【墨突不黔】 ボクトツクロマズ〈故事〉かまどのけむ出しが黒くならない。忙しくて家にいる暇もないこと。墨子が自分の教えを広めるのに忙しく、自分の家で炊事するひまもなかったので、かまどのけむ出しが黒くならなかったという故事から。「孔席不暇暖、而墨突不得黔＝孔席暖マルニ暇アラズ、墨突黔ムヲ得ズ」〔→韓愈〕→「孔席不暇暖コウセキアタタマルニイトマアラズ」

【木訥】 ボクトツ かざりけがなく、口べたなこと。「剛毅木訥近仁＝剛毅木訥仁ニ近シ」〔→論語〕

【樸訥】 ボクトツ 飾り気がなく口べたである。〈同義語〉朴訥。

【冒頓】 ボクトツ〈人名〉漢代の匈奴キョウドの王（単于ゼンウ）。東アジアに遊牧民族としては最初の大国家を建て、勢力は東は興安嶺コウアンレイから西はパミールにまでおよんだ。漢の高祖と戦い平城（山西省太原）に包囲したりしたが、のち、講和した。