腹が━」 「試合を控えて気が━・っている」 市などが開設されて売買が行われる。 「広場に朝市が━」 「場が━(=取引所で相場が成立する)」 《「風呂ふろが━」の形で》ふろが沸く。 「隔日に据え風呂が━ 割り算で商として成り立つ。 「四を二で割れば二が━」 《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》 動きが上方に向かう。 「そそり━・切り━・燃え━・煮え━」 心が浮き浮きとしたり勢いづいたりする。 「浮き━・色めき━・勇み━・震い━・気負い━」 気持ちが起こる。 「思い━」 ◆「建つ」「経つ」と同語源。 立てる 立ち 関連語 大分類‖移動‖いどう 中分類‖出発‖しゅっぱつ 大分類‖体の動き‖からだのうごき 中分類‖立つ‖たつ

明鏡国語辞典 ページ 3752 での立つ(起つ単語。