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おも・う【思う(▽想う)】オモフ🔗⭐🔉
おも・う【思う(▽想う)】オモフ

他五
〔
の「思う」は「…と」などで知覚や判断の内容を示すが、
の「思う」は「…と」などの判断内容を示さない〕
自然に知覚する。
《「…と」などで直前に生じた出来事を示して》物事を知覚・認識する。
「光ったと━・った瞬間に雷が落ちた」
「本を読んでると━・ったら、もう寝ている」
《形容詞や形容動詞の連用形などで、自分の感覚や感情を示して》物事に対して、その気持ちが自然にわき出る。感じる。
「親切を有り難く━」
「不祥事を遺憾に━」
「母を恋しく━」
「足湯は、少し熱いと━・ってもすぐに心地よくなりますよ」
自分でそう判断する。
物事について、直感的または当座の判断を下す。また、判断を自分の意見として示す。
「うそだと━なら、彼に聞いてみろ」
「どう━・おうと君の勝手だ」
「僕は彼女
が/を
正直だと━」
「自分を不幸だなんて━・わない」
「今期は業績が悪化すると━」
「彼は犯人だと━」
事実の報告が求められる場面で「…と思う」を添えると、十分に事実を把握していない、無責任な発言だと見なされることがある。「今期は業績が悪化していると思います」
《「…と━・われる」の形で》その場の証拠や状況から自然と導かれる判断や予想を示す。
「株価は反落すると━・われる」
「状況から見て、彼が犯人ではないかと━・われる」
「夜半には台風が上陸するものと━・われる」
しばしば、判断や説明の責任を曖昧にして、根拠の薄い主張や判断を当然のことのように示すのにも用いられる。「過去の因縁がこの事態を招いていると思われます」
《「…か」「…だろう」「…たい」「…う[よう]」などに添えて》主観的な気持ちを、そこに生じたこととして、客観的な事実として示す。
「どうしようかと━・っているところだ」
「彼女は教師になりたいと━・っているようだ」
「さらに研究を続けようと━・います」
「…か」「…だろう」「…たい」「…う[よう]」などで示される疑問や推測、希望、決意などは、発話時点の話し手の主観的な気持ちを表す。「と思う」を付けることで、別の時点や他人の気持ちを表したり、自分の気持ちを客観的な状態として表したりする。「教師になろうと思います」
自分がすべき行為を宣言するときに「と思う」を添えることもあるが、やや冗長。気持ちを表明するだけで必ずしも実行は伴わないと解釈される場合もある。「会議を開こうと思います」「深くお詫びしたいと思います」
《「…を」を伴って》物事を心に描く。
特定の物事を気にして、周辺のことなどもあれこれ併せ考える。
「将来のことを━と不安になる」
「卒業したときのことを━と今からうきうきする」
「昨年のことを━と今の幸せが
のようだ」
特に特定の人のことを気にかける。
「子を━親の愛はいつの時代も変わらない」
「彼女を━気持ちは誰にも負けない」
「亡き母を━と心が苦しくなる」
◇相手により、気遣いや恋心、追慕など、さまざまな意に解釈される。
《「…を━・わせる」の形で》様子が似ている。彷彿ほうふつとさせる。
「息子の姿は在りし日の父を━・わせた」
「大理石を━・わせる肌のきめ」
《「…と」や「…を」を伴わず、自動詞的に》考えが巡る。
「我━、ゆえに我あり」
「今にして━・えば僕も若かった」
「━・ったより金がかかった」
◇頭の中で考えが巡らされたことを示す。場面により、思考、回顧、予想など、さまざまな意に解釈される。
◆
「想う」は、主に心にイメージを描く意で「幼少のころを想う」「想う人はもういない」などと使うが、今は一般に「思う」でまかなう。
忘れないで思う意で「▽憶う」、懐かしく思い出すといった意で「▽懐う」、心を傾注して考える意で「▼惟う」、心中深くかみしめて思う、念じる意で「▽念う」とも書き、それぞれ「過ぎし日のことを憶う」「故郷を懐う」「人世の無常を惟う」「仏を念って仏道に帰依する/幸いあれと念う」などと使うが、これも今は「思う」でまかなう。
思える
思い
関連語
大分類‖思う‖おもう
中分類‖思う‖おもう

































明鏡国語辞典 ページ 926 での【思う(想う)】単語。