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うえ【上】ウヘ🔗🔉

うえ【上】ウヘ 三次元の空間で、ある基準となるものより高いほう。 「煙が━へ━へと昇る」 「坂の━(の方)から男が下りてくる」 「額の━を切ってしまう」 「網棚の━に荷物を載せる」 ◇最も古くは表面の意で使った。 《「Aの━」の形で、慣用句的に》上方に位置するAの意を表す。 「空の━(=機上)から下界を望む」 「東京の空の━、飛行船が浮かぶ」 平面上の位置関係で、中心部や基準とする所よりも視線が上がる所。 「写真の中央から二センチほど━に変な影が写っている」 「━から三つ目の文字は誤植だ」 物の表に出る方。表面。特に、覆われた物の外側。 「雪の━に足跡が残る」 「シャツの━にセーターを着る」 文章で、既述された部分。以上。 「━に述べたように」 横書きでは「上」、縦書きでは「右」と使い分ける場合もある。 地位・能力・程度・年齢などがまさっていること。また、その人。 「━の命令に従う」 「実力は彼のほうが━だ」 「三歳━の兄」 《「…の━」の形で》そのことに関する意を表す。…上じょうは。…的には。 「仕事の━ではライバルだ」 「数の━では圧倒的だ」 《「…の━に」の形で》物事が成立する場合の、(よって立つ)基盤を表す。 「今日の繁栄は国民の努力の━に築かれている」 《多く「…した━で」「…の━で」の形で》(十分に)…した結果として。(きちんと)…したのち。 「十分に勘案した━で返事する」 「すべて覚悟の━での家出だ」 「何もかも承知の━(でしたこと)だ」 「…な上」は誤り。「×何もかも承知な上だ」 《「…した━に」「…な━に」「…の━に」などの形で》さらに事柄が付加される意を表す。…に加えて。 「お世話になった━にご馳走にまでなった」 「忙しい━に給料まで安い」 「無愛想な━に気も利かない」 「あの講師は早口の━に板書も汚い」 《「Aの━に(も)A」の形で》程度の甚だしさを強調していう。Aに輪をかけてAだ。限りなくAだ。また、惜しみない周到の配慮があることを強調していう。 「御協力頂けるとは好都合の━にも好都合だ」 「用心の━に用心を重ねる」 《「かくなる━は」「…する[した]━は」の形で》こうなったからには。こうなった以上は。 「かくなる━は覚悟を決めよう」 《「…の━」の形で、貴人の妻の呼び名や目上の人を表す語を受けて》〔古〕尊敬の意を表す。 「紫の━」 「二条院の━」 ◆ 接尾《目上の人を表す語に付いて》その人に対する敬意を表す。 「母━・兄━」

明鏡国語辞典 ページ 530 での単語。