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はな・つ [2] 【放つ】 (動タ五[四])🔗🔉

はな・つ [2] 【放つ】 (動タ五[四]) (1)つながれたりとじこめられたりしていた動物を自由にする。解きはなつ。はなす。「鳥を籠(カゴ)から―・つ」「この野に虫ども―・たせ給ひて/源氏(鈴虫)」 (2)使命をおびた人を送り出す。「刺客を―・つ」「スパイを―・つ」 (3)それ自体が光・音・匂いなどを発する。出す。「強い光を―・つ物体」「悪臭を―・つごみ箱」「声を―・って泣く」 (4)矢や弾丸を発射する。「矢を―・つ」 (5)(「火を放つ」の形で)放火する。火をつける。「城に火を―・つ」「野原に火を―・って草を焼く」 (6)視線を別の方向へ向ける。目を離す。「然れども彼は猶目を―・たず/金色夜叉(紅葉)」 (7)自分の手もとに置くのをやめる。遠くへやる。手放す。「御衣はまことに身―・たず,かたはらに置い給へり/源氏(須磨)」「(姫君ヲ)―・ち聞えむことは,なほいとあはれにおぼゆれど/源氏(薄雲)」 (8)人を,当人の意志に反して,遠くの土地へ行かせる。(ア)遠くへやる。「俊蔭は烈しき波風におぼほれ,知らぬ国に―・たれしかど/源氏(絵合)」(イ)追放する。「おほやけに罪せられ給ひて筑紫へ―・たれおはせしに/浜松中納言 3」 (9)職務から追いやる。解任する。「幕府は瓦解して世襲の扶持に―・たれ/腕くらべ(荷風)」「北面を―・たれにけり/徒然 94」 (10)ある人との関係を疎遠にする。「なほ近くてを。な―・ち給ひそ/源氏(夕霧)」 (11)壊す。くずす。「畔(ア)を―・つ/日本書紀(神代上訓注)」 (12)戸を開け放す。「格子―・ちなどすれば/蜻蛉(下)」 (13)除外する。別にする。「小侍従と弁と―・ちて,また知る人侍らじ/源氏(橋姫)」 〔「離れる」に対する他動詞〕 [可能] はなてる [慣用] 異彩を―・虎を千里の野に―・光を―

大辞林 ページ 152374 での放つ動タ五[四]単語。