かん‐ぬ【官奴】_クワン‥ 律令制で、官有の奴（男の奴隷）。また、官奴婢_かんぬひの略。 ⇒かんぬ‐し【官奴司】

かんぬ‐し【官奴司】_クワン‥ 律令制で、宮内省に属し、官戸_かんこや官奴婢_かんぬひの名籍および口分田_{くぶんでん}のことをつかさどった役所。やつこのつかさ。 ⇒かん‐ぬ【官奴】

かん‐ぬひ【官奴婢】_クワン‥ 律令制の賤民の一種。官有の奴婢。私有の奴婢が官に買い上げられたもの、または重罪人やその縁者として身柄を没収されたもの。官奴司_かんぬしに属して重労働に従事するが、66歳以上は官戸_かんこに昇格。班田収授その他の扱いは私奴婢_しぬひと同じ。公奴婢_くぬひ。

つかさ‐やつこ【官奴・孥】 官有の奴婢。かんぬ。神功紀「妻子を没_おさめて―とせり」

かん-ぬ クワン― 【官奴】 律令制下，官有の男奴隷。 ⇔官婢(カンピ) →公奴婢(クヌヒ)

かんぬ-し クワン― 【官奴司】 律令制で，宮内省に属して官戸(カンコ)・官奴婢(ヌヒ)の名簿や口分田のことを管掌した役所。かんぬのつかさ。やっこのつかさ。

かん-ぬひ クワン― [0] 【官奴婢】 ⇒公奴婢(クヌヒ)

つかさ-やつこ 【官奴】 奈良時代，官庁で使う奴婢。「悉(フツク)に妻子を没(オサ)めて―とせり/日本書紀（神功訓）」

やつこ-の-つかさ 【官奴司】 律令制で，宮内省に属して官戸・公奴婢(クヌヒ)の管理をつかさどった官司。808年主殿寮に合併。