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【抱朴子】🔗⭐🔉
【抱朴子】
ホウボクシ〈書物〉内篇二〇巻、外篇五〇巻。東晋の葛洪カッコウ(284〜363)の著。317年ごろ成立。不老長寿の仙術を解説した書。「抱朴子」とは、生まれたときのままの状態で生きている人間という意味で、葛洪の号でもある。仙人になるためには、基本的には善行を積まなければならないが、そのほかに特殊な方法として、(一)宝精(いわゆる房中術。百以上の秘法があるが、口伝である)、(二)導引(屈伸運動と行気の術。今でいえば体操と呼吸法を兼ねた体術)、(三)薬物(不老長寿の薬とされる金丹の精煉法)の三つがあり、これらを詳細に説明している。神仙術は、後に道教の一部として吸収されたが、そこには、未発達な宇宙論もあれば、迷信的な予言や災難よけの呪法ジュホウもあった。しかし、『抱朴子』の立場は、基本的には個々人の幸福をはかるという点にあり、その実現方法にも若干の科学的実証性を含んでいた点に特色があった。
漢字源 ページ 1830 での【抱朴子】単語。