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ぬし [1] 【主】🔗🔉

ぬし [1] 【主】 ■一■ (名) (1)一家の主人。あるじ。「世帯―」 (2)所有者。「持ち―」「地―」「株―」 (3)動作,または動作の結果生じた事柄の主体。また,その当人。「落とし―」「拾い―」「声の―」 (4)山・沼・森などに古くから住み,あたりを支配していると考えられている大きな動物。また,一つの職場・場所などに古くからいる人をたとえていう。「森の―」「沼の―の大なまず」「学校の―」 (5)亭主。おっと。「―ある身に,此やうな無作法は覚悟なうてはならぬはず/浄瑠璃・卯月の紅葉(中)」 (6)ある土地や集団・社会などを支配し,つかさどる人。「時頼朝臣の子,時宗といふぞ相模守,世の中はからふ―なりける/増鏡(草枕)」 (7)自分の仕える人。主人。「我(ア)が―のみ魂賜ひて春さらば奈良の都に召上(サ)げたまはね/万葉 882」 (8)(「…のぬし」の形で)人名などの下に付けて,敬称として用いる。「仲麻呂の―/土左」 ■二■ (代) (1)二人称。(ア)敬意をもって相手をさす。もっとも,尊敬の度はさほど高くなく,同輩以下の者に対して用いることが多い。あなた。「―は,その御時の母后の宮の御方のめしつかひ,高名の大宅世次とぞいひ侍りしかしな/大鏡(序)」(イ)近世,女性から夫・恋人など特定の男性を親愛の意をこめていう。また,遊女が客に対していうのにも用いる。あなた。「―のやうなものをとめ申すもんでおざんすか/洒落本・遊子方言」 (2)三人称。近世,遊女が客のことを親愛の意をこめていうのに用いる。あの方。「―の名をおしりなんせんか。番町さんと申しやす/洒落本・遊子方言」

大辞林 ページ 151636 での単語。