【俗言】 ゾクゲン 雅言に対して、世間で用いられている卑しいことば。世間でのうわさ。世間でよく用いられている、口調のよい短い句。

【俗体】 ゾクタイ 上品でない卑しい詩体。俗字としての字体。僧でない世間の人の俗っぽい風体。趣のないようす。

【俗学】 ゾクガク 世間向きの低俗な学問。「猶然謂俗学＝猶然トシテ俗学ナリト謂フ」〔→王安石〕

【俗姓】 ゾクセイ〔仏〕僧の、出家する以前の姓。

【俗念】 ゾクネン 地位や金銭などを得たいと思う卑しい心。

【俗物】 ゾクブツ 名誉や利益にだけとらわれるつまらない人。

【俗界】 ゾッカイ『俗境ゾッキョウ』世間一般の人が住んでいる世界。俗世間。卑しい物事の行われている所。

【俗臭】 ゾクシュウ 俗っぽい卑しい気風。『俗気ゾッキ・ゾッケ』「俗臭紛紛」

【俗陋】 ゾクロウ 俗っぽくて卑しい。『俗悪ゾクアク』

【俗家】 ゾッケ 僧に対して、出家していない普通の人。〈類義語〉在家。

【俗骨】 ゾッコツ 平凡な風采フウサイ。卑しい気質。

【俗書】 ゾクショ 世間で読まれている、内容の低俗な本。書で、風雅でない卑しい筆跡や書法。

【俗称】 ゾクショウ『俗名ゾクミョウ』正しい呼び名ではなく世間で通用している名。通り名。〔仏〕僧の、出家する以前の名。

【俗流】 ゾクリュウ 低級な人々。▽「流」は、仲間。

【俗眼】 ゾクガン 俗人の低級な見方や見識。

【俗情】 ゾクジョウ 一般の人の考え・気持ち。名誉や利益などの世俗の事がらにあこがれる心。世俗的な趣。

【俗務】 ゾクム 世間日常の務め。世間で生活するときにしなければならない煩わしい事がらのこと。〈類義語〉塵務ジンム。

【俗累】 ゾクルイ 世間の煩わしい事がら。「道縁俗累両何如＝道縁俗累両ツナガライカン」〔→白居易〕