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うつ・る【移る(▽遷る)】🔗⭐🔉
うつ・る【移る(▽遷る)】

自五
人や物が移動する。
「日本を去ってアメリカに━」
「一戸建てに━」
「こちらは来春営業部に━田中さんです」
「鳥が枝から枝へと━」
「火が隣家に━」
人事異動などの場合は「遷る」とも。
居所や所属が変わる。
「山の手から下町に住所が━」
「大手プロダクションに所属が━」
「企画室に部署が━」
「下町に住所を━」「他チームに籍を━」のように他動詞としても使う。これらを他動詞「移す」で言うと、動作主の意図がさらに顕著となる。
「遷る」とも。

の「来春営業部に━(=行く)田中さんです」は移動に、
の「企画室に部署が━(=変わる)」は物事の変更に注目した言い方。
役割・権限などの所在が変わる。
「担当が兄から弟に━」
「管轄が官庁から民間に━」
場所が変わって、その役割や機能をもった土地ができる。
「奈良から京都に都が━・った」
「繁華街が駅前から国道沿いに━」
「遷る」とも。
眼前の光景が動いて、他の光景に変わる。
「舞台は暗転して子別れの場に━」
「車窓の光景が次第に田園風景に━・ってゆく」
精神の状態が、ある状態から他の状態に変わる。
「無我の境地に━」
「無意識の世界に━」
関心の対象が他のものに変わる。
「
られた子供に情が━」
「オペラに興味が━」
時が過ぎ去る。経過する。また、時が経過して物事が変化する。
「時が━」
「春から夏に季節が━」
「封建時代から近代へと時代が━」
「時代とともに世の中も━」
香りや色が他のものにしみこむ。
「脂粉の香りが衣服に━」
「ユズの匂においが手に━」
「ツユクサの色が着物に━」
病気など、よくないものに感染する。また、もののけなどが他に乗り移る。
「風邪が━」
「悪い癖が子供に━」
「もののけが獣の体に━」
病気の場合は、「
感染
る」とも当てるが、かな書きが普通。
物事が次の段階に進む。
「次の動作に━ときに少し間まを置く」
「初級から中級へ━」
「今や実行に━べき時だ」
移れる
関連語
大分類‖移動‖いどう
中分類‖移動‖いどう



























明鏡国語辞典 ページ 605 での【移る(遷る)】単語。