
自分がすべき行為を宣言するときに「と思う」を添えることもあるが、やや冗長。気持ちを表明するだけで必ずしも実行は伴わないと解釈される場合もある。「会議を開こうと思います」「深くお詫びしたいと思います」

《「…を」を伴って》物事を心に描く。

特定の物事を気にして、周辺のことなどもあれこれ併せ考える。
「将来のことを━と不安になる」
「卒業したときのことを━と今からうきうきする」
「昨年のことを━と今の幸せが

のようだ」

特に特定の人のことを気にかける。
「子を━親の愛はいつの時代も変わらない」
「彼女を━気持ちは誰にも負けない」
「亡き母を━と心が苦しくなる」
◇相手により、気遣いや恋心、追慕など、さまざまな意に解釈される。

《「…を━・わせる」の形で》様子が似ている。彷彿
ほうふつとさせる。
「息子の姿は在りし日の父を━・わせた」
「大理石を━・わせる肌のきめ」

《「…と」や「…を」を伴わず、自動詞的に》考えが巡る。
「我━、ゆえに我あり」
「今にして━・えば僕も若かった」
「━・ったより金がかかった」
◇頭の中で考えが巡らされたことを示す。場面により、思考、回顧、予想など、さまざまな意に解釈される。
◆

「想う」は、主に心にイメージを描く意で「幼少のころを想う」「想う人はもういない」などと使うが、今は一般に「思う」でまかなう。

忘れないで思う意で「
▽憶う」、懐かしく思い出すといった意で「
▽懐う」、心を傾注して考える意で「
▼惟う」、心中深くかみしめて思う、念じる意で「
▽念う」とも書き、それぞれ「過ぎし日のことを憶う」「故郷を懐う」「人世の無常を惟う」「仏を念って仏道に帰依する/幸いあれと念う」などと使うが、これも今は「思う」でまかなう。
思える
思い
関連語
大分類‖思う‖おもう
中分類‖
思う‖おもう
おもう‐さま【思うさま(思う様)】オモフ━


副


思うとおりに。思う存分。
「━海外で活躍してみたい」