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ひさかた-の 【久方の・久堅の】 (枕詞)🔗🔉

ひさかた-の 【久方の・久堅の】 (枕詞) (1)天に関係のある「天」「空」「雨」「月」「月夜」「日」「昼」「雲」「雪」「あられ」などにかかる。「―天の香具山利鎌(トカマ)にさ渡る鵠(クビ)/古事記(中)」「―雨も降らぬか雨つつみ/万葉 520」「―月夜を清み/万葉 1661」 〔語義・かかり方未詳。天の形をひさご形と見たためとする説もあるが,天を永遠に堅固なもの(久堅),きわめて遠い彼方のもの(久方)と解したためとする説が有力〕 (2)「都」にかかる。都を天上の世界になぞらえ永遠に栄えるものとして讃(タタ)える心からか。「―都を置きて草枕旅行く君を何時とか待たむ/万葉 3252」 (3)月の中に桂(カツラ)の木があるという伝説から,「桂」にかかる。「―桂にかくるあふひ草/新勅撰(夏)」 (4)天上のものと考えられていたので,「岩戸」にかかる。「―岩戸の関もあけなくに/好忠集」

大辞林 ページ 152821 での久方の枕詞単語。