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とお・す【通す(透す・徹す)】トホス🔗🔉

とお・す【通す(透す・徹す)】トホス 動五 道を作ったり許可を与えたりして、人や物が通れるようにする。 「道を開いて人馬を━」 「検問所を開いて車を━」 「前に立ちはだかって私を━・そうとしない」 〜ヲに移動するものをとる言い方。通過させる意で、〜ヲに経過点をとるときは自動詞のように用いる。「ここを━・してくれ」 人を促して屋内や室内に導き入れる。 「客を応接間に━」 一方から他方へ道筋(特に、交通機関)を設ける。 「ドリルで壁に穴を━」 「地下にトンネルを━」 「空港まで高速道路を━」 〜ヲに結果をとる。 ある物の中(特に、中空の部分)をくぐらせて他方へ抜けるようにする。 「肉に串くしを━」 「髪にくしを━」 「針に糸を━」 「部屋に風を━」 「袖そでに手を━」 食品を液体にくぐらせる。 「青菜を湯に━」 「薄切りにした刺身を氷水に━」 「熱湯に━・して消毒する」 ある物質が光や熱・液体・気体などを通過させる性質を持っている。 「この紙は水を━・さない」 「黒い服は熱を━・しやすい」 光や放射線が物体の中を通り抜けるようにする。透過させる。 「X線を━・して患部を撮影する」 《「火[熱]を━」の形で》食品に熱をゆきわたらせる。 「肉の中まで火を━」 意向が先方に伝わるようにする。特に、客の注文が帳場に伝わるようにする。 「その話なら先方に━・してある」 「ウエートレスを呼んで注文を━」 「正太は料理を━・して置いて藤村 物事の筋道が正しく整うようにする。 「話の筋を━」 「理屈を━」 「義理[建前]を━」 自分の主義や主張をどこまでも貫く。 「我[無理]を━」 「主義[自説]を━」 審査・審議などを行って法案や受験者を通過させる。 「国会が法案を━」 「面接で若干名を━」 《多く「…を━・して」の形で、〜ヲに経過点を表す語をとって》 光や液体がある物を境界として、そこを通過する。…を通って。 「レインコートを━・して雨がしみてくる」 不純物などを取り除くために、細かいすきまを通過させる。 「フィルターを━・して不純物を除去する」 ある物を隔てて見たり聞いたりする。また、器具を仲立ちとして見たり聞いたりする。 「カーテンを━・して室内の人影が見える」 「補聴器を━・して話を聴く」 人を仲立ちとして〜する。…を介して。 「仲人を━・して縁談をすすめる」 「受付を━・して面会を求める」 ある視点で物事を見る。 「留学生の目を━・して日本を見る」 「服装を━・して若者の風俗を考える」 《多く「…を━・して」の形で、〜ヲに全体の空間や時間を表す語をとって》全体にわたって〜する。また、全時間にわたって〜する。 「全幕を━・して見る」 「全曲を━・して聴く」 「全行程を━・して歩く」 「夜を━・して語り合う」 「昼夜を━・して工事を続ける」 最後までその状態を続ける。 「一年中和服で━」 「大学在学中はトップの成績で━・した」 「一生独身を━つもりだ」 《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》最後まで…し続ける。 「読み━・やり━・押し━・走り━」 ◆「透」は「水は光を透す」「ガラスを透して見る」などと、「徹」は「上着を徹して雨がしみる」「夜を徹して語る」「独身を徹す」「要求を貫き徹す」などとも書くが、今はともに「通」を使う。 「とうす」と書くのは誤り。 通せる 通し 関連語 大分類‖移動‖いどう 中分類‖通過‖つうか 大分類‖続く‖つづく 中分類‖連続‖れんぞく

明鏡国語辞典 ページ 4357 での通す(透す単語。