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はなち-いで 【放ち出】🔗🔉

はなち-いで 【放ち出】 寝殿造りで,寝殿・対の屋などから張り出して造った建物。また,庇(ヒサシ)の間を几帳や障子・衝立(ツイタテ)などで仕切って設けた部屋。はなちで。「寝殿の―の,又一間なる所の,落窪なる所の二間なるになむ住ませ給ひける/落窪 1」

はなち-がき [0] 【放ち書き】🔗🔉

はなち-がき [0] 【放ち書き】 (1)語と語,または文節と文節との間をあけて書く書き方。わかちがき。 (2)一字一字離して書く書き方。また,幼稚な書き方をいう。「その次に男手―に書きて/宇津保(国譲上)」 →単体

はなち-こじ 【放ち巾子】🔗🔉

はなち-こじ 【放ち巾子】 「抜き巾子」に同じ。

はなち-じょう ―ジヤウ 【放ち状】🔗🔉

はなち-じょう ―ジヤウ 【放ち状】 中世,所領などを譲渡するとき,相手に書いて渡した証文。

はなち-で 【放ち出】🔗🔉

はなち-で 【放ち出】 ⇒はなちいで(放出)

はなち-どり 【放ち鳥】🔗🔉

はなち-どり 【放ち鳥】 (1)(風切り羽を切るなど飛べないようにして)放し飼いにしてある鳥。「島の宮勾(マガリ)の池の―/万葉 170」 (2)追善のために鳥を籠から放してやること。また,その鳥。「とくかすめとくとくかすめ―/おらが春」

はな-ぢ [0] 【鼻血】🔗🔉

はな-ぢ [0] 【鼻血】 鼻の孔(アナ)からの出血。多くは鼻の粘膜からの出血による。鼻出血。

――も出ない🔗🔉

――も出ない 金を使い切って一文(イチモン)たりともない。

はなちるさと 【花散里】🔗🔉

はなちるさと 【花散里】 源氏物語の巻名。第一一帖。また,この巻から登場する人物名。麗景殿女御の妹。

はな・つ [2] 【放つ】 (動タ五[四])🔗🔉

はな・つ [2] 【放つ】 (動タ五[四]) (1)つながれたりとじこめられたりしていた動物を自由にする。解きはなつ。はなす。「鳥を籠(カゴ)から―・つ」「この野に虫ども―・たせ給ひて/源氏(鈴虫)」 (2)使命をおびた人を送り出す。「刺客を―・つ」「スパイを―・つ」 (3)それ自体が光・音・匂いなどを発する。出す。「強い光を―・つ物体」「悪臭を―・つごみ箱」「声を―・って泣く」 (4)矢や弾丸を発射する。「矢を―・つ」 (5)(「火を放つ」の形で)放火する。火をつける。「城に火を―・つ」「野原に火を―・って草を焼く」 (6)視線を別の方向へ向ける。目を離す。「然れども彼は猶目を―・たず/金色夜叉(紅葉)」 (7)自分の手もとに置くのをやめる。遠くへやる。手放す。「御衣はまことに身―・たず,かたはらに置い給へり/源氏(須磨)」「(姫君ヲ)―・ち聞えむことは,なほいとあはれにおぼゆれど/源氏(薄雲)」 (8)人を,当人の意志に反して,遠くの土地へ行かせる。(ア)遠くへやる。「俊蔭は烈しき波風におぼほれ,知らぬ国に―・たれしかど/源氏(絵合)」(イ)追放する。「おほやけに罪せられ給ひて筑紫へ―・たれおはせしに/浜松中納言 3」 (9)職務から追いやる。解任する。「幕府は瓦解して世襲の扶持に―・たれ/腕くらべ(荷風)」「北面を―・たれにけり/徒然 94」 (10)ある人との関係を疎遠にする。「なほ近くてを。な―・ち給ひそ/源氏(夕霧)」 (11)壊す。くずす。「畔(ア)を―・つ/日本書紀(神代上訓注)」 (12)戸を開け放す。「格子―・ちなどすれば/蜻蛉(下)」 (13)除外する。別にする。「小侍従と弁と―・ちて,また知る人侍らじ/源氏(橋姫)」 〔「離れる」に対する他動詞〕 [可能] はなてる [慣用] 異彩を―・虎を千里の野に―・光を―

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