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〔手前に引く動作をすることから〕包丁などの道具を使う。また、包丁で食材を切(って料理を作)る。🔗⭐🔉
〔手前に引く動作をすることから〕包丁などの道具を使う。また、包丁で食材を切(って料理を作)る。
「包丁を━」
「柳刃で刺身を━」
→挽ひく
自分の体やその一部分を自分のほうへ寄せる。
「さっと体たいを━・いて身構える」
「少し身[手]を━」
「ラケットを後ろに━・いてボールを打つ」
「軽くあごを━・いて挨拶あいさつする」
客などに供した膳ぜんを台所に下げる。
「膳を━」
自分の体内に取り入れる。ひきこむ。
「風邪かぜを━」
《「杯を━」などの形で》酒を飲む。
「差し向かいで杯を━」
◇口のそばへ引き寄せることから。
人を誘い寄せる。誘い込む。
「店先で客を━」
人の注意や関心を向けさせる。引きつける。
「異様な光景が私の注意を━・いた」
「派手な衣装が人目を━」
「最年少の受賞が世間の注目を━」
「気を━ようなことを言う」
→ひかれる
線状の施設や設備を作(って水や電気などを自分のほうに導き入れ)る。
「水道管[電話線]を━」
「水道[電気・電話]を━」
「用水池から田に水を━」
細く長く伸びたものを生じる。
「納豆が糸を━」
「彗星すいせいが尾を━」
「舟は水脈を━・いて、次第にそこへ近づいて来た
芥川
」
「(船ガ)永く煙を━・いて遠ざかる…
三島由紀夫
」
〜ヲに
結果
をとる。
線をかく。また、線図・図面をかく。
「線を━」
「傍線[平行線]を━」
「眉まゆ[アイライン]を━」
「設計図を━」
〜ヲに
結果
をとる。
引き延ばすようにして表面に広く塗る。
「フライパンに油を━」
「防水のために紙に
ろうを━」
「手薬
てぐすねを━・いて待ち構える」
長く続ける。
「長く声を━・いて犬がほえる」
受け継いで伝わり及ぶ。
「貴族の血を━」
「ロココ様式の系統を━」
「語り物の流れを━大衆演芸」
あとに余波や余韻が残る。
「総裁選の対立が後あとを━」
「失恋の痛手が長く尾を━」
「ピーナッツは後を━」
全体から一部を取り去る。差し引く。
「五から三を━と二になる」
「税金を給料から━」
⇔足す
説明などのために他から文章を引用したり他の事例を引き合いに出したりする。援用する。
「小説に故事成句を━」
「肖像画を例に━・いて絵画史を論じる」
多くの中から選び抜いて自分のものにする。
「札山からカードを一枚━」
「大吉を━」
「組合せ抽選会で不戦勝を━」
「引く」
ことによって、くじびきや花札などの遊びを成立させる。
「みんなでくじを━・いて順番を決める」
「おみくじを━」
こっそり盗む。
「ネズミが
もちを━」
辞書や索引を使って求める情報を探し出す。検索する。また、そのようにしてその内容を調べる。
「辞書を━・いて単語の意味を調べる」
「電話帳を━」
「漢和辞典で『顰蹙』という熟語を━」
自分の軍勢を退却させる。撤退させる。
「兵[軍隊]を━」
撮影で、被写体に対してカメラを後ろへ移動させる。
「カメラを後ろへ━・きながら撮影する」
《多く「…から身を━」の形で》かかわりのあった物事と関係を断って、そこから退く。撤退する。
「社会活動から身を━」
「第一線から身を━」
「政界から身を━」
「潔く身を━」
「身を引く」全体で自動詞のように使う。
《多く「…から手を━」の形で》手がけていた物事との関係を断って、そこから退く。
「この企画から手を━」
「事件から手を━」
「A銀行はB社から手を━」
「手を引く」全体で自動詞のように使う。
◆
「敷しく」と紛れやすい。「×
なべに油を敷く(○
引く)」「×
電話[水道管]を敷く(○
引く)」「×
鉄道路線[箝口令かんこうれい・伏線・布団]を引く(○
敷く)」「×
拡大路線[強力な布陣]を引く(○
敷く)」

自五
〔みずからを引く意から〕
後ろにさがる。引き下がる。しりぞく。
「進むことも━こともできない」
「ここまで来ては━に引けない(=引っ込みがつかない)」
「言い出したら後あとへは━・かない」
〔やや古風な言い方で〕勤めを終わって退出する。引ける。
「定時に会社を━」
引退する。
「政界[現役]から━」
これまで盛んだった現象がやむ。
「洪水[潮]が━」
「汗[腫はれ]が━」
「血(の気)が━」
〔俗〕冷ややかになる。しらける。
「寒いギャグに━」
◆
「▼曳く」「▼牽く」「▼惹く」「▽抽く」「▽退く」とも。「曳」はひきずる、「牽」は前から力を加えて前進させる、「惹」は注意を引きつける・引き起こす、「抽」は抜き出す、「退」は後ろに下がる意で、それぞれ「荷車を曳く・網を曳く・悲しみが尾を曳く」「機関車が車両を牽く」「人目を惹く・人柄に惹かれる・事件を惹き起こす」「くじを抽く」「身を退く・潮が退く」などとも使うが、一般には「引」。
引ける
引き
関連語
大分類‖動く‖うごく
中分類‖引く‖ひく
ひ・く【▼挽く・▼碾く】

他五
挽
のこぎりや鉋かんなを使う。また、そのようにして材木などを切ったり削ったりする。
「のこを━」
「のこで丸太を━」
→引く
挽
切ったり削ったりするためにろくろを回す。また、そのようにして製品を作る。
「ろくろを━・いて盆を作る」
「ろくろで椀わんを━」
挽・碾
うすなどの道具を回して物を細かく砕く。また、そのようにして粉やミンチを作る。
「石うすでお茶を━」
「小麦を粉に━」
「粉を━」
「うす[ミル]を━」のように、〜ヲに
道具
をとる言い方もある。
「碾」は石うす(でひく)の意。うすでひくときは「碾」が一般的。
◆「引く」と同語源。手前に引く動作をすることからいう。
ひける
明鏡国語辞典 ページ 5154 での【手前に引く動作をすることからって料理を作】単語。