の‐わき【野分】 ①(野の草をわけて吹く意)二百十日・二百二十日前後に吹く暴風。台風。また、秋から初冬にかけて吹く強い風。〈[季]秋〉。宇津保物語蔵開中「千歳をまつの―とぞ聞く」 ②源氏物語の巻名。 ⇒のわき‐た・つ【野分立つ】 ⇒のわき‐の‐かぜ【野分の風】

のわき‐た・つ【野分立つ】 〔自四〕 野分が吹く。源氏物語桐壺「―・ちて俄かにはだ寒き夕暮の程」 ⇒の‐わき【野分】

のわき‐の‐かぜ【野分の風】 ^（→）野分に同じ。 ⇒の‐わき【野分】

の-わき [0][3] 【野分き】 〔野の草を吹き分ける風，の意〕 （１）二百十日，二百二十日前後に吹く暴風。台風。あるいはその余波の風。また，秋から初冬にかけて吹く強い風。のわけ。のわきのかぜ。[季]秋。《吹飛ばす石は浅間の―かな/芭蕉》 （２）源氏物語の巻名。第二八帖。

のわき-の-かぜ 【野分きの風】 「野分き{（１）}」に同じ。

のわき-だ・つ 【野分き立つ】 （動タ四） 野分きのような風が吹く。「風―・ちて吹く夕暮れに/源氏（御法）」

のわき【野分】 a searing blast (of late autumn).