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文章軌範 ブンショウキハン🔗🔉

【文章軌範】 ブンショウキハン〈書物〉七巻。宋ソウの謝枋得シャボウトク(1226〜89)の編。成立年代不詳。散文の選集。模範とすべき文章は、すべて六九編。諸葛亮ショカツリョウの「前出師スイシの表」と陶潜トウセンの「帰去来の辞」の二編を除いたほかは、みな唐・宋の古文家の文章である。文章を学ぶには、はじめは大胆に、のちに小心になっていくのがよいという観点から、第一・第二巻を「放胆文」と題し、もっぱら気迫に満ちた文章を集め、第三巻以下を「小心文」と名づけ、もっぱら論理的で緻密な文章を集めている。本書は科挙の受験参考書ではあるが、模範文の選び方が要領を得ているのと、編者謝枋得の宋の忠臣としての名声とによって、元ゲン・明ミン時代に流行した。日本には室町時代に伝来し、江戸時代中期以後は、江戸昌平坂学問所でしきりに和刻本が出版され、諸藩の学校が競って漢文の教科書に採用したため、『古文真宝』をしのいで大流行した。

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