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なり (助動)(○・(なり)・なり・なる・なれ・○)🔗⭐🔉
なり (助動)(○・(なり)・なり・なる・なれ・○)
伝聞・推定の助動詞。動詞およびそれと同じ活用型の助動詞の終止形に接続する。ただし,中古以降,ラ行変格活用の動詞およびそれと同じ活用型の助動詞には連体形に接続する。
(1)人の話し声や物音などが聞こえてくることを表す。「ますらをの鞆(トモ)の音す〈なり〉もののふの大臣(オオマエツキミ)楯(タテ)立つらしも/万葉 76」「秋の野に人まつ虫の声す〈なり〉われかとゆきていざとぶらはむ/古今(秋上)」
(2)音声や物音などによって事態を推定する意を表す。ようだ。らしい。「碁うちはてつるにやあらむ,うちそよめく心地して,人々あかるるけはひなどす〈なり〉/源氏(空蝉)」「呼びわづらひて,笛をいとをかしく吹きすまして過ぎぬ〈なり〉/更級」
(3)物事を間接に伝え聞く意を表す。という。そうだ。「この十五日(モチ)になむ月の都よりかぐや姫の迎へにまうで来(ク)〈なる〉/竹取」「世の憂きときは,見えぬ山路をこそは尋ぬ〈なれ〉/源氏(蓬生)」
〔(1)語源については,「ね(音)あり」の転,または「なり(鳴)」と関係があるかなどの説がある。(2)連用形の「なり」は用例がごく少ない。「暁に,花ぬすびとありといふ〈なり〉つるを,なほ枝などすこし取るにやとこそ聞きつれ,たがしつるぞ/枕草子 278」〕
大辞林 ページ 151275 での【助動○】単語。