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【資治通鑑】🔗🔉

【資治通鑑】 シジツガン〈書物〉二九四巻。宋ソウの司馬光シバコウ(1019〜86)の著。1084年成立。戦国時代初めから五代末にいたる間の編年史。本書は著者が、当時一流の史家の協力のもとに、一九年の歳月を費やして完成した歴史書である。書名の『資治通鑑』とは「史実を明らかにして皇帝が政治(治)を行う参考(鑑)にする」という意味で、本書の編集にとりかかったころ、神宗から与えられた名である。周の威烈王イレツオウの前403年に始まり、五代末後周コウシュウ世宗の959年に終わる編年史で、軍事・国事の重要事と、それにまつわる君臣の言行録を中心として、その間に「臣光曰ク」ということばに始まる司馬光の意見、及び、司馬光が賛成する先人の意見をさしはさんで、史実に対する見解・批判を明らかにしてある。その記述の正確さと文章の格調の高さなど、あらゆる点で中国の歴史書のうち、最もすぐれた書とされ、また史料としても、今日見られないものからの引用も多く、正史の不備を補う貴重なものである。日本では1849年、津藩で翻刻して以来、多くの版本が出された。また、水戸藩の『大日本史』の編集にも大きな影響を与えている。

漢字源 ページ 4242 での資治通鑑単語。