
何らかの時法によって示される、一昼夜のうちの一時点。刻
こく。
「━を同じくして二つの事件が起こった」
「一番鶏
どりが━を作る(=声高く鳴いて夜明けを知らせる)」
◇「草木も眠る丑満時
うしみつどき」「丑の時参り」などという場合の「時」で、今は時刻(また、時間)と言うことが多い。

「刻」とも。

〔古〕一昼夜を一二等分して得た、昔の時間の単位。刻
こく。
◇「今、何時
なんどきだ?」「茶腹も一時
いっとき」などという場合の「時」。「一時
いっとき」は現在の二時間。

「刻」とも。

《動作・作用や状態・性質を表す連体修飾語を受けて》

そのように特徴づけられた時間をいう。また、その時間的状況をいう。
「ついに出発の━が来た」
「子供の━は病弱だった」
「駅を出た━は晴れていた」
「練習は楽しい━もあれば辛い━もある」
「食事━
どき」

「…ときがある」を、「…ことがある」と混同して、経験の意で使うのは誤り。「
×
昔、その公園で遊んだ時がある」→
ことがある

ある状況を仮定的にとらえていう。…場合(は)。
「困った━は相談しなさい」
「痛い━は言ってください」
「万一の━のために備える」



は一般にかな書き。

も近年、かなで書く傾向が強くなってきた。

《「━の…」の形で》「話題としている、その時代の」の意を表す。その当時の。当代の。
「━の政府と対決する」

《「━は…」の形で》物語などで、関心をもたれている時代や時節を主題として示す。ころは。
「━は元禄一五年」

人がある状況に応ずる場合の、それぞれの状況をいう。個々の状況。
「敬語は━に応じて使い分けるのがいい」
「冗談も遠慮も━と場合によりけりだ」

事に当たっての重要な時期。
「今や危急存亡の━だ」

「秋」とも。

よい機会。好機。
「━を見計らい用件を切り出す」
「━に遇
あって(=幸運に恵まれて)位人臣を極める」

定められた期日。期限。
「いついつまでと━を限って金を貸す」

時節。…に適した時期。
「梅雨[花見]━
どき」
「今が買い━
どき」
【時に遇あ・う】
→
時