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ふ (助動)(は・ひ・ふ・ふ・へ・へ)🔗🔉

(助動)(は・ひ・ふ・ふ・へ・へ) 〔上代語〕 反復・継続の助動詞。四段活用動詞の未然形に接続する。 (1)動作が反復して行われる意を表す。しきりに…する。繰り返し…する。「三輪山を然も隠すか雲だにも心あらなも隠さ〈ふ〉べしや/万葉 18」「もみぢ葉の散ら〈ふ〉山辺ゆ漕ぐ舟のにほひにめでて出でて来にけり/万葉 3704」 (2)動作が継続して行われる意を表す。ずっと…している。…し続ける。「百伝ふ角鹿(ツヌガ)の蟹横去ら〈ふ〉いづくにいたる/古事記(中)」「天離(アマザカ)る鄙(ヒナ)に五年住ま〈ひ〉つつ都のてぶり忘らえにけり/万葉 880」 〔(1)「うつろふ(移ろふ)」「すすろふ(啜ろふ)」「ほころふ(誇ろふ)」「まつろふ(奉ろふ)」など,動詞の語尾がオ列音に変わっているものもある。(2)「ながらふ(流らふ)」「つたふ(伝たふ)」「よそふ(寄そふ)」など,下二段活用「流る」「伝(ツ)つ」「寄す」に「ふ」が付く場合がある。ただし,これらの「ふ」は下二段型活用である。「天地の遠き初めよ世の中は常なきものと語り継ぎ流ら〈へ〉来れ/万葉 4160」「流ら〈ふる〉つま吹く風の寒き夜にわが背の君はひとりか寝らむ/万 59」(3)中古以降は,特定の少数の動詞に形式的に付くだけとなり,接尾語化してしまう〕 →ふ(接尾)

大辞林 ページ 153238 での助動は単語。